「上司と合わない!」で退職する前に考えたい2つのこと
退職理由に、上司との人間関係を挙げる方は少なくありません。上司と考え方が合わない、あるいは上司と仕事するのが辛いなど、その背景はさまざまでしょう。人間関係が悪いと、ストレスが溜まってしまいます。しかしただ「合わないから」という理由でそのまま退職すると、転職時の面接で「人間関係を築くのが苦手なのでは」などの印象を持たれてしまいます。上司との関係を理由に退職を決める前に、気を付けるべき事柄を考えていきましょう。
自分にも悪い点がないか客観的に考える
何か悪いことがあると、人はつい周囲に責任を転嫁しがちです。まずは自分自身にも悪い点がないのか、見直してみましょう。このとき感情的にならず、冷静に客観視することが大切です。第三者からのアドバイスを求めてみるのもひとつの手です。
そうした振り返りの中から改善できる点が見つかれば、退職を決意する前に試してみてください。ちょっとしたことがキッカケで、状況が好転することは良くあります。また人間関係を改善しようと試みることは、コミュニケーション能力の向上にもつながりますので、決して無駄にはなりません。
あるいは、上司に対して多くを求め過ぎてしまっていることもあるでしょう。いくら理想があっても、人はそれぞれ性格や考えなど違って当然。あまりに過度な期待を持ち過ぎれば、現在の上司のみならず、誰もあなたにとって満足のいく上司とはなりえないでしょう。「上司とはいえ完璧ではない」「仕事として割り切れる部分はある」と考えられれば、上司への不満は軽減されるかもしれません。
部署異動など手段がないか打診してみる
多くの会社には、いくつかの部署が存在しています。専門職として入社している場合を除き、部署異動は1つの選択肢となるでしょう。例えば同じ職種でも、部署が変われば当然ながら直属の上司は違うはず。期毎の見直しなどタイミングは限られるかもしれませんが、人事部などに相談してみる価値はあります。ただしその際、上司にそのことが伝わらないように注意しましょう。異動を希望していると知れば、上司も良い気分はしないもの。あなたに対する接し方に影響が及んでしまう可能性があります。
転職はあくまで最終手段。人間関係は、ちょっとした行動や考え方の切り替えで状況が変わるケースが少なくありません。例えば一度じっくり2人で食事してみると、仕事を離れた部分で上司の良い面が見えてくることだってあるでしょう。まずは今できることを考え、どうしても我慢できない場合に退職を選択肢として考えてみてください。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)