転職面接で趣味を聞かれたときの回答ポイント
転職時の面接では、過去の職歴や実績に関する質問が多く投げかけられます。しかしそんな中、しばしば聞かれるのが「趣味は何ですか?」というもの。仕事とは関係なく思えるため、どう答えればいいのかと悩む人も多いようです。しかし質問には面接官側の意図があるもの。なぜ趣味を聞きたいのか、その意味を知ることはとても大切です。ここで、趣味を聞かれた際のポイントについて解説していきましょう。
なぜ「趣味」を質問するのか
適切な回答を用意するためには、まず面接官の意図を理解することが大切です。では、なぜ面接官は趣味を知りたいと考えているのか。理由としては、「その人の内面に関する情報を知りたい」ということが挙げられます。趣味を通して、その人の志向や性格などの情報を確かめたいのです。例えばスポーツが趣味なら「忍耐力がある」「健康管理ができている」「体を動かすことをいとわない」、写真なら「創造力がある」「工夫できる」などをある程度、類推することができます。
あるいは、そもそも「趣味があるかどうか」を知りたいという場合もあります。例えば「プライベートを充実させている人は、オンオフを切り替えて働ける人だ」……と考える企業なら、そのために趣味の有無は重要な判断材料となるでしょう。
趣味を答える際のポイント
実際に、趣味を答える際に気を付けたいポイントを2つお伝えしておきましょう。
1)その趣味に取り組んでいる理由を添える
趣味が何であるかは、あまり気にしなくても大丈夫です(よほど奇抜なものでない限り)。ただし、必ず「なぜその趣味に取り組んでいるのか」、その理由を添えましょう。これによって、趣味への熱意も合わせて伝えることができます。例えば「趣味はワインです。美味しいだけでなく、テイスティング会で人脈も広がりますし、産地や製造過程を調べることでさまざまな知識も得られるのが楽しいですね」などといった具合です。しかしこの際、長々とウンチクを述べてはいけません。あくまで回答は分かりやすくシンプルに伝えましょう。変に興味を持たせてしまうと、面接官側からさらに突っ込んだ質問が投げかけられてしまいます。
2)面接官ウケを気にし過ぎない
転職という場であれば、つい趣味についても面接官ウケを気にしてしまいがちです。しかし面接官ウケばかりを重視して、そこまで真剣には取り組んでいない趣味を挙げると、回答が薄っぺらに聞こえます。また、詳しく質問された際に返答に詰まってしまうこともあるでしょう。ポピュラー音楽を聞くのが趣味なのに、「クラシック音楽が好きです」などと“盛る”のも避けたほうが無難でしょう。あくまで普段の自分のままの姿を回答することが大切です。
ただし、ネガティブに捉えられる内容は避けるのが得策です。例えば「人間観察」「ネットサーフィン」などは、どこか暗い印象を与えがち。あるいは「アニメ」「ゲーム」などの趣味は、人によって幼い、あるいはオタクといったイメージを持たれてしまうかもしれません。
転職面接で最も大切なのは、何より面接官の意図を知り、それに合った回答を返すことにあります。仕事と無関係に思える趣味からも、実は仕事に繋がる何かが見え隠れするもの。適当に答えるのではなく、あらかじめ準備して臨むようにしてください。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)