面接の社内見学で見ておくべきポイント
転職に際して、面接時などに社内見学の機会を設ける企業が少なくありません。もしかしたら、これから働くことになるかもしれない会社の内部。デザインにこだわったオシャレな企業なら、見学しているだけで気分が浮ついてしまうかもしれません。
しかしせっかくの社内見学、ただ「へー」と眺めているだけでなく、自分の転職活動にとって有意義な時間にしましょう。ここで、そのためのポイントをいくつかご紹介していきます。
社員の表情から社風を読み取る
会社の社風は、求人票や面接選考だけで読み取りづらいもの。たとえ面接で数名の社員・役員に会えたとしても、全体の雰囲気まではイメージすることさえ難しいでしょう。しかし社内見学では、実際に大勢の社員が働いている会社の“内部”を見ることができます。
そこで、ぜひ働いている社員一人ひとりの表情に着目してみてください。例えば上司と部下が会話している姿からは、上下関係の厳しさや風通しの良さが見えてきます。パソコン作業など没頭しがちな仕事では、いつも明るい人だって素の表情が出るものです。もし暗く疲れた表情の社員が多ければ、残業や休日出勤はもちろん、仕事そのものに対するストレスなどが背景にあるかもしれません。
もちろん働きやすさや適する社風は、人によって異なります。しかし採用された場合、会社側としては「自社に合った存在」だと判断しているはずです。そして既に働いている人もまた、性格・適性などは同じような基準から見極められています。表情から社風を感じ取り「この環境なら働いてみたい」と思えるか否かは、とても重要な情報です。
社内がキレイに保たれているか
社内の整理整頓にも、さまざまな情報が溢れています。例えば社員一人ひとりの机を見てみましょう。モノが散らかって汚い人が多ければ、整理する暇もないほど仕事に追われているかもしれません。また、ゴミ箱に大量のゴミが溜まっていたり、フロアの汚れが目立っていたり。掃除の行き届いていない会社も、やはり社内にマンパワーやゆとりが保たれていない可能性があります。
もちろん入社すれば何時間も身を置く場所ですから、やはり清潔でキレイに保たれている方が、あなた自身も気持ちよく働けるでしょう。そうした意味でも、社内がキレイに保たれているか否かは、ぜひ確認しておきたいポイントです。
社内を見なければ分からない情報は山ほどある
この他にも、年齢層や男女比などの実態は、社内を見てみないと分かりません。1人あたりのデスクスペースが狭かったり、デスクチェアが安物で長時間の作業に不向きだったり。ITエンジニアやクリエイティブ職なら、社員の使用しているパソコンも気になるところでしょう。なかにはIT企業でありながら設備投資をせず、古いパソコンでの業務を強いられる会社もあります。できるだけ細かく目を光らせておくことが大切です。
社内見学を行ったら、実際にそこで働いている自分の姿をイメージしてみてください。気持ちよく仕事している、活躍できている、笑顔でいられるイメージが浮かばなければ、何か社内から感じる懸念点があるはず。社内見学後は、改めて気になったことを担当社員に確認しましょう。入社後に環境面などからミスマッチが起きないよう、社内見学を活用して転職を成功させてください。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)