「やりたい仕事がみつからない」人のための処方箋
転職理由は、人によってさまざまです。現在の職場・仕事に不満を感じたり、あるいはキャリアアップの手段として考えたり。しかし、いざ「転職しよう」と考えた際に、どのような仕事に就くのかで迷ってしまう人が多く見られます。
「転職したいとは思うものの、どんな仕事に就いたら良いのか分からない」
「やりたいことが特に見つからないので、転職に一歩踏み切れない」
こうした方は、いざ転職した後になってから後悔する可能性もあります。そうならないために、まずは自分の“やりたい仕事”を見つけましょう。ここでご紹介する3つの視点から、今の自分を見つめ直し、適職を探してみてください。
1. 出会いをチャンスと考える
仕事はもちろん、プライベートを含め、人生においてはさまざまな人との出会いがあります。中には、自分とはまったく異なる業界で活躍している人もいるでしょう。そうした出会いは、普段得られない情報に触れる大きなチャンスです。その人がどんな仕事に取り組み、何にやり甲斐を感じているのか。例えば職種そのものに関する情報でも構いませんし、仕事に対する考え方や思いを知ることも、良い刺激になるでしょう。そこから、自分のやりたいことのヒントが見つかるかもしれません。
特に、働いているとどうしても仕事の関わりの中にのみ人間関係が絞られがちです。積極的に外との関わりを持つことも、チャンスを広げる大切な行動となります。
2. 何事もまず“やってみる”
企業には、実に多くの仕事があります。ほとんどの場合、基本的にはその中で「自分の役割」が決まっていることでしょう。しかしふとしたとき、上司から何か頼まれたり、新規プロジェクトへ抜擢されたりするタイミングがあります。そのとき、もし「自分には無理なのでは」などと考えてしまうなら、大きな機会を逃しているかもしれません。
自分が何にやり甲斐や楽しさを感じられるのか。これは残念ながら“やってみる”ことからしか分かりません。例えばスポーツでも、なんとなく「面白そうだな」と思っていたものが、実際にプレイしてみると苦手だったということがあるでしょう。逆に知人からの誘いでなんとなく始めたことが、いつの間にか趣味として定着しているケースも少なくありません。本当に“やりたいこと”を見つけたいのであれば、どんな事でも、まずやってみてください。特に仕事では、「この人ならできるだろう」「この人に任せてみたい」と思うからこそ、声をかけているものです。「できない」と思う前に、まずはやってみる。そうすれば自分の意外な一面にも気づけるかもしれません。
3. 自分の気持ちと向き合おう
「やりたい」「幸せだ」「楽しい」これらは、他でもない自分自身が感じることです。ですから仕事においても、“やりたいこと”を見つけるには、まず自分の気持ちを知ることから始めましょう。例えば過去の経験から、次のような質問を自分に投げかけてみてください。
「どんなときに幸せを感じるか」
「何をしているときが一番楽しいか」
「何かやってみたい、興味を惹かれていることはないか」など
例えば「人と話している時間が楽しい」という方は、営業や接客など、対外的なコミュニケーションの多い仕事にやり甲斐を感じるかもしれません。あるいは総合職として勤務するうち、接点を持つようになったクリエイターの仕事に興味が生まれている可能性もあるでしょう。日々の仕事に追われていると、こうした内面と向き合う時間を忘れがちです。帰宅途中や休日でも構いませんので、ちょっと考えてみましょう。
会社という組織の中では、「やりたいことだけ」というわけにはいかないでしょう。しかしそれでも、やりたい仕事を中心に置くことができれば、仕事はもっと楽しくなるはずです。心身におけるストレスも軽減され、より活動的・積極的に取り組めるようになるでしょう。せっかく転職するのであれば、ぜひ自分にとっての“やりたい仕事”を見つけてください。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)