ITエンジニアは、首都圏に集中して働くことが多い職業です。地方から上京した人の中には、現在の働き方に疑問を持っている方もいらっしゃるかもしれません。しかし2011年の震災以降は働き方が見直され、地方でもITエンジニアの活躍の場が増えています。地方で働くにあたって、ITエンジニアにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

地方転職のメリット

地方転職には、次のようなメリットが考えられます。

• 生活費が抑えられる
• 自然など周辺環境が良い
• 満員電車や長時間通勤を避けやすい
• 地方の方がITエンジニアのレア度が高い

まず都心に比べて家賃や物価などが安く、月々に必要な生活費が安く抑えられるでしょう。そのため、転職で多少収入が減っても、生活水準が変わることはあまりありません。収入は、転職において気になるポイントの一つです。生活費とのバランスを見極めることで、転職先の選択肢が広がります。

また子育てなどで自然環境を求める場合、地方はとても魅力的な環境です。都心での騒音や空気に慣れていると、豊かな環境に感動さえ覚えるでしょう。自然に癒されれば、ストレスも軽減されます。長く働く上で、ストレスはできる限りなくしたいものです。

都心では、通勤に1時間以上かかるということも少なくありません。しかし地方では家賃などの負担が少ないため、職場近くに住居を構えることも可能です。移動時間が削減されれば自由な時間が増え、通勤ラッシュなどのストレスから解放されます。

なお、ITエンジニアの多くは、都心部で働いています。働く側から見ても、地方より都心部で働きたいと考えている人が多数です。そのため、地方ではITエンジニアの需要が満たされない企業が多くあります。地方のITエンジニアは貴重であり、条件面などを含め、都心部より望みの仕事環境を手に入れやすいかもしれません。

地方転職のデメリット

では逆に、地方転職のデメリットとは何なのか。具体的には、以下4つのような点が挙げられます。

• 首都圏よりは選択肢が狭まる
• 地域により子供の教育方針、体制が異なる
• 今までと違い新しい人間関係を築く必要がある
• 都心に比べ娯楽などが少ない

これらのデメリットは、自身の仕事観や望む業務・生活環境によって捉え方が異なることが分かるでしょう。

転職には環境の変化が伴いますが、転職先に求める環境は人それぞれです。もちろん、必ずしも都心にばかり良い条件が整っているとは限りません。地方への転職は良い面ばかりではありませんが、都心と比べて柔軟に環境構築ができるのではないでしょうか。

環境変化によって「何が良くなるのか」を整理すると、判断に迷うことが少なくなります。地方で働くことに興味がある人は、まずは地方の求人情報を探してみて、自分の理想の生活が実現できそうか考えてみるとよいでしょう。（ライター：ナレッジ・リンクス/原　進）