• 転職ガイド

    カテゴリーリスト

    カジュアル面談、実は「選考」?リラックスしつつ油断は禁物

    2024年11月12日 転職の基本  -  はじめての転職

    最近、採用活動において「カジュアル面談」を採用する会社が増えてきました。従来の硬い雰囲気の面接とは異なり、より自由な対話を通じて互いを知る機会として注目を集めていますが、その気軽さゆえに多くの求職者が活用法を見誤っているのも事実です。

     

    今回は、カジュアル面談の特徴から準備方法、効果的な活用法まで、幅広く解説します。これから就活を始める方や、より戦略的に進めたい方に、きっと役立つ指針となるでしょう。

    カジュアル面談とは

    カジュアル面談は、企業と求職者が互いを知るための初期段階の対話の機会です。主な特徴は以下の通りです。

    • ・通常15分から1時間程度の比較的短い時間で行われる
    • ・オフィスや喫茶店など、リラックスした環境で実施されることが多い
    • ・履歴書や職務経歴書の提出が必須ではないことが多い
    • ・双方向のコミュニケーションを重視している

    通常の面接との違い

    カジュアル面談と通常の面接には、いくつかの重要な違いがあります。

    1.目的の違い

    通常の面接は「求人企業側が求職者を選別する」側面が強いですが、カジュアル面談では合否を伝えません。

     

    求人企業側は「求職者側からの質問を受ける」ことを中心に、基本的に対等の関係でコミュニケーションを取ることを建前としています。

    2.会話の自由度

    カジュアル面談は対等の関係でコミュニケーションですので、より自由な会話が許容されます。求職者側からの質問を積極的に受け付けることが基本ですが、求人企業からの質問も積極的に行われることが多いです。

    3.服装

    ドレスコードはやや緩やかですが、清潔感と礼儀は保つ必要があります。例えば、スーツではなくビジネスカジュアルの服装で参加することも多いです。

    4.合否判定

    カジュアル面談では、合否判定を目的としていません。お互いの理解を深め、今後のプロセスについて検討する機会として位置づけられています。「次はこういった形式で面接を行いたいと思いますが、どうでしょうか」といった、次のステップの案内がされることもあります。

    実質的には「選考」?

    このようにカジュアル面談は、多くの場合「選考ではない」ことが強調されますが、実際には採用プロセスの一部として位置づけられることが少なくありません。

     

    つまり、単なる雑談ではなく、すでに選考プロセスに実質的に入っていると考えておいた方が安全だということです。リラックスした雰囲気を作り、面接とは異なる会話をしつつ、油断しないことが大事です。

     

    以下は企業での扱い方のパターンです。しかし、その企業の位置づけが、1なのか、それとも3なのかは分かりません。

    1.選考の前段階

    多くの企業では、カジュアル面談を「本格的な選考の前段階」と位置づけています。この場合、カジュアル面談自体では明確な評価や選抜は行わず、お互いの理解を深めることが主な目的となります。

    2.選考の一部

    一部の企業では、カジュアル面談も「選考プロセスの一環」として扱っています。この場合、面談での印象や対話の内容が、次の選考ステップに進めるかどうかの判断材料となることがあります。

    3.スクリーニング

    カジュアル面談を初期スクリーニングとして利用する企業もあります。基本的な適性や熱意を確認し、本格的な選考プロセスに進む候補者を絞り込む目的で行われることがあります。

    企業側の狙いと期待

    カジュアル面談で企業が期待する目的は以下の通りです。

    1.優秀な人材の早期発見と関係構築

    特に新卒の採用活動においては、公式な採用プロセスの前に、有望な候補者と接点を持つことで、競合他社に先んじて優秀な人材を確保しようとしています。

    2.企業イメージの向上

    数字や業績だけでは伝わりにくい、企業の「人となり」を直接伝える絶好の機会です。きれいで快適なオフィスや、そこでいきいきと働く社員を見せることで、自社の魅力を印象づけることができます。

     

