転職の「あと一歩」が踏み出せないときの考え方
誰もが、思い立ってそのまま転職活動に踏み出せるわけではありません。「転職したいけど、成功するか不安がある」、あるいは「本当はやりたい仕事ではないけど、現状に大きな不満はないので転職まで踏み込めない」など、転職に踏み切れない人もいるでしょう。しかしその「あと一歩」を踏み込めるかどうかで、これからのキャリアが大きく左右されるかもしれません。
現状維持がもたらすデメリット
満足ではないものの、大きな不満もなく、ただなんとなく毎日仕事している……。実際、そのような方は多いでしょう。「とりあえず今の仕事が嫌なわけではないから」「他に何がやりたいのか分からないから」などといった具合です。理由はさまざまですが、ダラダラと現状維持で居続けることには、少なからぬデメリットがあります。
・成長のチャンスを逃してしまう
自分の理想のキャリアをつかむチャンスというものは、勝手に目の前へ訪れてくれるものではありません。自らがそれに気付き、意識的につかみ取ることが必要です。そのためには、行動によって日常に変化を生み出すことも大切でしょう。例えば、以前からあこがれていた企業が、まさに今、求人を出しているかもしれません。しかし情報収集を行っていなければ、気付くことすらないでしょう。これは、キャリアを考えるうえで大きな損失といえるでしょう。
無論、その求人に気づいたからといって転職できるとは限りません。しかし現状と異なるキャリアを比較・検討することによって、自分に足りないスキルや将来の働き方などについて大きな“気づき”があったかもしれません。そうしたチャンスは、現状維持のスタンスでは得ることができないのです。
・周囲と差ができてしまう
たとえあなたが「なんとなく」で仕事をしていても、あなたの周囲の同僚たちや、まだ見ぬライバルたちは現状維持を続けているわけではありません。自分に適した環境を獲得し、キャリアを構築していく。そのために、転職や異動を考えている人も当然いるでしょう。理想のキャリアを実現させようとする人は、自ら積極的に行動しているものです。少しでも現状に疑問を感じれば、その原因を考えて解決させていく。つまり、常に自分自身が成長できる場を探しているのです。同じラインからスタートしたはずの同期とも、いつの間にか差が生じてしまいます。
転職の「あと一歩」を踏み出すための思考
では、どうすれば転職へと踏み切ることができるのでしょうか?
まず大切なことは、「どうせ○○だ」「でも~~だし」というネガティブな考えを捨てることです。「どうせいい仕事なんて見つからない」「でも時間がないし」といった思考は、あきらめや妥協へと繋がってしまうでしょう。可能性を信じ、前向きに考える思考を持ってください。
少しでも自分のキャリアや働き方に疑問や不満・不安を感じたら、情報収集から始めてみましょう。転職サイトをのぞいてみるだけで構いません。あるいは周囲で転職した人がいれば、ちょっと話を聞いてみるだけでも良いでしょう。その時点で「転職しよう」と決めていなくても、それがチャンスに気付くキッカケになるはずです。
そして月に1~2回でもいいので、自分のキャリア形成について考える時間を設けましょう。理想のキャリア実現のために何が必要か、どんな企業・どんな仕事への転職を希望しているのか……。現状と目標までの道のりを明確にしておけば、いざというときにためらわず「転職しよう!」と踏み切れます。
これからのキャリアがどうなっていくのかは、自分自身の考え方と行動によって左右されます。恐れずに最後の一歩を踏み出し、成功をつかみ取ってください。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)