転職で評価されるヒューマンスキルとその強み
転職時には、これまでの実績・知識とあわせて、「ヒューマンスキル」が評価されます。自己分析でもよく耳にする言葉。なんとなく意味はわかっているものの、いざ「ヒューマンスキルとは?」と聞かれると上手く説明できる方は少ないでしょう。
なぜヒューマンスキルが評価され、具体的にはどのような能力を示しているのか。具体的に企業から評価を得られやすいヒューマンスキルを4つ取り上げながら、その強みや評価ポイントなどを解説していきます。
1)ヒアリングスキル
会話を通じて、相手が何を伝えようとしているのかの本質を見極め、理解する能力です。企業は人によって成り立つ組織ですから、職種を問わず人とのコミュニケーションはほぼ必ず発生するでしょう。
もし相手の意図を正しく理解できなければ、その後のアクションに誤りが生じるかもしれません。つまり、組織の中で円滑に業務を進めるための基本的スキルといえるのが、ヒアリングスキルなのです。もちろん、営業職や販売職、マネージャー職のように人と接する機会の多い職種であれば、より高いヒアリングスキルが求められるでしょう。
2)向上心
常に自己研さんに取り組み、自らの成長に向けて行動できるかどうか……。こうした向上心は、単なる気持ちの問題ではなく、その人自身のヒューマンスキルとして高く評価されます。個人の成長は、結果として所属する組織の力になります。
日ごろから自分に足りないものを見つめ直し、毎日少しずつでも自主学習にはげみ、意識してスキルアップに取り組むよう習慣づける。このような自主性を持って成長し、組織成長に貢献しできる人は、企業としても自信を持って採用できるでしょう。向上心は、その未来を予測するための大切なスキルです。
3)プレゼンテーション能力
プレゼンと言えば営業職をイメージしがちですが、新規プロジェクトの発表時や仕事の進め方、あるいは異動などを含め、社内においても提案・交渉する機会は山ほどあります。情報や意見などをいかに上手く伝え、相手から理解を得ることができる能力に優れる人は、転職でも評価されやすいでしょう。実際に、転職の面接時にも、自分のスキル・実績を説得力をもって相手に説明できるはずです。これは、リーダー等の立場でも大いに生かされるスキルです。
4)マネジメントスキル
即戦力となる人材採用が中心となる中途採用では、将来的に管理職として活躍できる人材を採用したいと考える企業が少なくありません。いくら現場で大きな成果が出せても、人をまとめたり、やる気を引き出して組織力を上げたりすることができるとは限らないもの。部下の統率・管理や育成、あるいは組織として円滑に業務を進められるかという点で、マネジメントスキルは非常に大切な評価ポイントとなります。
ヒューマンスキルといっても多岐にわたり、企業あるいは職種等により、求められるものは異なります。しかしヒューマンスキルは、一朝一夕で身につくものではありません。そのため普段から意識的に行動し、身につけるよう努力しておくと良いでしょう。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河 賢文)