管理職を目指すべきエンジニアとそうでないエンジニアの違い
ITエンジニアのキャリアアップといえば、プロジェクトマネージャーなど管理職への昇進が一般的です。しかし企業によっては、開発現場で力を発揮し続けることもできるようになってきました。これまで周囲の管理職の姿を目の当たりにし、「管理職は大変だから、開発を続けたい」と思っている人もいるでしょう。ここでは、管理職を目指すべきエンジニアとそうでないエンジニアの違いを考えてみましょう。
仕事内容は全く異なる
同じ開発プロジェクトでも、ITエンジニアと管理職では仕事内容が異なります。管理職の場合、プロジェクトが円滑に進むように計画し、完遂できるように努めるのが役割です。ITエンジニアとしての経験は活かされますが、担当するのは経験していない業務ばかりでしょう。そのため、管理職としての経験が浅い場合は、戸惑うことも多いはずです。これまで現場で活躍してきたエンジニアには、プロジェクト運営に四苦八苦している管理職の姿が記憶に残っているという人が少なくないでしょう。
管理職に向いている人の特徴
では次に、管理職に向いている人の特徴を4つご紹介します。自分自身の思考と照らし合わせてみてください。
1)自分で意思決定したい
管理職が自分の意見を確実に採用できるとは限りません。しかし、よりよいプロジェクト運営のアイデアや判断力に自信がある人は、管理職が向いていると言えるでしょう。
2)仕事に対して権限が欲しい
管理職の安請け合いに振り回された経験をお持ちの人もいるでしょう。開発メンバーのやる気にもつながるため、顧客の要望を聞きつつ仕事のバランスを考える力が必要です。
3)収入を増やしたい
仕事の内容より、収入を増やすことが目標の人には向いていると言えます。しかし、収入だけに気を取られ仕事が疎かになっては、プロジェクトを成功に導くことは難しくなるでしょう。
4)開発現場に飽きてきた
開発自体は好きでも、長年現場を続けてくると飽きたなどと感じてしまうことがあります。管理職を経験して視野を広げれば、新たな発見があるかもしれません。
開発現場が向いている人
上記を踏まえると、開発現場が向いている人の特徴は以下のようになります。
1)働く環境を変えたくない
管理職になれば担当業務が異なるため、新しい仕事を覚えることになります。最初は上手くいかないことも多く、ストレスを感じるはずです。そのような業務内容の変化やストレスが苦手な人は、開発現場が合っているでしょう。
2)開発を一生続けたい
「技術を磨き続けたい」「新技術に触れていたい」そのように思っている人もいらっしゃるでしょう。技術に対して限界を感じていない人は、限界を感じるまで続けてみてはいかがでしょうか。
3)管理職に魅力を感じない
管理職になると、技術を使う機会が少なくなります。また、技術者以上にコミュニケーション能力が求められるでしょう。そうした変化から「管理職になりたい」と強く感じないのであれば、開発者であり続けることも1つの方法です。
4)責任を負いたくない
仕事をする以上、最低限の責任はついて回ります。しかし、今以上の責任を負いたくないという人もいらっしゃるでしょう。管理職になれば裁量が大きくなりますが、責任も大きくなります。
人それぞれ、理想の働きかたは違います。現在の職場環境や周囲の意見に惑わされず、自分のキャリアを作っていく視点がなによりも大切です。(ライター:ナレッジ・リンクス/原 進)