自社サービスの会社に転職するメリット&注意点
ITエンジニアとして、下請けやSIerでの経験を積む人は少なくありません。しかし仕事への貢献度が分かりづらく、経験が長くなると焦燥感や疑問を感じやすくなるでしょう。そのため、自社サービスのある会社へ転職を希望する人も大勢います。
しかし自社サービスを手掛ける会社では、下請け・SIerと異なるメリット・デメリットがあるのも事実。実態を知っておかないと、転職後に後悔する結果となることもあります。自社サービス会社に転職するメリットや注意点を紹介しましょう。
自社サービス会社のメリット
自社サービス会社には、具体的に次のようなメリットが挙げられます。
- ・サービスを素早くリリースできる
- ・新しいことに挑戦する機会に恵まれ技術力が高まりやすい
- ・個人の裁量が大きく少数精鋭
- ・ユーザの反応を直接見られる
IT関連の自社サービスは、素早く・時期を逃がさずサービスをリリースするかが重要です。もちろん早くリリースできたとしても、利用されなければ意味がありません。そのため、リリース後に改良を加えることも多々あります。これは下請け会社などと比較した場合、「終わりが明確でない」ということにも繋がるでしょう。
また、自社サービスの運営では未経験分野への新しい試みを行う場合も多々あります。サービス分野によっては、新しい技術を積極的に採用し続けることもあるでしょう。そのため、順応性や向上心があれば、転職先として魅力的であることは間違いないでしょう。
自社サービス会社の注意点
メリットの反面、転職時には注意しておきたいいくつかのポイントがあります。具体的には、次のような点です。
- ・サービスに対する考え方が違う
- ・受け身では能力を発揮するのが難しい
- ・ドキュメントなどが整っていないことが多い
- ・成果物はビジネスに直結し幅広い視点が必要になる
下請け会社やSIerと大きく異なる点は、開発の進め方です。開発中でも大きく仕様が変わることもあるため、自分で能動的に動きながら、仕事を進める必要が出てきます。仕様がしっかり固まったものを作るという、受け身の姿勢では仕事をこなせません。
また、仕事環境の大な変化にはやはりストレスが伴います。しかし、それ以上に自身の成長や裁量を求めるならば、自社サービス会社は転職先の候補となり得るでしょう。「今までのやり方が一番良い」という考えがあるならば、自社サービス会社はあまりおすすめできません。
ここで挙げた点は、自社サービス会社に限らず共通する部分も多いでしょう。全く異なる環境では、予想しないような事態に直面する可能性もあります。未経験の自社サービス会社であれば、その変化は想像以上となるはずです。転職では会社選びも重要ですが、何よりも「自分の志向性」を知ることを重視してください。(ライター:ナレッジ・リンクス/原 進)