ITエンジニアが中小企業へ転職する3つのメリット
ITエンジニアが転職する際には、「名前が知られている大手企業に転職したい」と考える方もいらっしゃるでしょう。しかし、日本にある企業の大多数は中小企業ですし、現実問題として有名な大手企業に入社できる人材は限られています。それならば、あえて中小企業へ的を絞った転職活動をおこなうことも視野に入れるべきでしょう。また、ITエンジニアにとって、中小企業へ転職することはいくつかメリットもあるのです。ここでは3つのメリットについて詳しくご紹介します。
1. スキルの高い人材の割合が高い
中小企業は、大手企業よりも社員数が少なく、現場のメンバーは即戦力として働いている人がほとんど。また、人数が少ない分、1人でマネージャーと開発メンバーを兼ねていたり、SEが顧客と折衝したりといったことも少なくありません。つまり、必然的にスキルの高い人材が残りやすいのです。そうした環境に転職し、身を置くことは、ITエンジニアにとって技術力の研さんにつながるでしょう。また、中小企業でありながら自社サービスを展開している企業や、大手SIerと直接取引をおこなっている中小企業の場合、ICTの技術そのものも決して見劣りしないはずです。場合によっては大企業以上に、技術者としてのスキルアップや経営的な判断力を磨けるかもしれません。
2. 最新技術やアイデアが採用されやすい
中小企業の場合、社員数が限られていますから、その分、上司や経営者に直接アイデアを持ち込むことが可能です。余計な会議や稟議書なども必要なく、即断即決を強みとしている企業も多くあります。その分、あなたの提案するアイデアや最新技術も採用されやすいと言えるでしょう。あなたの提案によって会社のビジネス課題が解決したり、顧客にとって最適なシステムを提供できたり……といったこともあるかもしれません。
3. 労働環境などで融通が利くことがある
中小企業は大企業と比べ、細かなルールが定まっていないことがあります。特に服装や労働時間などは、融通がききやすいでしょう。職場に働きやすさを求める人には、柔軟性のある中小企業が向いている可能性があります。また、特にベンチャー企業などであれば、フレックスタイム制での勤務や在宅勤務、時短勤務などの制度を積極的に取り入れている企業も多く、ITエンジニアには転職先企業の候補として有効かもしれません。
もちろん中小企業といってもさまざまであり、これらが該当しないこともあります。また、大企業であっても、働きやすさに重点を置いて改善に取り組んでいるケースが増えているようです。そのため、何よりも応募先企業の状況を的確に把握することが重要となります。転職で求めるものは収入なのか、それとも技術力や人間関係なのか。企業規模にとらわれず、自分にとっての優先順位を考えながら志望企業を検討することが大切です。(ライター:ナレッジ・リンクス/原 進)