    また、カジュアル面談の実施は、オープンで柔軟な姿勢を示すことにもつながり、「働きたい会社」としての評価を高めることができます。

    3.求職者の本音や志向の把握

    リラックスした雰囲気の中で、履歴書や職務経歴書だけでは分からない、求職者の人柄や将来の展望を引き出すことができます。「5年後、10年後にどんなキャリアを思い描いていますか?」といった質問を通じて、候補者の本音を引き出そうとします。

    4.採用プロセスの効率化

    合否は下さないのが建前ですが、早い段階でミスマッチを発見できれば、その後の採用プロセスの無駄を省くことができます。これは、時間と資源の節約という点で、企業側にとって大きなメリットとなります。

    求職者側のメリット

    カジュアル面談は、求職者にとっても多くのメリットがあります:

    1.企業の雰囲気を直接知ることができる

    公開情報だけでは分からない、企業の雰囲気や実際の業務内容について、生の声を聞くことができます。「普段の仕事の進め方は?」「どんな人が活躍していますか?」といった質問を通じて、より具体的な情報を得られます。

    2.自分に合った会社なのかを確認できる

    「御社でのキャリアパスはどのようなものがありますか?」「専門性を高めるための支援制度はありますか?」など、自身の将来設計と企業の方向性が合致しているかを確認できます。

    3.業界や職種の情報を得られる

    特に、業界転換や職種変更を考えている人にとっては、新しい分野について学ぶ絶好のチャンスとなります。「この業界の今後の展望は?」「未経験者でも活躍できる可能性はありますか?」といった質問が可能です。

    4.人脈作りの機会になる

    面談を通じて構築された関係は、将来的なネットワーキングにつながる可能性があります。面談後にLinkedInなどのSNSでつながることで、長期的な関係構築が可能になります。

    5.面接の練習になる

    カジュアル面談を重ねることで、コミュニケーションスキルや自己表現力が向上します。これは、後の本格的な面接でも生かすことができる貴重な経験となります。

    求職者側のリスクと注意点

    一方で、カジュアル面談に参加する場合、以下の点に注意が必要です。

    1.カジュアルすぎる態度に注意

    面談とはいえ、採用プロセスの一環です。「友達と話すような態度」「スマホを頻繁に見る」「ガムを噛みながら話す」といった行動は避けましょう。

    2.機密情報の取り扱いに注意

    現在の職場や以前の職場の内部情報を不用意に話さないように気をつけましょう。「前の会社の業績が悪かったので…」といった発言は控えめにしましょう。

    3.他社や現職の批判は避ける

    「今の会社は残業が多くてブラックです」といった発言は、プロ意識の欠如と受け取られる可能性があります。

    4.準備不足による機会損失に注意

    カジュアルだからといって、企業研究や自己分析をおろそかにしてはいけません。「御社の主力商品は何ですか?」といった基本的な質問は避けましょう。

     

    効果的なカジュアル面談のために「企業研究」や「自己分析」「質問リストの作成」などを準備しておきます。

    5.フォローアップを忘れずに

    面談後のお礼メールなど、適切なフォローアップを行いましょう。「本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。特に〇〇についてのお話が印象に残りました」といった具体的な内容を含めると良いでしょう。

     

    「お礼のメールを24時間以内に送る」ことを心がけ、その中で「約束した情報や資料があれば確実に送付する」「次のステップへの意欲を示す」ことを忘れないことが大事です。

    雰囲気に油断しないこと

    カジュアル面談は、就活または転職活動におけるファーストコンタクトとして非常に重要です。この機会を活かして企業との相性を見極め、自己アピールの場としても活用しましょう。

     

    ただし、カジュアルな雰囲気に油断せず、適切な準備と振る舞いが求められることを忘れてはいけません。「すでに採用選考プロセスの一部が始まっている」と考えた方が無難です。

     

    同年代や類似職種の
    年収・口コミを見ることで
    自分の正しい市場価値に気付くきっかけに!

    60万社以上の本音の口コミを公開中

    失敗しない転職をするために
    無料会員登録して口コミを確認

    あわせて読みたい

    カテゴリーリスト

    キャリア情報館

    仕事図鑑

    差がつく転職ノウハウ

    転職の基本