20代後半の転職で気をつけるポイント
27~29歳頃になると30代を目前に控え、これからのキャリアを改めて考える方が少なくありません。現状を踏まえながら、新たな一歩を踏み出そうという人もいることでしょう。しかしこの年齢層では、もはや第二新卒とも言い切れません。とはいえベテランと名乗るには一歩足りないタイミングです。
そんな中で転職するのであれば、いったい何に気を付けるべきなのでしょうか。20代後半であれば、それが人生初の転職という方も多いでしょう。ここでは20代後半の転職者に向けて、活動にあたり気を付けるべきポイントをご紹介します。
何を優先すべきか、人生設計を含めて考える
新卒での就職活動の際、恐らく「自分に合った仕事は何か」「自分は何がしたいのか」など熟考して就職先を決めたことでしょう。しかし、いざ社会人となって仕事に取り組んだ現在、その考えは多少なり変化しているはずです。
そのため、職場選びにおいて何を優先すべきかを改めてしっかり考えましょう。その際、大切なのが「将来を見据えて考える」こと。つまり今後の人生設計を含めたうえで、そのためにどう働いていきたいのかを検討します。
例えば20代後半になると、結婚あるいは出産などを考える方もいるでしょう。あるいは年齢を重ねることで、これまでは時間を削ってでも成長志向で取り組んできたものの、健康への配慮からゆとりを持ちたいと思うかもしれません。10年、20年先の人生をイメージしながら考えてみてください。
スペシャリストかマネージャーか
やがて30代に突入すれば、環境によってはマネジメント等のポジションに就く年齢となります。たとえ同職種で転職するとしても、スペシャリストとマネージャー等の管理職、どのようなキャリアを目指していきたいのか。その分岐点として、20代後半の転職はとても重要なタイミングと言えるでしょう。
もちろん他職種へのチャレンジも同様。最初は未経験ですから、プレイヤーとして下積みすることとなるでしょう。しかし数年経てば、やはり同じようにキャリアの分かれ目が訪れます。そして社会人としての基本マナー等が身についている分、思ったより早くそのタイミングに直面するかもしれません。どのように仕事とか変わっていきたいのかは、これまでの実務経験を元に自分自身と向き合い、見極めることが大切です。
どこでも通用するスキルを身に付ける
時代とともに、どのような業界も目まぐるしく変化しています。大手企業・安定企業でさえ、いつ、何が起きるのかなど分かりません。20代中盤頃までは、若さという武器がありました。しかしこれからは、実務経験や実績に基づくスキルが欠かせないでしょう。もし所属先の企業が倒産したり、大幅な事業転換をしたりしてしまったら……それでも「大丈夫」と言える力を、20代後半からは身に付けておいてください。
それは、もちろん身に付けたうえで転職するのでも構いません。あるいは転職先を決める際、その就業先で身に付けていくのでも良いでしょう。自分が仕事を通じて、何が得られる環境なのか。どこでも通用する“何か”を得ることが、20代後半の転職では必須と考えておきましょう。
20代後半はちょうどある程度の仕事を覚え、転職を考え始める方が多いタイミングです。収入面はもちろん、仕事内容や人間関係など、さまざまな面で不満も生まれることでしょう。しかし「まだ若いから」と安易な転職をしてしまえば、後悔する結果になりかねません。まずは冷静に、今抱えている課題や転職に向けた思い、そしてキャリアを含めた将来までを分析してみてください。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)