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    非正規雇用の最新ルール 無期転換ルールと労働条件明示

    2024年11月5日 転職の基本  -  転職ニュース

    近年、正社員ではなく、アルバイトや契約社員として働く人が増えています。しかし、「いつ契約が切れるかわからない」「正社員との待遇の差が大きい」などの不安を抱える人も少なくありません。

     

    このような状況を改善し、非正規で働く人たちがより安心して働ける環境を整えるために、新たな法改正が行われました。改正内容をよく理解し、会社と良好なコミュニケーションを図りながら、自分の権利をしっかりと守ってください。

    「無期雇用への切り替え」のルール

    同じ会社で有期契約の社員として5年連続で働いた場合、労働者は「期間の定めのない雇用(無期雇用)」への転換を申し込む権利があります。

    1.無期転換ルールとは?

    5年間の有期契約期間を超えて働いた場合に、契約が自動的に無期雇用に転換される権利が発生します。これは労働者にとって長期的な雇用の安定を保証するもので、今回の法改正ではこのルール自体に変更はありません。

    2.クーリング期間について

    契約期間が途切れても、6ヶ月以内に再び同じ会社で雇用された場合、それまでの勤務期間は通算されるというルールがあります。この規定も2024年4月の改正では変更されていないため、既存のルールとして引き続き適用されています。したがって、契約の更新時期や途切れ期間に注意することが重要です。

    「労働条件」の通知方法の明確化

    2024年4月の改正では、労働条件の通知方法についての規定がより明確になりました。具体的には、労働条件は書面(紙または電子メールなど)で通知することが求められます。

     

    これは、労働者が自身の労働条件を後からでも確認できるようにするための措置です。具体的に企業は、以下の労働条件を明確に通知する必要があります。

    • ・労働時間、休憩時間、休日
    • ・給与の額および支払い方法
    • ・契約の期間
    • ・業務内容および勤務地

    これらの情報が書面または電子メールで提供されることで、労働者は自分の雇用条件を正確に把握し、不当な条件変更やトラブルを未然に防ぐことができます。

    働く人が知っておくべきこと

    新しい法改正を活用するためには、いくつか覚えておくべきポイントがあります。

    1.「無期雇用」を申し込めるタイミング

    同じ会社で有期契約で5年以上働いた場合、無期雇用への切り替えを申し込むことができます。申し込みは口頭だけでなく、書面(手紙やメールなど)で行うことが推奨されます。これにより、後のトラブルを防ぐことができます。

    2.労働条件の説明をしっかり確認

    会社から労働条件の通知を受け取ったら、その内容をしっかりと確認しましょう。特に、給与や労働時間などの条件は重要です。分からないことがあれば、遠慮せずに質問してください。

    3.不利な扱いを受けたら?

    無期雇用への切り替えを申し込んだり、労働条件について質問したことで不利な扱いを受けることは法律で禁止されています。もしそうした状況が発生したら、労働基準監督署や労働組合に相談することが重要です。

    無期転換を希望すべきかどうか

    政府としては、非正規雇用で働く人が「期間の定めのない雇用(無期雇用)」への転換を申し込みやすい制度にするよう、制度改正を進めています。しかし、その制度をどう活用するかは、個々の労働者に委ねられています。

    無期雇用に転換するメリット

    無期雇用を目指す人にとってのメリットは「雇用の安定性」でしょう。いわゆる正社員化は、雇用の安定と長期的なキャリアパスを提供します。

     

    また、給与の見直しや福利厚生の向上といった、正社員同等の待遇が得られることも多いです。正社員向けの研修や教育プログラムを受けられるようになり、職務の昇進や昇格も期待できます。

    無期雇用に転換しない人の考え方

    一方、無期転換を選ぶことは、一定の職務に固定されることを意味する場合があります。プロジェクトベースの作業や自由な職場変更を望む場合には、不向きかもしれません。

     

    また、定期的に職場を変えたり新しい分野に挑戦したい場合、無期転換はその機会を制限する可能性があります。雇用の安定は低くなる一方で、高い専門性を活かして、正社員よりも高い報酬を得られる非正規雇用も少なくありません。

    これからの展望

    今回の法改正が施行されたことで、労働者の働き方や会社の人材活用のあり方がどのように変わっていくのかを見てみましょう。

     

    1つ目は「無期雇用の人が増える」可能性があることです。無期雇用転換の権利を利用することで、より多くの労働者が安定した雇用に移行することが期待されます。これにより、労働者は長期的な視点で仕事に取り組むことができるでしょう。

     

    2つ目は「労働条件が明確になる」ことです。労働条件の通知方法が明確化されたことで、労働者の権利意識が高まり、より公平な職場環境の実現が期待されます。会社も従業員の待遇に一層注意を払う必要が出てきます。

     

    2024年4月から施行された法改正は、非正規で働く人たちの権利を守り、より安定した働き方をサポートするためのものです。この内容を確認することで、自分のキャリアについて考え直し、より充実した職業生活を送るきっかけになればと思います。

     

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