職務経歴書の書き方[br]~要点を押さえ、読みやすく書く~
【POINT 1】職務経歴書の基本を理解する
転職の応募の際には、ほぼ必ず職務経歴書が必要になります。しかし書くべきことがほぼ決まっている履歴書と違い、職務経歴書ではあなたがこれまで取り組んできた具体的な職務とその成果を、自分の言葉で書くことが求められます。そのためには下記のような基本ポイントを押さえることが求められます。
1. どんな会社で何を経験してきたのか、数行のサマリー(要約)を入れる
2. アピールできるスキルを箇条書きでいれる
3. どんな目標に対してどんな成果を挙げたのか具体的な数字や相対評価を入れる
4. 経験職種、所属年数、スキル、成果の項目を整えて書く
【POINT 2】具体的な内容でアピールする
上記のうちで特に重要なのが3番です。職務経歴書には具体的な数値が求められます。成果や実績をできるだけ定量的にまとめ、数値化できないものは定性的にまとめましょう。
読み手が好意的に読み取ってくれることを期待せず、その業界のことを知らなくてもあなたの職務経歴の“すごさ”が伝わるように、できるだけわかりやすくシンプルに記述する必要があります。たとえば、営業系職種の場合は…
・誰に(どの顧客に?)
・何を(どのソリューションや製品を?)
・どのように(どの販売ルートで?)
・いくらで(販売金額は?)
・どれぐらい販売し(販売数量は?)
・どのような効果があったか(顧客の投資対効果は?)
などを入れ込みながら記入するといいでしょう。ダラダラと長く書きつらねるのではなく、伝えるべきポイントを絞るのが良い職務経歴書の書き方です。
職務経歴書サンプル
以下が実際の職務経歴書のサンプルです。作成時にはワードやエクセルなどPCを使用し、見出しをつけるなどして読みやすく記述しましょう。
職 務 経 歴 書 |
|
勤務先 | ○○株式会社(20××年○月~20××年○月) |
業種 | 精密機器メーカー |
資本金 | ××億円 |
売上高 |
××億円 |
従業員数 |
××名 |
経験職種 | 企画営業 |
雇用形態 | 正社員 |
役職 | 第一営業部主任 |
職務内容 |
【業務の概要】 複数の大手メーカーを顧客とした精密機器部品の営業。売掛管理や工程管理、メンバー管理など日常的に行っていました。担当顧客層は家電およびAV機器、通信機器、医療用機器などのメーカーがメインで、中小企業から同1000名を超える大企業まで幅広く担当していました。
【営業実績】 20××年度 売上高○万円(部内順位○名中○位) 20××年度 売上高○万円(部内順位○名中○位)、前年度比115%を達成 実績が認められ主任に昇格 20××年度 売上高○万円(部内順位○名中○位) 20××年度 売上高○万円(部内順位○名中○位)、社長賞受賞 【担当商品】 光通信機器、センサー、レーザー機器、計測機器など
【担当顧客】 ○○電子工業株式会社、△△精密株式会社、そのほか中小企業多数
【アピールポイント】 (1) 20××年度の新規開拓○件を達成 新たな主力商品のシェア獲得のため、主に大手企業を対象とした新規開拓を重点的に実施。顧客ニーズのヒアリングと製品開発担当者との連携を強化することで、取引のなかった○社とのパイプを確立させました。結果、その年の売上○%アップに貢献しました。 (2)新入社員の育成 新卒から入社した経験を生かし、20××年から新入社員の営業指導も担当しています。営業マニュアルの作成やロールプレイングを通じた指導、新入社員との同行営業などで会社全体の営業力向上に寄与しました。
(3)製品開発部との連携強化 定期的に開発部と打ち合わせを設けることで、営業活動を通じて得た顧客からのニーズを報告。新製品開発のコンセプト立案に貢献するとともに、交流の少なかった営業部と製品開発部の連携強化を行いました。
【保有スキル】 ・英語スキル(英文メール対応、日常会話) ・第1種普通自動車免許 |
【POINT 3】読みやすく、正確な記述を心がける
職務経歴書のボリュームは、A4用紙で1枚~3枚程度が一般的です。社会人経験が長い人は、それだけ職務経歴書も長くなってしまいますので、詳細に記述すべき部分とそうでない部分を分けて書く必要があります。
また、文章ミスや誤字脱字は絶対にNGです。たとえ“うっかり間違い”だとしても、採用担当者には「書類で記入ミスをする人だ」と思われてしまいます。書き終えてから最低でも2回は見直しをしましょう。また記述後、1日空けてから読むと誤字脱字に気付きやすくなります。