会社に知られず転職する際の4つの注意点
転職する際、現在の会社との関係がしばしば大きな懸念点になります。円満退職できる見込みがあるなら別ですが、多くの方は、現在の会社に知られないよう転職活動を進めています。もし知られてしまえば、会社に居づらくなったり、活動が進めにくくなったりする可能性もあるでしょう。会社に知られず転職するには、どのようなことに注意すればよいのか。具体的に、ここでは4つのポイントをご紹介します。
1. 社内の人への相談は避ける
転職するかどうか悩んだときは、誰かに相談したくなるものです。中には社内の先輩・同僚に、気の許せる相手がいるかもしれません。しかし、どれだけ親しくても社内の人へ転職について相談することは避けたほうが無難です。情報は、いつ、どこから漏れるか分かりません。例えば普段は口が固い人も、お酒の席でついあなたの転職話をしてしまう可能性もあるでしょう。あるいはあなたから相談を受けた先輩が上司へ相談し、さらに人事部へと情報が流れてしまう可能性もあります。普通の上司や人事部であれば、これから退職する人を高く評価しようとは思いません。ボーナス等にも影響する可能性があるため、やはり社内の人への相談は避けたほうが無難です。
転職の相談相手として適切なのは、友人(会社と関係のない人に限る)や、人材紹介会社の転職エージェントなどです。特に人材紹介会社の転職エージェントは、業務上、守秘義務があるので突っ込んだ話まで相談できるでしょう。また、もし家族ぐるみで付き合いのある社員がいれば、家族への相談も注意しましょう。
2. 会社内や勤務時間中に転職活動をしない
いまや、転職活動といえばパソコンやスマホを駆使しておこなうもの。いつでもどこでも転職活動できるのが利点ですが、だからといって勤務時間中に転職サイトを見たり、志望企業からのメールを読んだりするのはNGです。いつもと違う様子で仕事をしていたり、見慣れないパソコン画面を立ち上げていたりすると、思いのほか周囲からの注目を集めます。「もしかして転職サイトを見てる?」なんて思われると、余計なトラブルを招く可能性もあるでしょう。
3. 会社のメールアドレスを使用しない
上記の2と関連しますが、会社の社用メールアドレスでは転職活動を行わないようにしましょう。確かに、会社のメールアドレスは最も身近であり、志望先企業からメールが届いた際にも、すぐに確認できるようになるでしょう。しかし通常、企業ではメールの履歴をサーバーで管理しており、閲覧しようと思えば自由に閲覧できる状態にあります。また、ふと席を離れた際、別件でパソコンを開いた誰かに知られる可能性もあるでしょう。社用メールアドレスを私的な転職に使っていたら、「公私混同だ!」と叱責されるのは間違いありません。こうしたリスクから、会社のメールアドレスを転職に使用することは避けるべきです。
4. 社内での過ごし方をできるだけ変えない
これまで残業も頻繁だったのに、いきなり定時退社するようになる。あるいは昼休みになると、決まって1人で食事するようになる……。こうした小さな変化は、意外と周囲から見て気づくものです。ちょっとした変化がキッカケで、「転職活動しているのでは?」と疑われることも。確かに仕事と並行して転職活動を進めることは、時間などさまざまな制約が生まれます。しかし会社に知られたくないのであれば、できるだけ会社では“普段通り”に過ごすように心がけてください。
そのほか、応募先企業や転職エージェントなどには、勤務時間外に連絡するよう指定しておくのも1つの方法です。たとえ全く異なる業界へ転職する場合でも、いつ、どんなタイミングで現在の職場と接点が生まれるか分かりません。いくら素晴らしい転職先が決まっても、現職との関係が悪くなれば後味が悪いもの。気持よく転職するためにも、ここで挙げた点はぜひ心に留めておいてください。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)