ITエンジニアが営業部と仲良くするコツ
円滑に仕事を進めるうえで、会社の営業部とITエンジニアとの協力は欠かせません。しかし実態として、両者の間に対立が生まれているケースが多く見られます。これは、お互いの仕事への理解不足から生じる問題と言えるでしょう。
問題を解決するには、相互理解を深めることが大前提です。そのためにも、以下のコミュニケーションのコツを実践してください。実践することで、営業部とうまく付き合っていくことができるようになるでしょう。
営業部とのコミュニケーションのコツ
- 時おり営業に同行し、自分の意見を発言する
- ネガティブな意見を述べる際には、具体的な理由や数値を添える
- 多少作業負荷が増えても、時には恩を売っておく
- 情報を共有し、状況に応じて営業部をフォローする
この中で、1が特に重要です。営業部がどのように顧客とビジネスを進めているのかが分かれば、「なぜ営業部は開発側に無茶ぶりしてくるのか」がわかるようになるでしょう。営業部側がシステム開発に関して誤解を抱いていることがわかるかもしれませんし、開発者が考える顧客のニーズと商談の場で取り上げられるニーズにズレがあるのかもしれません。もちろん、商談の場で発言するのもOKですが、TPOをわきまえることが大切です。
また、営業部から舞い込んできた案件がどうしても受け入れられない場合は、その理由を数字を交えつつ具体的に述べましょう。できること・できないことについてはしっかり共有しておくことがコミュニケーション不足を解消する第一歩です。
これらを実践するだけで、営業部があなたに対して抱く印象は変わるでしょう。ITエンジニアも人間です。譲歩すべきときは譲歩し、譲歩できないときは譲歩できないと伝え、双方で改善策を議論するように努めてください。
営業部に理解してもらうべきこと
もちろん、営業部側に理解してほしいこともあるでしょう。以下の3点に絞って理解してもらうよう努めると、コミュニケーション不足の解消につながります。
- ・営業とITエンジニアでは役割が違い、どちらかが上ということはない
- ・短納期の小規模開発でも、開発現場には大きな影響が出る
- ・徹夜での開発や休日出勤の徹夜では、生産性・品質が下がる
営業側から「根性でなんとかしろ」などと求められることもあるでしょうが、残業や徹夜が常態化してしまうとITエンジニアは疲弊してしまいます。サービスの品質の低下に繋がり、結果として悪循環を生んでしまいます。また、短納期の小規模開発であっても、仕様策定や設計、プログラミング、テストなどやるタスクが減るわけではありません。「開発期間が短いからと言って、片手間に開発できるわけではない」ということを理解してもらいましょう。
人は未経験のことについて、明確な想像はできません。エンジニア経験を持たない営業担当者であれば、受注後に待っている大変さは理解できないでしょう。逆にエンジニアもまた、営業部の仕事を完全に把握することは難しいものです。
営業部とエンジニアが仲良くしていくためには、お互いに歩み寄る姿勢が欠かせません。どちらか一方だけが歩み寄っても、実現は難しくなります。まずは、自分の行動から見直してみてください。(ライター:ナレッジ・リンクス/原 進)