ITエンジニアのモチベーション管理術
どのような仕事でも、その成果にはモチベーションが大きく影響してきます。モチベーションが高ければ、難しい仕事でも前向きに取り組みやすくなりますし、逆にモチベーションが低ければ、指示された仕事をこなすだけ……という仕事ぶりにもなりかねません。そのため、モチベーション管理は無視できない課題と言えます。
もし就職や転職当時と比べてモチベーションが低くなっていると感じる方は、これが上手く管理できていないかもしれません。モチベーションを高く維持・管理には、どのような方法があるでしょうか。具体的な5つの方法についてご紹介しましょう。
1)新しい技術や知識の習得に取り組む
ITエンジニアがプロジェクトに携わる期間は、数ヶ月から数年に渡るものなどさまざまです。特に長期間のプロジェクトは、日々同じことの繰り返しでマンネリを感じるかもしれません。似たような技術、似たようなノウハウだけを使っていると、どうしても成長を感じにくいものです。
そういったときは、新しい技術や知識の習得に励むのがオススメです。新しい知識が増えるとそれを活かせるチャンスにも気づきやすくなりますし、今後の展望も変わってくるかもしれません。ITエンジニアにとって技術力の向上はプラスなことばかりでしょう。
2)具体的な目標を持ち、実現方法のためのマイルストーンを考える
日々の業務に追われると、つい自分の目標を忘れ、見失いがちです。「いつかはITアーキテクトを目指したい」という目標を持っていたとしても、「今はとりあえずこの仕事があるから……」と放っておきがちになります。
そうならないためにも、目標実現のための具体的なマイルストーンを設定しましょう。例えば、「この1週間で、ITアーキテクトになるための参考資料を1冊読む」など、細かいゴールを設けながら、日々の仕事に取り組みましょう。そうすることで毎日の生活に張り合いが出て、最終目標を見失うこともなくなります。目標が高い場合は、モチベーションを高く維持し続けないと実現が難しいもの。是非とも高い目標を掲げ、実現方法を模索し現実にしてください。
3)心身ともに健康を保つ
体調が悪いと、モチベーションを上げることが難しくなります。しかし多くの方は、これまで体調管理の方法を学んできていないでしょう。それに相まって、日々の仕事が多忙を極めると「健康管理するような余裕はない」というのが本音ではないでしょうか。不健康であれば、モチベーションが上がらないばかりか、目に見えて下がることが多くなります。また、身体を健康に保つことは心の安定にも繋がるでしょう。健康は仕事においてもプライベートにおいても、充実した生活に欠かせないものです。
4)他のエンジニアを気にしすぎない
職場の人間関係は、どこにいってもついてきます。自分1人で仕事が完結すればこの問題とは決別できますが、他のITエンジニアと一緒に仕事する場合、「あの人と比べて自分は経験が少なすぎる」「同じ仕事をしているのに、あの人のほうが給料が多い」など気になることも出てきます。しかし、こうした比較は余計なストレスの原因にもなります。「他人は他人、自分は自分」といい意味で割り切り、気にしすぎないようにしましょう。もちろん「気にしない」=「無関心・協力しない」ということではありません。社会人としての、働く仲間としてのコミュニケーションは必要です。
5)働く環境や生活環境を変える
例えば、オフィスの周囲をきれいにする、休日は公園やカフェなどでプログラミングのトレーニングをしてみるなど、働く環境や生活環境を変えてみましょう。余計な雑音がなくなる、気分転換できて不安や雑念がスッキリするといった効果があり、モチベーションを維持することに役立ちます。中には転職することで働く環境を変えようと思い立つ人もいるかもしれませんが、転職はあくまで最終手段だと考えてください。席替えやデスク周りの整理整頓、新しいパソコンの導入など、自分で環境を変える努力はできます。また、環境を変える努力をすることで、モチベーションの下げるような突発的トラブルにも対応しやすくなります。
今回、紹介したのは、日々の工夫によってモチベーションを維持・管理する方法です。自分のことを一番理解できるのは自分自身ですから、どういうときに自分なりに「仕事への意欲が高まるか」をしっかり認識しながら、モチベーションを管理し、自分のために行動してください。(ライター:ナレッジ・リンクス/原 進)