転職後に抱きやすい「6つの後悔」 面接で確認しても入社後初めて分かることがある
転職は新たなキャリアを築く大きなチャンスですが、時には「転職しなければよかった」と後悔することもあります。転職前に念入りに企業を調べ、面接で詳しく確認していても、入社してみなければ分からないことも多いのです。
今回は、転職後に後悔する可能性がある理由を6つ挙げ、実際に起こりうる具体的な状況について考えてみます。これから転職を考えている方は、こうした「想定外の事態」にどう備えるかの参考にしていただければ幸いです。
1.給与が上がらなかった
転職の一番の目的が「給与アップ」だったのに、期待外れだったというケースです。面接で「成果次第で昇給がある」と聞いていたのに、実際には成果基準が曖昧で、どれほど努力しても昇給につながらないことがあります。
過剰に高い目標を設定させられ、達成度が低いと想定していた給与より下げられることもあります。全社の業績によってボーナスが決まる「業績連動型ボーナス制度」がある企業では、自部署や自分の努力に関係なく、他部署や会社全体の業績悪化が給与に影響することもあります。
2.残業が多かった
「残業は少ない」という説明を受けていたにもかかわらず、実際には慢性的な残業が多かったり、サービス残業が横行している場合があります。全社平均では確かに少ないものの、特定の部署のみ残業が多いこともあるでしょう。
突発的に生じた人手不足やプロジェクトの炎上などでは、事前に予想できないレベルの過酷な働き方に直面することがあります。
3.職場の人間関係が悪かった
職場の人間関係は、入社してみないと分からない部分が大きいです。面接では「チームワークを大切にする職場」と聞いていても、実際にはコミュニケーションが円滑にいかない場合もあります。
派閥間の対立やお局様・パワハラ上司の存在によって、職場内で不必要なストレスを感じることもあるでしょう。社内にはいい人が多いのに、同僚だけがたまたま相性が悪い、なんてこともあります。
4.想定外の仕事をさせられた
面接では専門分野に関連した業務ができると聞いていたのに、組織の都合でまったく未経験の仕事に配属されることもあります。特に規模の小さな中小企業やベンチャー企業ではよく起こることで、担当部署を越えた仕事を任されることも少なくありません。
自分のスキルや経験が全く活かせない仕事を任されると、キャリアの停滞感を感じることもあるでしょう。このような経験であらたな適性が開花することもありますが、スキルを活かして成長したいと考えていた人にとっては大きな不満となりがちです。
5.経営状態が不安定だった
会社の経営状況は、外からでは分からないことがあります。非上場企業はもちろん、上場企業でも事業環境の変化で急な経営悪化が生じることはありえます。
入社してすぐにリストラやコストカットが行われ、将来への不安が高まるといった事態に遭遇することもあります。経営状態は内部情報であるため、面接時に見抜くのは難しい部分です。
6.社風が合わなかった
面接時から重視する人は少ないかもしれませんが、実際に入ってからは仕事の生産性などに大きな影響を与えるのが「社風」「会社・職場の雰囲気」です。具体的には「大切にされている価値観」といえるかもしれません。
社風をどう感じるかは、入社してみなければ分かりませんし、本人との相性の部分も大きいです。入社前に「自由で風通しの良い職場」と言われていたのに、入って見れば放任主義で適切なマネジメントが行われていないだけで不満だった、ということもあります。
もちろん、真逆の「縦割りで意見が通りにくいトップダウン型の職場だった」ということもありうるでしょう。価値観や働き方の違いが大きいと、日々の仕事が大きなストレスになりかねません。
入社後に初めて分かることもある
転職前にどれだけ慎重に準備し、面接で詳しく確認しても、入社後に初めて分かることが多いのが現実です。特に給与、残業、人間関係、仕事内容、経営状態、社風といった要素は、事前に予測しにくく、転職後に後悔する大きな理由となり得ます。
これらを防ぐためには、可能な限り企業の内部情報をリサーチし、面接で積極的に質問をすることが重要です。また、実際に働き始めた後でも、自分のキャリアを見直し、必要に応じて新たな道を探ることも大切です。