転職後に後悔しがちな4つのこととその対策
苦労して転職活動を続け、どうにか内定を獲得。念願の転職を遂げたにも関わらず、「どこかしっくりこない」「転職しない方が良かったのかも」などと後悔してしまう人は、決して少なくありません。転職前はベストな選択だと思っていても、実際に入社してみると、イメージギャップを感じてしまうケースは多いのです。
誰しも、できることなら転職先で後悔などしたくないもの。そのためにも、転職で後悔しやすいポイントを把握しておきましょう。そのうえで、今回解説するような対策に取り組んでみてください。
1. 仕事内容が想像と違っていた
転職する際には、多くの方が「どんな仕事に就きたいのか」と考えるはず。中には、全く経験のない異職種へチャレンジする方もいるでしょう。しかしいざ転職してみると、例えば次のようなことを感じてしまう場合があります。
- 雑務が多くて思っていたような仕事ができない
- 実際にやってみたら自分には向いていなかった
- 「とりあえず」と言われ全く違う仕事をさせられる
採用面接の際には、できるだけ細かく、入社後に任される仕事内容を聞くようにしましょう。合わせて、しっかり「自分はこういう仕事がしたくて転職したいが、御社ではそれが可能か?」と質問しておくことも重要です。また未経験からチャレンジする場合には、職種そのものへの理解も大切。イメージだけで仕事を選ぶと、実際とのギャップに戸惑い、後悔しかねません。
2. 給与待遇が違っていた
内定をもらう際や雇用契約書をもらう際には、想定給与や待遇が提示されることが一般的です。ただし、それをすべて鵜呑みにしてはいけません。例えば賞与については、会社や部署、あるいは自身の成績が振るわなければ予定より低くなることもあるでしょう。また、会社側が期待するレベルの働きが見られなければ、人事評価・給与改定のタイミングで減給となる可能性もあります。
各種の手当などについても、入社後に改定されることは十分にありえます。会社全体の業績不振により、あてにしていた住宅手当や家族手当が廃止になった……というケースもあるのです。給与・待遇は、あくまで内定時点での予測であることを理解したうえで、十分に検討してください。不明点や不安点があれば、必ず内定を受諾する前に確認することが大切です。
3. 人間関係が合わなかった
採用フローで会える企業の人員は限られています。人事担当や現場担当、上司となる人、場合によっては役員が面接に対応することもあるでしょう。しかしそうした一部の人々との会話のみで、企業の雰囲気や人間関係までも把握することは困難です。
「この人はとても優しそうだから、きっと部署も和気あいあいとしているはず」
「役員の語るビジョンが素晴らしいから、きっと社内も活気にあふれているのだろう」
こうしたイメージは、入社後に裏切られる可能性があります。面接で受けた印象は面接官の印象であり、必ずしも実際の職場や会社全体の社風・人間関係をあらわしているわけではないのです。こうした事態を回避するためには、内定受諾の前にできるだけ多くの社員と話せる場を得るようにしましょう。内定を得た段階であれば、「自分のイメージとギャップがないか、もう少し現場の人と話してみたい」「入社後にミスマッチがあると双方にとってマイナスなので、オフィス内の様子も見せてほしい」など頼んでみてください。セキュリティの関係から社内に入れない場合もありますが、無碍に拒否することはないはずです。
4. 残業時間や休日出勤が想定より多かった
求人情報には、平均残業時間や年間休日数などが記載されています。しかし、これはあくまで表向きの情報。実際にはこれを上回り、「思ったより残業が多い」「休日出勤が頻繁にある」という状況が少なくありません。あるいは時期によって残業・休日出勤に波がある場合もあるでしょう。
残業時間や休日出勤については、求人情報だけでなく面接官からも聞き取るようにしましょう。できれば現場担当者や上司など、入社後のポジションに近い人に質問するのがオススメです。人事や役員では、全体の様子は見ていても、部署レベルまで把握できていないかもしれません。
転職活動には多くの時間と労力を費やします。だからこそ「転職してよかった」と思えるよう、転職先はしっかり吟味してください。自己分析と企業分析を綿密に行ったうえで、疑問は内定承諾前にクリアにしておくことが大切です。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)