ITエンジニアの4つの「キャリア停滞サイン」
ITエンジニアとしての経験を重ねるうちに、誰もが一度は経験するのがキャリアの停滞感です。「IT業界は技術の進展が著しい」とはよく言われるもの。一見すると停滞感とは無縁のようですが、なぜこういった矛盾を感じるのでしょうか。次のようなことを感じたら、キャリアの見直し時期にきているかもしれません。
- 次の目標が漠然としている
- 同じ開発、同じプロジェクトの繰り返しだと感じる
- 知らないITワードが増えてきた
- 以前よりも待遇や環境に不満を感じる
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
1. 次の目標が漠然としている
これまでに様々なことを学習し、順調に仕事をこなせるだけのITスキルも開発ノウハウも身につけた。また、プロジェクトでも周囲との疎通に問題はない……。そんな人ほど、新たに学ぶことが減り、成長意欲が低下してしまいがちです? なんとなく「成長したい」「新しいことにチャレンジしてみたい」とは思っていても、何を目指せばいいか分からず、足踏みしているような停滞感を感じやすくなります。しかし本当に、あなたはITエンジニアとしてもう学ぶことがないのでしょうか。もしかすると、ジャンルの違う開発や、新しい技術が必要とされるステージへのステップアップの時期なのかもしれません。今一度、自身の方向性を確かめて下さい。
2. 同じ開発、同じプロジェクトの繰り返しだと感じる
どの職場に行っても同じような開発の繰り返しで、指示されたことをこなすだけ……。そう思っている人も少なくないでしょう。これはITエンジニアに限った話ではありません。もし「どんな開発をするにしても、今までの知識だけで事足りる」と思ってしまうのであれば、新しい職場で新たな経験を積むべきでしょう。惰性で仕事に臨むとトラブルを招きやすくなります。緊張感が切れてきた状態と言えるので、積極的に転職や異動を検討することを視野に入れてみましょう。
3. 知らないITワードが増えてきた
ITエンジニアを取り巻く環境は日々進化しているので、知らないITワードが出てくることもあるでしょう。そのときに「業務上影響がないから」と、調べずに見逃すことがあるかもしれません。これは、知識に対する興味が失せてきている状態と言えます。もちろん、すべてのIT関連知識に精通している必要はありません。しかし、「わからないことがあれば調べる」「新たな技術が、現在の自分に活用できないか考えてみる」といったことを地道に続けることは、ITエンジニアとしてのプロ意識を維持することにもつながります。技術に関するニュースなどを見るようにして、興味を失わないようにして下さい。
4. 以前よりも待遇や環境に不満を感じる
「もう少しよい給与がほしい」「裁量権のある立場で開発に関わりたい」……。そんな不満を抱くようになったら、自分自身が現状の待遇・環境に満足していないというサインです。仕事そのものが順調であっても、よりよい対価を得たいと感じているのであれば、不満を抱くのではなく、「自分はもっと上を目指せるはず!」と気持ちを切り替えてみましょう。成長のために何が必要か、どんなキャリアを目指すかを考えて、具体的なステップアップへとつなげていきましょう。
職場が変わってもやる仕事はどこも同じで、停滞感を感じてしまうかもしれません。しかし仕事は、似ているようでどれもが違うものです。あなたの仕事に対する臨み方や方法が同じだから、停滞感を感じていることも考えられるでしょう。自身のキャリアの行き詰まりを感じたら、まずは自分の在り方を見直してみてください。そして今の環境でこれ以上の成長が見込めないとしたら、ステップアップする時期に来ているのかもしれません。(ライター:ナレッジ・リンクス/原 進)