信頼できる人材紹介会社の選び方
転職活動をおこなう際に、人材紹介会社(転職エージェント)を利用することは、今や当たり前のような光景なりました。しかし一方で、大小さまざまな人材紹介会社が乱立しているのも事実。いざ利用しようと思っても、どの人材紹介会社を選べば良いのか分からない……。そういう声も少なくありません。
実際のところ、人材紹介会社と言ってもその質はさまざま。残念ながら、パフォーマンスの悪い会社も存在しています。信頼できる人材紹介会社とは何を基準に判断すれば良いのか。その選び方を解説していきましょう。
転職サイトに掲載している求人内容を調べる
人材紹介会社の多くは、普通の転職サイトにも求人情報を掲載しています。「この求人は○○人材紹介会社のあつかう求人です」などと注意書きが加えられているものが、それにあたります。こうした求人は、社名非公開のものが大半を占めますが、例えば次のようなことが分かるでしょう。
・どれだけ多くの求人情報を取り扱っているか
・どんな業界や職種の求人を多く扱っているか
多くの求人情報を取り扱っているということは、それだけ多くの企業の人事部とパイプを持っているということ。営業力や信頼がなければ、求人企業はその人材紹介会社に依頼を出しません。志望企業の求人もあるかもしれませんし、選べる求人数が多い人材紹介会社だと分かれば、やはり転職活動を進めるうえで安心材料になります。
メールや電話、面談での対応を比較する
メール文面や電話での受け答えは、人材紹介会社の雰囲気を知る良い機会になります。横柄だったり機械的な対応だったりすると、実際の転職エージェントとなる担当者と面談する際にもそれが出るものです。人材紹介会社とは転職が決まるまで付き合いが続きますので、気持ちよくコミュニケーションを取れるかどうかは非常に大切でしょう。
また、人材紹介会社は転職者を企業に転職させることで、企業側から報酬ももらっています。そのため、目先の利益を追うだけの人材紹介会社の場合、転職者の意に沿わない企業を紹介し、無理に応募を急かすこともあります。逆に、「この転職者じゃあ転職は無理だな(利益にならない)」と判断すると横柄な態度に転じたり、急に連絡してこなくなったりといった人材紹介会社もあります。こうした人材紹介会社では、やはり希望のキャリアを実現することは難しいでしょう。
なお人材紹介会社を利用する際には、まず面談を通じての登録が基本です。電話やメールだけでの登録はほとんど受け付けていません。逆にもし、電話やメールのみで登録できるような場合は注意してください。対面での面談と比べて、こちらの希望要件などが正しく把握されない可能性が高くなります。
面談で志望業界に関する質問を投げかける
自身が志望する業界・職種について、少し突っ込んだ質問を投げかけてみてください。的はずれな回答が返ってきたり、あるいは明確な返答が得られなかったりする場合には、他の人材紹介会社を探した方が良いでしょう。例えば書類添削や面接対策、条件交渉などを行ううえで、業界・職種に関する理解は欠かせません。人材紹介会社側にこれが不足している場合、あなたの転職を支えるには不適切と言えるでしょう。あるいはその人材紹介会社にとって志望業界・職種との接点が少なく、そもそも登録しても求人情報がほとんど案内されない可能性も考えられます。
人材紹介会社には特定の業界・職種に特化している、あるいは強みとしているものもあります。すでに「この業界へ行きたい」「この職種しか考えていない」という思いが固まっているのなら、そうした特化型の人材紹介会社に絞るのも良いでしょう。
同じ人材紹介会社でも、担当者のレベルは異なります。大手だからといって、必ずしも良い担当者にあたるとは限りません。もし担当者に不満があれば、別の人に交換してもらうのも1つの方法です。転職活動を成功させるために、良いパートナーとなってくれる人材紹介会社を選んでください。(ナレッジ・リンクス/三河賢文)