外国人エンジニアとの付き合い方4か条
同僚として、オフショア先や海外拠点のパートナーとして、外国人のITエンジニアと接する機会が増えてきました。もちろん、接する機会が増えるほど問題も表面化しやすく、開発現場で指示がうまく伝わらないなどのすれ違いを感じることも多いようです。どういった点に気をつければ、外国人エンジニアとうまく付き合えるのでしょうか。
理解しておくべき日本のコミュニケーションの特徴
外国人エンジニアとの付き合うコツをご紹介する前に、まずは日本人のコミュニケーションの特徴について以下の3つのポイントを押さえておきましょう。
- ・あいまいな表現が多い
- ・日本人同士でうまく伝わるのは、相手が察してくれるから
- ・相手に理解しづらい、難しい言葉を使うことがある
指示は明確で理解しやすい言葉の方が正しく伝わりますが、同じ日本人同士であれば、「ツーカー」や「暗黙の了解」で伝わることがあります。もちろん中には、日本人同士でもうまく伝わらない人もいるでしょう。これは理解力が乏しいと考えるより、伝える側に問題があると考えてください。
外国人エンジニアとの付き合い方
上記を踏まえ、外国人エンジニアと付き合ううえでのコツをご紹介しましょう。ここでは4つのポイントについて解説していますので、参考にしてみてください。
1. 簡易な言葉を使い、必要であれば伝わっているかを確認する
意識せずに日本語を使っているだけで、外国人にとっては難しい言葉を使っていることがあります。「~な感じで」、「~っぽく」などあいまいな表現を使う際は特に注意でしょう。付き合いが浅いうちは、言葉が正しく伝わっているか確認すると確実です。相手のことが分かるまでは、相手が理解しているかを意識してください。
2. 文化的な違いを理解し、型にはめて考えない
育ってきた環境が違えば、考え方も変わってきます。日本国内だけで考えても、個人の能力や考え方は異なるものですから、外国人エンジニアであればなおさらです。自分の考え方や社内一般で通用する考え方が当然だと考えるのではなく、多様な考え方があると理解し、柔軟に受け止める必要があるでしょう。
3. 「こうしたら?」ではなく「こうしてほしい」と伝える
言葉遣いによっては、指示と受け止めてもらえません。言った人は指示を出したと思っても、聞いた人が指示と感じていなければ、すれ違いがあるのは当然でしょう。指示を出す際は「こうした方がいいんじゃない?」ではなく、「こうしてほしい」と明確に伝えましょう。受け手によって感じ方が変わる指示は避けてください。
4. 開発に必要なことは、仕様書に明記する
開発プロジェクトでは、仕様書を元に開発します。そのため、仕様書に書かれていないことは実装すべきではありません。必要なことを書かないのは、仕様書を作成する人に責任があります。それぞれの役割を全うすれば、開発におけるすれ違いは減らせます。
日本人同士でうまくいくのは、意図を察することに慣れているからかもしれません。しかし、グローバル時代であれば、「相手が察してくれるだろう」では通用しません。お互いの特徴を理解し、歩み寄っていくことがうまく付き合っていく方法です。まずは、意識することから始めてみてはいかがでしょうか。(ライター:ナレッジ・リンクス/原 進)