年度末に転職するときの4つのポイント&注意点
2月に入ると、年度末が目前という会社は多いはず。この時期はキリの良さもあり、転職のタイミングとして照準を合わせている人が少なくありません。実際にこの時期になると求人数は増え、転職者にとっては適したシーズンと言えるでしょう。
しかしだからと言って、転職が成功しやすくなるわけではありません。「求人が増えているし、自分も転職しようかな」なんて簡単に考えていると、新年度を迎えても転職先が決まっていない……なんて事態になりかねないのです。年度末の転職だからこそ注意したいポイントを把握し、タイミングを逃さぬよう転職活動を進めてください。
- 求人数とともにライバルも増える
- 業務繁忙期に当たって思うように転職活動できない
- 予算消化の“とりあえず”採用がある
- 新卒と入社時期が重なる
1. 求人数とともにライバルも増える
求人数が増えるということは、自分にとっての選択肢が広がるとも言い換えられます。しかしだからと言って、「採用される確率も高まる」とは一概に言えません。誰でも転職するならば、できるかぎり自分の希望に合った条件の求人を探したいと考えています。当然、選択肢の広がるタイミングは狙い時となるでしょう。すると求人数が増える一方で、その求人へ応募する転職希望者もまた増加するのです。たとえ求人数が2倍になっても、転職希望者が2倍になれば採用確度は変わりません。人気案件に限ってみれば、むしろエントリーが集中して“狭き門”での戦いとなる可能性もあるのです。
2. 業務繁忙期に当たって思うように転職活動できない
年度末は企業にとっても重要な時期です。そのため多くの場合、この時期が迫ると通常業務も繁忙期を迎えるでしょう。場合によって残業が増え、いつも以上に仕事へ時間を費やすこととなります。
そうなれば、転職活動に割ける時間も減ってしまうでしょう。求人情報の比較・検討からエントリー、経歴書類の作成、そして面接、内定後の退職処理まで、限られた時間で進める必要があります。効率的に転職活動を進めなければ、あっという間に時間は過ぎ去ってしまうかもしれません。そうならないためには、「応募する求人情報を絞り込む」「空き時間を使って求人検索や書類準備を行う」などの工夫が必要です。
3. 予算消化の“とりあえず採用”がある
増加する求人情報の中に、採用意欲のあまり高くないものが紛れることが少なくありません。これは予算を消化するため、企業の人事部が、予算消化のために「あまり重要ではないけど、とりあえず人を採用しておこう」といったポジションで良く見られます。
もちろん採用意志がないわけではなく、ちゃんと選考は行われます。しかしいざ入社した際に、戸惑うことになるかもしれません。なぜならこうした採用ポジションは、人員不足など重要な状況にはなく、基本的には大きな問題がなく仕事が回っているからです。あなたに任せられる仕事が少なければ、「とりあえず」と雑用を命じられる可能性もあるでしょう。こうした採用背景は、面接でしっかり質問し、見抜かなければいけません。
4. 新卒と入社時期が重なる
必ずしも悪いこととは言えませんが、入社時期が4月の新卒入社と重なることがあります。場合によっては、一部の教育研修を新卒と一緒に受けることとなるでしょう。例えば多くのフレッシュな新卒社員の中に中途採用が1名などとなれば、少々いづらさを感じるかもしれません。もし避けたい場合は、面接の段階で入社日について相談しておきましょう。
求人数が増える年度末は、転職希望者にとって大きなチャンスです。しかしそのチャンスを活かし、また、気持よく転職先での仕事をスタートさせるにはそれなりの準備が必要です。ここでご紹介したポイントを抑え、あらかじめ心構えを持って転職活動に取り組んでください。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)