ITエンジニアが面接で自己PRするべきポイント
ITエンジニア不足とも言われる現在。専門の転職支援サービスも増え、ITエンジニアの人々が転職を考える機会が多くなってきています。しかし転職で後悔したくないのであれば、まず自己PRで重視すべきポイントをしっかり抑えておく必要があります。
ITエンジニアが転職に臨む場合、面接官は誰が務めるでしょうか? これは一概には言えず、採用予定のプロジェクトを統括するプロジェクトマネージャーや人事担当者、取締役など、会社によって異なります。
ただし、多くの場合は“自分と違った立場の人”へアピールをすることになります。あなたのスキルや経歴、開発してきたサービスなどについて、面接官は良く知らないわけです。当たり前かもしれませんが、まずこのことをしっかり認識し、伝わりやすい表現を心がけることが必要です。志望動機に矛盾がないかなどといった一般的なことだけでなく、ITエンジニアだからこそ必要な以下の2点をきちんと把握しておきましょう。
- 技術に関しては、経験年数、どんなことができるかを明確にする
- コミュニケーション能力に関して、意識してきたことや経験を明確にする
ITエンジニアの自己PRサンプル
サンプル1(職種:PG)
「Javaによる3年間のアプリ開発経験で、基本設計から総合テストまでの全ての工程を経験してきました。特に最初の1年間は、先輩SEの指導のもとで他者が見てもすぐに理解できるコードを書くことに力を入れました。またこうした中で他のメンバーとのチームワークで開発していくことの重要性も学ぶことができ、最終的にはサブリーダーとしてリーダーの補佐やチーム運営に携わりました」
サンプル2(職種:SE)
「金融業界で、5年間のシステム運用や保守、開発を担当してきました。運用を考慮した想定や擦り合わせを行うことで、プロジェクトの成功に尽力しました。また、チームリーダーが顧客との折衝で忙しくなりがちだったため、その補佐としてスケジュール管理や新人教育などにも携わりました。こうした経験に刺激を受けたため、現在はPMへのレベルアップを目指しており、プロジェクトマネージャー試験のための自主学習を行っています」
サンプル3(職種:PM)
「PG・SEを経験した後に、PMとして3年間に渡る大規模なシステム開発に携わりました。以前の会社では5~6名の開発チームを率いることが多かった中、現職では開発メンバー11名をまとめることになりました。最初は戸惑いも多かったのですが、月次のミーティングを週次にして綿密な情報共有を行ったほか、タスク管理ツールで各メンバーの状況を把握しながらチーム管理を行いました。御社でもこうした人員管理の手法が活かせるものと考えております」
ITエンジニアである以上、自己PRに欠かせないのが技術的な話です。しかし単純に身に付けた技術を羅列するのではなく、相手の立場に立って伝わりやすい表現を心がける必要があります。また、そもそもITエンジニアは「コミュニケーション能力が低い」という印象を持たれがちです。自分のことを的確に話し・理解してもらうことは、転職成功に向けた重要ポイントです。(ライター:ナレッジ・リンクス/原 進)