新人ITエンジニアのための4つの心構え
新卒で入社したITエンジニアの皆さんは、そろそろ新しい環境にも慣れてきた頃でしょうか。すでに開発現場に配属された方もいらっしゃるかもしれません。入社当初は、新人として教わることが多いはずですが、しかし新人として扱われるのも1年目まで。一人前のITエンジニアになるためにも、日頃の心構えが重要になってきます。
新人エンジニア4つの心構え
新人エンジニアが仕事に慣れ、成長していくためには、技術的な面よりも開発者としての基本的な心構えを身につけなければいけません。ここでは具体的に4つの点をご紹介しますので、基本の心構えとして覚えておいてください。
1. 新人の能力にあまり技術的な差はない
よくエンジニアでは「理系出身と文系出身ではどっちが有利?」というような議論が見られます。実際、理系出身者は、文系出身者にはプログラミング能力で負けないと自信を持つ人もいるでしょう。しかし仕事となると、文書の作成やコミュニケーション能力、問題の本質を素早くつかむ能力なども必要です。こうした能力を身につけているか否かは、文理を問いません。
そのため、仕事の総合力として考えると、未経験で入社した新人ITエンジニアの能力に大きな差はありません。技術的な知識やノウハウは後からいくらでも身につけることができるので、同僚と比較して自信をなくしたり、あるいは逆に優越感に浸ったりすることはやめましょう。
2. コミュニケーションは欠かせない
新入社員としてITエンジニアの仕事に携わる場合、SEやPGからスタートすることが多いでしょう。仕事はプログラミングが中心になるかもしれませんが、携わる時間は職場により異なります。また、新人1人だけでプロジェクトを担当することは、ほとんど考えられません。
ITエンジニアの仕事は、ほとんどの場合、複数の人数で行います。お客様先のチームに加わることもあるでしょう。チームで仕事に取り組む以上、他のメンバーと意思の疎通が必要です。これは、プロジェクトマネージャーなど管理者にも求められる能力となります。以後のキャリアアップのためにも、他者とのコミュニケーションを意識しておくことがおすすめです。
3. 分からないことは、まず自分で方法を考えて解決を試みる
教育担当者の方針によっても異なりますが、開発中に直面した分からないこと・疑問点への対処は重要です。すぐに答えを知ろうとするのではなく、まずは自分なりに「こうすればいいんじゃないか」という仮説を考え、解決策を試してみてください。自分なりに考える習慣を身に付けることで、困難な要求にも落ち着いて対処できるようになります。また、技術的な情報・ノウハウも自然と身につくようになるはずです。調べたタイミングでは使えない情報でも、後々役立つこともあります。
もちろん、解決を試みるといっても、延々と調べることは好ましくありません。30分~60分調べて解決の糸口が見つからなければ、先輩・上司に質問してみてください。その際には、「こういう方法を試したのですがうまく解決しませんでしたので、アドバイスをお願いします」と質問すると好印象です。
4. 目標を持って、常に新しいことに挑戦する
新人の成長度の差は、仕事に対してどのように取り組むかに影響されます。また、仕事とは異なる経験を積むことも、他の新人との差別化にも繋がるでしょう。そのため、ITエンジニアとしての目標を意識し、常に新しい技術やノウハウに挑戦しましょう。その際は、「○か月でこの言語をマスターする」、「○月までにこの資格を取得する」、「○年後までにプロジェクトマネージャーになる」といったように期限を決めて取り組むことが重要です。
「仕事を始めて右も左もわからないのに、目標なんて決められない」という人もいるでしょう。そういった場合には、職場の先輩など身近な目標を目指してみてはどうでしょうか。自分の方向性にある程度の目安をつけると、自分に何が不足しているかも把握しやすくなります。
エンジニアとして成長するには、自分にできることや不足していることを認識し、能力を伸ばすことが大切です。そうすれば、将来転職などを考えた際にも、キャリアアップの面で有利になるでしょう。(ライター:ナレッジ・リンクス/原 進)