「転職フェア」をフル活用するコツ 事前準備からフォローアップまで
「転職フェア」は、転職希望者と求人企業が一堂に会する合同企業説明会です。参加企業は各社ブースを設け、会社説明や個別面談などを行います。
直接企業の担当者と話せるため、デジタルの情報だけでは分からない企業の雰囲気や採用方針などを知ることができるのが大きなメリットです。自己アピールの場としても活用できるため、参加することで自身の転職活動を大きく前進させることができます。
転職フェアの種類
転職フェアは主催者やターゲット層、開催規模によりいくつかの種類に分かれます。以下に代表的な例を挙げます。
1.大手人材会社主催の大規模フェア
多数の企業が集まるため、幅広い業種・職種の情報を一度に収集できます。大手企業も参加することが多く、初めての転職フェア参加者にも向いています。
2.業界別・職種別の専門フェア
IT業界や外資系企業など、特定の業界や職種に絞ったフェアです。専門性の高い企業が集まるため、業界内でのキャリアを目指す人にとって情報収集の効率が良いです。
3.ターゲットを絞ったフェア
女性向けのキャリア支援フェアや、地方へのU/Iターン希望者を対象としたフェアなど、特定のターゲット層に向けたイベントです。自身のニーズにマッチした企業と出会える可能性が高まります。
転職フェアの特徴
転職フェアには以下のような特徴や傾向があります。
多様な企業が参加する
大手企業から中小企業まで幅広い規模の企業が参加します。多種多様な企業情報を収集できるため、自分の希望にマッチする企業を見つけやすいです。
特に3月と9月が盛況
年中開催されていますが、3月と9月は特に参加企業数が多いため、効率的な情報収集が期待できます。一方で、来場者数も多く、注意が必要です。
企業の雰囲気を直に感じ取れる
採用担当者と直接話すことができ、企業の社風や雰囲気を肌で感じられるのが大きなメリットです。
選考プロセスが短縮される場合がある
その場で個別面談や一次面接を実施する企業も多く、選考プロセスをスピーディーに進めることができます。
転職フェア活用のポイント
転職フェアを最大限活用するためには、事前の準備が必要です。最初はぶらりと立ち寄って様子を見るのもいいですが、力を入れて取り組むときには以下のような準備をしておきましょう。
1.事前準備
参加企業の一覧を確認し、興味のある企業をリストアップしておくことで、効率よく回れるようにします。ブースの配置図を確認し、時間配分を計画することも重要です。
あわせて、自己PRや志望動機、企業に対する質問事項を事前に準備し、どの企業にもすぐに対応できるようにしておきましょう。
2.効率的な訪問
開始直後や、昼食時間帯など比較的混雑の少ない時間を狙って訪問するのがおすすめです。人気企業のブースは混み合うため、時間に余裕を持って訪問し、人気企業以外にも積極的に訪問することで新たな発見を得られることがあります。
事前にスカウトメールが来た企業があれば、その企業のブースを優先的に訪問し、実際の担当者と話すことで、より深い理解を得られます。
3.積極的な情報収集
あらかじめ準備した質問事項を用いて企業の実情を深掘りし、自身のキャリアプランに合うかを見極めましょう。採用担当者の話し方や対応を観察し、企業文化や職場の雰囲気を感じ取ることも重要です。
また、記憶に頼るのではなく、手書きのメモ帳を持参して、見たり聞いたりした情報を書き記しておくのもおすすめです。採用担当者に熱意を伝えるためにも、メモを採りましょう。
4.自己アピール
ブース訪問時や面談では、簡潔かつ印象的な自己PRを行い、担当者に自分を覚えてもらうよう意識しましょう。一度の訪問では伝えきれない内容があれば、企業説明会後のフォローアップの場で再度アプローチすることも有効です。
5.フォローアップ
企業の資料を持ち帰り、メモとともに自宅でじっくり内容を確認し、改めて志望度を見直すことが大切です。名刺交換をした担当者に、後日お礼のメールを送ることで、再度アピールする機会を作りましょう。
一度下見をしてもいいのかも
転職フェアは、転職活動を進めるうえで重要な情報収集の場です。多くの企業と直接接触し、企業の実情を深く理解することができるため、自身のキャリアプランを見直すきっかけにもなります。
事前準備と効率的な訪問を心がけ、積極的に活用することで、自分に合った企業との出会いを見つけるチャンスを広げましょう。人気企業のブースは来場者が集中し、十分に話せないこともあります。余裕を持ったスケジュールを組みましょう。
開催される地域や時期によっては、希望業種や職種の企業が少ないこともあります。そのようなときこそ、一度下見をしておいた方がいいのかもしれません。ときには強引な勧誘を受けることもありますが、自身の目的をはっきりとさせ、必要ない企業にはきっぱりと断る姿勢が大切です。