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    売り手市場を味方につける!転職成功のための11ステップ

    2024年11月11日 転職の基本  -  はじめての転職

    近年、日本の労働市場は「売り手市場」と呼ばれる状況が続いています。少子高齢化による労働力人口の減少など様々な要因が重なり、求職者にとって有利な環境が生まれており、転職者にとって非常に大きなチャンスとなっているのは確かです。

     

    しかし、同時に「売り手市場」ならではのリスクもあり、慎重な判断が求められます。今回は、現在の売り手市場の特徴を踏まえ、この環境下で転職を成功させるための具体的なポイントを紹介します。

    転職市場で何が起きている?

    現在の労働市場では、多くの業界で求人数が求職者数を上回る状況が続いています。特にDX推進に伴い、IT、データ分析、デジタルマーケティングなどの専門家の需要が急増しています。

     

    また、即戦力となる人材を求めて中途採用を重視する企業が増加しており、キャリア入社組が不利にならないよう、年功序列型からジョブ型雇用への移行も進んでいます。

     

    さらに、企業間の人材獲得競争により、給与や福利厚生の条件が改善傾向にある一方で、学歴や年齢よりも実務スキルや専門知識を重視する採用傾向が強まっています。このような環境下では、自身の市場価値を正確に把握し、慎重に転職を検討することが重要です。

    自分の「市場価値」をしっかり把握

    高待遇のオファーに舞い上がる前に、まず自分の価値を正確に知りましょう。

    (1) 客観的な評価を得る

    売り手市場では、多くの企業がこぞって求人を出します。転職サイトを見てみると、想像以上にたくさんの求人情報が見つかります。「今ならどこでも転職し放題なのでは」なんて勘違いをしてしまうかもしれません。

     

    もちろん求人数が増えているということは、転職できる可能性は高くなったと言えます。しかし注意したいのは、どれだけ人材不足でも「不要な人材は採用しない」ということ。「誰でも採用されるんだ」と勘違いすると、転職活動で何度も壁にぶつかり、思わぬ挫折に直面してしまうでしょう。

     

    特に、使い捨て前提で「大量採用・大量退職」をする会社に入ってしまわないよう気をつける必要があります。転職オファーに舞い上がらず、自分の力量に合った職場選びをすることが大切です。

     

    また、「売り手市場なら転職のチャンス」と考える人は多いため、通常より応募者数が多くなることも考えられます。そうなれば、当然ながら採用は狭き門。いくら売り手市場でも、厳しく採否を判断されるはずです。

     

    そのためにも、まずは自分の市場価値を客観的に評価しましょう。転職サイトの求人情報を参考にするだけでなく、実際に転職エージェントと面談することで、より具体的な市場価値の把握ができます。同業他社の知人や元同僚とキャリアについて話し合うことも、自身の立ち位置を知る良い機会となります。

    (2) 総合的な判断を

    給与だけでなく、福利厚生、労働時間、職場環境、会社の将来性など、総合的に条件を判断することが大切です。ワークライフバランス、キャリア成長の機会、会社の経営理念との一致など、長期的に自分のモチベーションを維持できる要素を重視しましょう。

    (3) 長期的な視点で

    複数のオファーを比較検討する際は、長期的なキャリア形成の観点から最適な選択をすることを心がけてください。目先の高給に惑わされず、5年後、10年後の自分のキャリアをイメージし、そこに近づくための選択をすることが重要です。

    景気に左右されない強みを

    好景気はいつかは終わります。不況に強い自分を作るのが、本当の意味での「売り手」になる道です。

    (4) 景気変動の見通しを立てる

    景気変動の見通しを立て、不況時でも需要のある職種やスキルを選択することが重要です。例えば、ITインフラ、医療、教育などは、景気の影響を受けにくい分野として知られています。また、コスト削減や効率化に関するスキルは、不況時にむしろ需要が高まる可能性があります。

    (5) 汎用性のあるスキルを磨く

    特定の業界や企業に依存しすぎないよう、汎用性のあるスキルを磨くことも大切です。基本的な問題解決フレームワーク、プロジェクトマネジメント、データ分析、コミュニケーション能力などは、業界を問わず価値のあるスキルです。これらのスキルを磨くことで、キャリアの選択肢を広げることができます。

    (6) 安定性も考慮に

    財務状況の安定した企業を選ぶことで、景気変動時のリスクを軽減することができます。企業選びの際は、財務諸表のチェックや業界動向の分析を行い、長期的な安定性を評価しましょう。ただし、安定性だけでなく、成長性とのバランスも考慮することが重要です。

    入社後のミスマッチを予防

    転職成功の鍵は、入社後の適応にもあります。事前の準備で、ミスマッチのリスクを減らしましょう。

    (7) 職務内容を念入りに確認

    面接時に職務内容について詳しく質問し、期待されている役割や責任を明確に理解しましょう。曖昧な点があれば、遠慮なく確認することが重要です。

     

    また、入社後の評価基準や異動、転勤制度についても聞いておくと良いでしょう。特に規模の小さな会社だと、エンジニアが営業など採用時に重視されたスキルと無関係な仕事に異動させられるリスクもあります。

    (8) 企業文化を理解する

    企業の文化や価値観を事前に調査し、自分との相性を確認しましょう。好条件に誘われて入社したものの、雰囲気が合わずに早期退職する人は意外に多いものです。

    (9) 試用期間を活用

    多くの企業では試用期間を設けています。この期間を双方向の評価期間として活用しましょう。自分が思い描いていた仕事内容や環境と実際のギャップがないか、しっかりと確認することが大切です。

    冷静な判断と現職への配慮を

    好条件に惑わされず、冷静に判断し、現職場への配慮も忘れずに。

    (10) 冷却期間を設けよう

    好条件のオファーを受けた際も、すぐに返事をせず、冷却期間を設けましょう。この間に、冷静に条件を検討し、現在の職場と比較することが大切です。感情的にならず、客観的な視点で判断することが重要です。

    (11) 現職に適切な配慮を

    退職を決めた場合は、現在の職場への配慮を忘れずに。十分な引継ぎ期間を設け、後任者への丁寧な引継ぎを行いましょう。好条件を言いふらし、はしゃいだりしてはいけません。同僚や上司との良好な関係を維持することは、将来のキャリアにとって重要です。

     

    就業規則に定められた退職手続きを確認し、適切に進めましょう。退職届の提出や、会社の機密情報の取り扱いなど、細心の注意を払うことが大切です。円滑な退職プロセスは、職場の人間関係を良好に保つだけでなく、将来的な人脈維持にもつながります。

    転職はゴールではなくキャリア構築の一歩

    現在の売り手市場は、少子高齢化による労働力人口の減少、デジタル化に伴う専門人材の需要増加、新型コロナウイルス後の経済回復に伴う採用意欲の高まりなど、様々な要因が重なっています。

     

    特に注目すべきは、多くの企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する中で、デジタル人材などの専門性の高い人材の獲得競争が激化していることです。また、企業の雇用形態も変化しており、年功序列型からジョブ型雇用への移行が進んでいます。

     

    重要なのは、転職はゴールではなく、キャリア構築の一つの手段に過ぎないということです。5年後、10年後の自分のキャリアをイメージし、そこに向かうためのステップとして今回の転職を位置づけましょう。単に目先の条件の良い転職先を選ぶのではなく、長期的なキャリア目標に沿った選択をすることが重要です。

     

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