入社前に企業の社風の見極める3つの方法
転職する際に、どんな点を重視するでしょうか。仕事内容や企業情報であれば、求人情報などからある程度は把握することができます。しかし、社風や社内の雰囲気など、外から見えない部分については、そうはいきません。
とは言っても、「どんな会社なのか」を曖昧なままで転職してしまうと、転職後になって後悔することにもあるでしょう。そうならないために、しっかり社風を見極めたうえで転職先を決めることが大事です。そのための方法を、ここでは3つご紹介します。
企業の発信している情報を収集・分析する
企業は採用活動にあたり、さまざまな方法で情報発信を行っています。ホームページは、その最たるものと言えるでしょう。昨今はSNSを活用したり、ブログやオウンドメディアを運営したりする企業も増加中。こうした発信情報からは、企業がどのような視点を持ち、何を目指しているのかが伺えます。例えば独自の調査・ノウハウによる情報が多ければ、新しい知識の獲得などに前向きだと言えるでしょう。
あるいは、その書き方からも社風の一部が垣間見えます。専門用語ばかり並べているのか、それとも誰もが分かりやすいよう噛み砕かれているのか……。「なんだか偉そうだな」と感じる文章もあれば、「自分の考えとマッチしていて親しみやすい」と感じる文章もあるかもしれません。どんな人がどんな思いで書いているのかをイメージしながら情報を集めると、より具体的にその雰囲気が感じ取れるはずです。
企業あるいは業界内で働いている人から話を聞く
新卒の就活で、OB・OG訪問をおこなった方は多いでしょう。これと同様に、転職でも志望企業あるいは業界で働く人から話を聞いてみましょう。会話を通じて“どんなタイプの人なのか”を見極め、本人がどのような気持ちで働いているのかを聞いてみてください。もし「毎日イキイキしている」「仕事は楽しく働きやすい」といった回答なら、その人こそが企業に合った人材像と言えるかもしれません。また「どんなタイプの人が活躍しているのか?」「社長と社員の関係はどのようになっているか?」などを聞くことも、社風を見極める際に役立ちます。
OB・OGでなくても、志望企業と同じ業界で働く人から話を聞いてもいいでしょう。業界内では他社社員と交流することも多く、また、自然とうわさなどが入ってくるもの。自分で調べた表面的な情報と比べれば、より内情に近い情報が得られます。
口コミサイトを活用する
転職活動の際、求人サイトを活用する方は多いでしょう。同じインターネットサイトとして、キャリコネのような会社の口コミサイトを見てみてください。口コミサイトには、実際にその企業で働いたことのある人からコメントが寄せられています。社内の様子や仕事のやりがい、人間関係についてもリアルな声が投稿されており、比較検討に役立ちます。
ただし、1つの口コミから判断してしまわないことが大切です。物事に対する感じ方は十人十色なので、ある口コミとある口コミで全く正反対のことが書かれている可能性もあります。あるいは口コミを書いた人が個人的な思い込みで、会社のことを批判的に書いていることも考えられます。しかしそれでも、実際に働いた人の声は貴重です。複数の口コミを読みこみ、情報を整理していくと、本質的な社風が見えてくるでしょう。
転職者の中には、イメージギャップから短期間で再び転職してしまう方が少なくありません。これでは転職活動に割いた時間が無駄になってしまいますし、いたずらに転職回数を増やすことは得策とはいえないでしょう。ここでご紹介した手段を参考にしながら、“生の情報”を集めるよう取り組んでみてください。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河 賢文)