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    転職エージェントの選び方 信頼できる人材会社を見分けるポイント

    2024年11月15日 転職の基本  -  はじめての転職

    転職活動において、多くの求職者が人材紹介会社、すなわち転職エージェントを利用します。しかし、全ての紹介会社が信頼できるわけではありません。

     

    求職者にとって最適でない選択肢が提示されることもありますし、個人情報の取り扱いに不安が残る場合も少なくありません。今回は、信頼できる転職エージェントを見極めるためのポイントや、避けるべきリスクについて解説します。

    お客様は「求人企業」

    転職エージェントを選ぶ際には、まずそのビジネスモデルを理解しておくことが重要です。

     

    最近は求職者から登録料を取るサービスがありますが、転職エージェントの収益源は、基本的に求人企業から支払われる紹介手数料です。

     

    一般的に、採用が成立した場合、求人企業は紹介された求職者の年収の30~35%を手数料として紹介会社に支払います。たとえば、年収600万円の求人で採用が決まった場合、180~210万円が紹介会社の収益になります。

     

    このビジネスモデルのため、紹介会社は求人企業の要求を優先する傾向があり、求職者の利益が後回しにされる可能性があることを理解しておくことが大切です。

    求職者が犠牲になるおそれも

    このビジネスモデルが求職者にどのような影響を与えるかを見てみましょう。

    1.求人企業の利益優先

    求人企業が手数料を支払うため、紹介会社は求人企業の要求を優先する傾向があります。その結果、必ずしも求職者にとって最適な職場を紹介されるとは限りません。

     

    ただし、紹介した求職者が短期で退職してしまった場合、例えば「入社後1カ月の退職は徴収した手数料の80%を返金」などといった契約が締結されていれば返金となります。したがってエージェント側には、求職者にとって一定のメリットがあり定着してもらえそうな求人企業を紹介する動機もあることは確かです。

    2.高給与求人への誘導

    紹介手数料は年収に基づくため、給与の高い求人を優先的に紹介されることがあります。年収が高いほど紹介手数料も増加するため、求職者のスキルや希望とは異なる高給与の求人を勧める可能性があります。

    3.短期的成果重視

    転職エージェントは、短期的な採用成立を重視する傾向があります。そのため、長期的なキャリア形成を無視して、すぐに内定が出そうな求人を優先して紹介されるリスクもあります。

    信頼できない転職エージェントのリスク

    上記のビジネスモデル上の留意点のほか、転職エージェントを慎重に選ばないと、以下のリスクが生じる可能性が高まります。

    1.個人情報の漏洩

    個人情報の管理が不十分な紹介会社では、情報漏洩のリスクが高まります。また、求職者の同意なしに第三者に情報が提供されるケースや、スパムメールや不要な勧誘が増える可能性もあります。

    2.ミスマッチな求人の紹介

    転職エージェントが業界や職種の知識に欠けている場合、求職者のスキルや希望条件に合わない求人を紹介されることがあります。企業が求めるスキルや経験を無理に当てはめるような「無理なマッチング」が発生し、結果として入社後に働きづらさを感じるケースが増える可能性があります。

    3.雑なマッチング

    いくら求人数が多くても、紹介会社が情報提供の量のみを追求すれば、結果として求職者にとっては不満の残る転職となることが多いのです。信頼できる紹介会社は、雑なマッチングをせず、質を重視して求職者に最適な求人を慎重に選び出して紹介してくれるところです。

    4.ブラック企業の紹介

    信頼できない転職エージェントは、企業のネガティブな側面(例:高い離職率や労働条件の悪さ、労働基準法等に関する違法行為)を隠して、求職者に誤った情報を提供することがあります。その結果、入社後に問題が発覚するケースが増えます。

    5.質の低いサポート

    転職エージェント選びに失敗すると、求職者は面接対策や条件交渉のサポートなどの必要な支援を得られず、転職活動が不利になることがあります。

    信頼できる転職エージェントの選び方

    信頼できる転職エージェントを選ぶためには、いくつかのチェックポイントがあります。

    1.法的要件を確認する

    転職エージェント(人材紹介会社)が厚生労働大臣の許可を得ているかどうかは、信頼できるかを見極める基本的な要件です。許可番号を確認し、正規の事業者であることを確認しましょう。許可がある会社は、法令を遵守しており、安心して利用できるサービスを提供しています。

    2.情報セキュリティ体制を確認する

    個人情報を保護するため、紹介会社のプライバシーポリシーや情報管理体制を確認することは非常に重要です。個人情報保護に関する認証(例:プライバシーマーク、ISO認証)を確認し、データが適切に管理されているかを見極めましょう。

    3.専門性と実績を確認する

    求人数や登録者数の多さだけでなく、自分が希望する業界や職種に強い紹介会社を選ぶことが重要です。特定の業界において紹介実績が豊富な会社は、求職者に適した求人を提供しやすく、業界の最新動向にも精通しています。

     

    担当者のキャリアコンサルティングの経験や専門性も確認しましょう。面談時には、キャリア形成のアドバイスが適切かどうかを見極める質問をすることも有効です。

    4.サービス範囲を確認する

    求職者に提供されるサポート、具体的には求人票の作成支援や面接対策、条件交渉のサポートが充実しているか、さらに入社後のフォローアップまで行ってくれるかどうか、サービス範囲を確認しましょう。幅広く長期的に支援してくれる会社は、信頼性が高いです。

    5.口コミで評判を確認する

    他の求職者からの評判や口コミは、紹介会社の信頼性を判断するための大切な指標です。インターネットやSNSで複数の情報源から評判を集め、バランスの取れた見方を持つよう心掛けましょう。

    6.複数の転職エージェントを比べる

    紹介会社のサービスや得意分野はそれぞれ異なるため、複数の会社を利用して自分に合った求人を探すことが効果的です。2~3社に絞り、それぞれの強みを把握して使い分けることで、効率的に転職活動を進められます。

    信頼できるパートナーとして

    信頼できる転職エージェントを見極めることや関係づくりをしておくことは、求職者にとって重要なスキルのひとつです。

     

    紹介会社選びは登録者数や求人数の多さのみで判断せず、自分に合った質の高いマッチングが行われているかを常に確認することが大切です。提供されるサービスやアドバイスの質が重要です。

     

    一方、どんなに優れた紹介会社であっても、あなたのキャリアを切り開くのは最終的にあなた自身です。自分自身のキャリアビジョンや目標を明確に持っていることが、転職活動の成功につながります。

     

    転職エージェントはあくまでもパートナーであり、最終的に自分に最適な職場を見つけ出す責任は自分自身にあります。紹介会社から得た情報を活用しつつ、自分の意思で判断し、主体的に行動することで、理想の転職を実現させましょう。

     

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