面接で他社の選考状況を聞かれたときの回答方法
転職活動では、多くの人が複数社の選考を同時に進めていくでしょう。そんな際、面接で聞かれる最も回答しづらい質問のひとつが「他社の応募・選考状況はいかがですか?」というもの。正直に答えるべきなのか、それともウソでも「受けているのは御社だけです」と伝えるべきなのか……? どのように受け答えすれば良いのでしょうか。3つのパターン別に見ていきます。
本当に1社しか受けていない場合
本当にその1社しか受けていないのであれば、それを正直に伝えましょう。ただしこの際、もしかしたら「本当に他社は受けていないのか?」と疑問に感じられてしまう可能性があります。企業は転職活動において、複数社を同時に受けることを普通だと考えているのです。
そのため、もし「御社のみ」と答えるのであれば、「転職活動を始めたばかりのため、まだ御社のみ応募している状況です」、「御社が第一志望のため、現時点では御社のみに応募しております」など、その理由も添えられると良いでしょう。
どの企業を第一志望とするか迷っている場合
複数社の選考が進んでおり、かつ、まだ第一志望が定まっていない場合は、「御社が第一志望です」などと答えずにおきましょう。いざ辞退するときなどに余計なトラブルを招く可能性もあるからです。とはいえ、わざわざ「迷っています」などと伝えて、志望ぐあいを疑われるのもよくないでしょう。そのため、ベターな受け答えの具体例は、以下の通りです。
「○○業界にしぼって、いくつかの企業様で選考を進めていただいております」
「○○職として活躍できそうな企業をいくつか受けさせていただいております」
ここで、出来れば志望業界や触手については、ブレていないことを伝えられると良いでしょう。面接官から「弊社が第一志望ではないのですか?」と突っ込まれた場合は、「いずれの企業も魅力的で判断し切れず、今回の面接を通じていろいろお話を伺えればと考えています」
などと伝えましょう。迷っているということは相手企業にも魅力を感じているわけですから、それを正直に話す形となります。
他社から内定が出ている場合
「すでに他社から内定が出ているが、この面接先が第一志望の会社だ」というのであれば、その旨を正直に伝えましょう。他社から内定が出ているということは、その企業にとってあなたが魅力的な人材だということ。面接先に対してアピールとなります。具体的には、次のように伝えると良いでしょう。
「1社より内定を頂いておりますが、御社が第一志望のため、回答を待ってもらっています」
「内定を頂いている企業がありますが、入社意思については第一志望である御社の採否が決定したあとに考えたいと思います」
当然ながら、面接の時点で内定受諾の意思を表明する義務はありません。「入社後にミスマッチがないよう、今回の面接を通じてしっかり判断したい」と答えることも視野に入れておくと良いでしょう。
基本的に他社でも選考が進んでいることについて、それ自体に対し低い評価がされることはありません。しかし余計なウソをついてしまうと、いざ内定が出た段階で「第一志望なら即決なはず」などとトラブルになる可能性もあるでしょう。誤解を与えないよう、受け答えに注意してください。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)