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    求人広告と面接で労働条件が違う? 賢い求職者の対処法

    2024年10月22日 転職の基本  -  はじめての転職

    面接で提示された労働条件が、求人広告の内容と大きく異なっていた経験はありませんか。このような状況は、求職者に戸惑いや不安、怒りさえも引き起こします。「騙された!この会社は信頼できるのか?」という疑念が生まれるのも無理はありません。

     

    もしそんな状況に遭遇した場合でも、冷静かつ賢明な判断を行うには、どのようなポイントがあるのでしょうか。このコラムでは、求職者の皆さんが自身の権利を守りつつ、希望の就職先が見つけられる実践的なアドバイスを提供していきます。

    求人広告の「限界」を理解する

    まずは「求人広告」の基本的な性質と限界について理解しておきましょう。求人広告は、あくまでも「仕事の概要」を示すものであり、詳細な条件は面接で確認するものだという認識が必要です。

     

    求職者には「求人広告の内容を信じ込むことなく、面接時に労働条件をあらためてしっかり確認し、納得できない条件には決して承諾しない」という対応が必要です。

     

    広告と実際の労働条件が異なる可能性は常にあります。それだけに、求人情報を読む際は、曖昧な表現や、条件付きの記述に特に注意すべきです。「昇給あり」「福利厚生充実」といった表現は具体性に欠けるため、面接で詳細を確認する必要があります。

     

    あわせて「自分にとって譲れない条件」を事前に整理しておくべきでしょう。最も大事なのは、給与なのか勤務時間なのか休日なのか、優先順位をつけることで、条件の相違が判明した際にも冷静な交渉と判断がしやすくなります。

    なぜこのような状況が起こるのか

    広告と実際の労働条件が異なる理由には、以下のものが考えられます。

    1.悪質な「おとり広告」

    まず疑うべきは、意図的に好条件を掲載し、応募者を集めようとする「おとり広告」的な手法を使う企業であることです。これは明らかな違法行為であり、厳しく対処されるべきです。このような企業の内定は受諾する必要がありません。悪質な場合には、労働基準監督署に相談することも考えられます。

    2.企業内の情報共有不足

    悪意のある企業を除き、最も一般的な理由は「企業内での情報共有の不足」です。人事部門が作成した広告内容と、現場の実情が一致していないケースがあります。また、急な経営状況の変化により、募集時の条件を維持できなくなることもあります。

    3.表現の曖昧さや情報更新の遅れ

    求人広告の「表現の曖昧さ」も原因の一つです。「応相談」「経験者優遇」といった表現は、具体的な条件を示していないため、解釈の違いが生じやすくなります。

     

    さらに、求人情報の更新が遅れ、既に変更された条件が反映されていないケースもあります。これは紙の求人媒体ではよく起こっていたことですが、オンライン上の求人情報でも更新頻度に注意が必要です。

    4.業界や職種による特性

    業界や職種によっても、このような状況の発生頻度や性質が異なる場合があります。例えば、IT業界では技術の進歩が速いため、求人時と面接時で求められるスキルセットが変わる可能性があります。また、営業職では、基本給と歩合給の割合が流動的な場合もあります。

    面接中に必要な対応

    面接中に条件の相違が判明した場合、冷静に状況を確認することが大切です。感情的になると適切な判断ができなくなります。深呼吸をして落ち着き、そのうえで必要な対応を行いましょう。

    1.納得できない点を具体的に確認する

    面接で示された労働条件について、具体的な質問をして確認することが必要です。例えば「求人広告では○○と記載されていましたが、実際は××とのことですね」と確認し、必要に応じて違いが生じた理由を質問しましょう。

    2.自分が希望する条件を明確に伝える

    相違が生じた条件について、自分の希望を明確に伝えることも大切です。黙って内定を受諾してしまえば、その条件を認めたことになってしまいます。「私にとって○○は重要なので、求人広告で示されていた条件で見直してもらえませんか」と率直に伝えましょう。

    3.メモを取る

    また、面接中はメモを取ることをお勧めします。後で内容を整理する際に役立ちますし、企業側にも真剣に話を聞いているという印象を与えます。

    4.即答を避ける

    示された条件や説明に納得できない場合には、その場で即答を求められても「検討の時間をいただけますか?」と伝え、冷静に判断する時間を確保しましょう。慌てて決断を下すことは避けるべきです。

    面接後にすべきこと

    面接後は、まず冷静に状況を整理しましょう。メモを見直し、提示された条件と自分の希望との差異を客観的に分析します。そのうえで次のようなアプローチが考えられます。

    1.再確認の連絡をする

    必要に応じて、納得できない条件について、企業に再度確認の連絡をすることが考えられます。「面接時に〇〇についてお聞きしましたが、改めて確認させていただきたい点があります」と丁寧に問い合わせましょう。

    2.条件交渉の可能性を探る

    条件交渉の可能性も探ってみましょう。例えば、基本給が希望より低い場合、「業績連動型のボーナスを検討してもらえませんか?」「在宅勤務の日数を増やしてもらえませんか?」「1年後の評価で希望額に到達できる具体的な条件を教えてもらえませんか?」といった提案や質問をすることで、新たな好条件を引き出しことができるかもしれません。

    3.他社の求人を検討する

    交渉と同時に、他社の求人も並行して検討することをお勧めします。ひとつの選択肢にこだわりすぎると、冷静な判断が難しくなります。

    最終判断を行う前のチェックポイント

    最終的に、応募を続けるか辞退するかの判断が必要になります。この際には、以下の点を考慮しましょう。

    • 提示された条件が「自分の譲れない条件」を満たしているか
    • 企業の対応や説明に「誠実さ」を感じられたか
    • 自らの「キャリアプラン」に合致しているか
    • 実際の勤務を想定して「働きがい」を感じられそうか

    求人広告と実際の条件が異なる状況は、残念ながら珍しくありません。一社の面接で条件が合わなくても「自分に合った職場を見つけるためのステップ」と考え、諦めずに自分にとって最適な職場を探し続けることも大事です。

     

    企業の説明がどうしても不安な場合には、現役またはOBの従業員が内情を書き込む「口コミサイト」の利用も考えられます。自分の権利を理解し、冷静な判断で理想の職場を見つけてください。

     

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