効果的な職場見学 入社前に押さえたい8つのチェックポイント
就職活動や転職活動の面接に臨む際、その前後に「職場の様子を見てみますか?」と言われることがあります。その際に、短時間で効率的に職場環境をチェックしておくと、入社を決める意思決定に役立ちます。
職場環境は、仕事の内容とともに重要な要素ですし、オフィスの様子から会社のさまざまな問題を伺うことが可能です。入社してから「こんなはずじゃなかった」と失望しないよう、貴重なチャンスを有効に活用できるよう準備しておきましょう。
1.掲示物
掲示物や装飾は、会社の文化や価値観を反映していることが多いです。会社の理念やビジョン、スローガンは、目立つ場所に掲示されているでしょうか。会社がこれらをどう位置づけているのか推測する材料になりますし、社員の意識向上にもつながるでしょう。
また、社員の業績表彰や写真の展示方法も、チームの雰囲気を感じ取れる重要な要素です。社員のモチベーション向上策として効果的です。一方で、目標達成に向けて会社やマネージャーがどういうマネジメントを行っているのか、うかがう材料にもなります。
2.ワークスペース
ワークスペースのデザインは、業務の性質や会社の方針を反映しています。仕事の性質に合ったレイアウトになっているでしょうか。
3.共有スペース
共有スペースの設計は、社員間のコミュニケーションや仕事の効率性に影響を与えます。休憩室やカフェテリアなど、リフレッシュできる場所があるかをチェックしましょう。福利厚生の充実度を示す一つの指標です。
4.備品
備品には、社員が働きやすい環境に対する会社の投資姿勢が反映されます。社員に古いパソコンや機器を無理に使わせていないでしょうか。
5.清潔さと整理整頓
オフィスの清潔さと整理整頓の状況は、会社の規律や社員の働き方を反映しています。床や机、トイレなどの共有スペースの清潔さをチェックしましょう。これは会社の衛生管理への姿勢を表します。
また、紙の書類やファイルの量を確認することもおすすめです。ペーパーレス、デジタル化の推進は、業務効率と環境への配慮を示します。
6.セキュリティ
セキュリティ設備は、会社の情報管理に対する姿勢を反映しています。適切なセキュリティ対策は、顧客や社員の信頼を守る上で非常に重要です。入退室管理システムは、どのような方式を採用しているでしょうか。機密情報はどう管理しているでしょうか。
7.社員の様子(可能な範囲で)
社員の様子は、職場の雰囲気を直接的に反映します。職場見学時の特殊な状況ではありますが、参考程度に見ておきましょう。
社員がどのくらい忙しそうか、社員の表情は明るいか。社員が来客にどう対応しているか、社員同士がどのように挨拶を交わしているかを観察してみましょう。
残業の様子や休憩の取り方、出社の状況なども、入社後の働き方に関する情報を含んでいるといえます。加えて、服装の傾向も会社の文化を反映していることが多いです。社員の服装を観察してみましょう。
8.周辺環境
忘れてはならないのは、オフィスの立地や周辺環境のチェックです。毎日の通勤を考えると、勤務先の満足度に少なからず影響をあたえるはずです。オフィスの立地は、日々の通勤や昼食時の過ごし方に大きく影響します。
理想の職場は人それぞれ
職場見学から得られる情報を分析すると、その裏にある会社の価値観や文化、社員の働き方を理解する指針が得られます。ただし最も重要なのは、そこで得られた情報を自分自身の価値観や希望と照らし合わせることです。
理想の職場は人それぞれ異なります。壁に目標達成グラフが並んでいたりスローガンが貼られていたりするのを見て、尻込みする人もいるでしょうし、自分が挑戦する場にふさわしいと判断する人もいるかもしれません。
自分にとって何が重要か、どのような環境で最も力を発揮できるか、成長できるかを考慮しながら、これらのチェックポイントを活用してください。疑問点があれば質問する勇気を持つことも大切です。適切な判断は、十分な情報と深い洞察から生まれます。