転職時の効果的な「自己分析」の方法
転職しようと考えたとき、まず何から着手するでしょうか。恐らく多くの人は、ネットなどで求人情報をリサーチし、気になった会社があれば、その会社について詳しく調べるでしょう。
もちろん、それは大切なことの1つです。しかしいくら調べても、自分の目指すキャリアや働き方とミスマッチがあれば、転職後に後悔する結果となりかねません。そうならないためにも、転職時には「自己分析」にもしっかり取り組むようにしましょう。ここでは自己分析の重要性と、具体的な進め方について解説していきます。
なぜ自己分析が必要なのか
自己分析とは、その名の通り「自分自身を分析する」こと。自分の性格や強み・弱みを持ち、仕事に対する考え方、あるいは働き方・キャリアのうえで優先すべき点などを洗い出します。これは転職時に、1つの道標となるでしょう。例えば「時間にゆとりをもって働きたい」という志向の人は成果重視の企業は向きませんし、「英語を活かしてグローバルに活躍したい」と考えている人は、国内のルートセールスには向いていません。
しかし自己分析ができていないと、いくら企業から企業分析しても「それが自分にマッチしているのかどうか」が判断できません。すると「なんとなく良い気がする」「有名企業だから」などの理由で選考に進んでしまいます。
こうなると面接でも志望動機を明確に話すことができず、選考から落ちてしまう可能性が高まります。自己分析を通じて、あらかじめ「どんな会社が合うのか」「どんな働き方を目指すのか」を理解している必要があるのです。
自己分析を進める3ステップ
それでは実際に、自己分析の進め方を見ていきましょう。こちらの手順に沿って、ぜひ自己分析を実践してみてください。
1. 過去の経験を書き出してみる
これまで働いていた会社(規模、商品・サービス、体制など)と、その中で自分が担っていた役割、そして達成した成果や印象に残っているエピソードなどを書き出しましょう。このとき「嬉しかったこと」「達成感を得たこと」をまとめておくと、自分がどのようなことにやり甲斐を感じるのかが見えてきます。
2. 目指すべき方向を見極める
自分が何をやってみたいのか、何に興味を持っているのかを書き出しましょう。上手く浮かんでこない場合は、「何をしているとき時間を忘れて没頭できるか」「何について考えているときワクワクするか」といった視点で考えてみると良いかもしれません。これは、具体的な業務でなくとも構いません。例えば「子育てしている人を見ると応援したくなる」なら保育業界、「インターネットで情報収集していると時間を忘れる」ならデータ分析系の職種など、“もしかしたら向いているかも”と思える業界・職種が見えてきます。
3. 自分の強みを見つける
仕事との関係や好き・嫌いに関わらず、「自分にできること」を考えてみましょう。マルチタスクで作業が得意、相談を受けて的確なアドバイスが返せるなど、「できること」はそのまま「強み」として企業にアピールできるポイントとなります。加えて、自分の弱みも考えてみてください。なぜなら弱みは、伝え方によって強みに変換することができるからです。例えば「心配性」なら「注意深い」といった具合い。面接でも弱みはよく聞かれますので、ぜひ把握しておきたい自己情報です。
このような自己分析を通じて、「何が得意で、どういうキャリアを築きたいのか」が見えてきます。自分自身のことは、思っている以上に理解できていないものですから、せっかくの転職で「失敗した」と後悔しないために、自己分析をおこたらずに取り組んでみてください。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)