• 金使いの荒さに驚がく!超肉食男子集団のアビームコンサルティング

     「アビームコンサルティング」という会社聞いたことはありますか。

     実は歴史の長いコンサルタント企業です。

     1981年4月に等松・青木監査法人(現:有限責任監査法人トーマツ)マネジメントサービス部門から独立。デロイト・ハスキンズ・セルズコンサルティングと合併、トーマツコンサルティング大阪の吸収などを経て、97年にはデロイトコンサルティングに参加しました。そして、04年にNECと業務提携し、今やNECグループの一員になりました。

     ちなみにアビームという社名には「Asian Beam(アジアの光線・力)」という意味が込められているらしい。アジア初かつアジア発のグローバルコンサルファームとして、力強くあり続けることへの決意を表しているのだとか。普段は触れることのないコンサルタントという仕事で働く男子はどんな人たちなのか、合コンでレポートしちゃいます!
     

    ■参加メンバー
    ●男子
    オオノ(26):今回の幹事で営業。嵐の大野君似で盛り上げ役。司会者のように女子へ質問を繰り出す

    タマテツ(29):玉山鉄二似の超イケメン


    キンニクン(27):中山きんに君風のぽっちゃり系


    オグリ(28):顔は小栗旬似なのに、身体はアンガールズ風のもやし系男子

    ●女子
    私(27):最近彼氏と別れ、恋人を募集中。出版社に勤務

    サエコ(28):紗栄子似のキツめ美人。超肉食系女子。IT企業に勤務


    ユイ(27):新垣結衣似の清楚系で癒し系の女子。実は惚れっぽい。メーカー勤務


    ジュン(27):彼氏に求めるのは金と色気という小森純似のギャル系女子。金融関連の会社勤務


    出張先からガッツで合コンに参加

     今回の合コンは金曜日の開催。それにしても22時半スタートの合コンなんて初めてだ。遅すぎっ! でも忙しそうな仕事だから仕方ないのか。男性陣のうちの一人は合コン当日に出張の予定が入ったらしく、出張先からそのまま合コンに来るのだとか。

     そのガッツは買ってあげよう。メンバーを変えようとか、リスケしようとか、そういった考えは幹事の彼にはないようだ。うーん、でも22時半って終電で帰れる気がしないなぁ~。

     会場は恵比寿にある、お洒落なダイニングバー。店内へ入ると、ほど良い暗さで、壁前面に現代アートが描かれている。カラフルなアートとおしゃれなインテリアの雰囲気にうっとり。


      しかし、時間通りに集まっていた男子は2人。コンサルって、そんなに激務なの?と思う私。そんな疑問を幹事のオオノにそれとなく、聞いてみた。

     
     「他の2人、遅いですね。いつも何時くらいまで仕事なんですか?」

     オオノ
     「うーん、忙しさはクライアントによってマチマチなんだけど、タマテツは今相当パツパツだから毎日終電後、タクることが多いみたい。基本終電後上がりがデフォルトだね」

     オオノによると、アビームコンサルティングは、コンサル業界の中でも戦略系コンサルというよりは、業務系・IT系コンサルに強いため、膨大な量の業務やシステムの要件策定に関わることが多いらしい。

     忙しさはクライアントにもよるし、それに振り回されてストレスも溜まりやすい。コンサルって、知的労働型のイメージがあったけど、意外と労働集約型なんだね。

     12時を回った後にようやく到着したのはタマテツ。そのルックスに女子全員がおもわず「イケメン!!!」と顔を見合わせる。

     そして、終電の時間にようやく最後の一人、オグリが加わった。身体はとてつもなく細いが顔は小栗旬なので、とても爽やかな笑みだ。なんだか今日はイケメン率が高くてテンションがあがるわ~。

     オグリ
     「やっと飲めるー! こんなに遅れちゃってすみません!!」

     終電で帰る打ち合わせを事前にしていた私たちだが、こうなってしまうと解散するわけにもいかず、結局、終電を逃すことに…。

     朝までコース決定かぁ~。もうオールなんてする年じゃないんだけど…。それでもイケメン率が高かったのでいいか、と女子全員は自らを納得させた。


    家賃10万以上の物件に住むのは20代後半なら“当然”

     コンサルといえば、かなりの高給取りなイメージがある。中堅コンサルに入社した友人も、初任給で40万は下らなかったと言っていた。当時は聞いて驚いたなぁ。

     そんな話を合コン前にしていたからか、「男は金と色気重視!」というジュンが男子の収入、貯金を聞き出そうと探りを入れ始めた。

     ジュン
     「休みの日は何してるのぉー?」

     タマテツ
     「俺はドライブかな。クルマ買っても週末くらいしか乗れないからさ」

     なんとクルマ持ち! しかも乗っているのは外車だという。タマテツはクルマが趣味というか、かなりディープなクルママニアの域に達しているらしい。今どきの男子では珍しいかも。するとオグリとキンニクンが合いの手を入れ始めたぞ。

     オグリ
     「タマテツ、クルマの維持費大変そうだよね。駐車場代が月額5万だっけ?」

     えっ! 駐車場だけで5万円って、あなたはどこに住んでるの?

     タマテツ
     「うん。それだけじゃなくて維持費も結構かかるね。引っ越してから家賃も15万円だし、家賃+駐車場だけで20万円は飛んじゃうよ」

     キンニクン
     「コイツ、首が回ってないから(笑)。みんな、タマテツと付き合ったら外車に乗れるよ。貯金はないけど!」

     キンニクン、確かにそれは正しい。それにしてもこの年で家賃15万円って毎月の給料はどれだけもらってるの?!

     さらにオオノが「10万円超えの部屋なんて同年代は当たり前だよ」と一言。薄給な私たちにはビックリの世界だ。おとなしいユイが思わずこうツッコんだ。

     ユイ
     「すごいですね。私なんて家賃7万でも大変なのに。それでも貯金とかできるんですか?」

     すると、タマテツから、とんでもない名(迷)言が飛び出した。


    貯金している男は人として終わっている

     タマテツ
     「貯金なんてしない!貯金しているヤツは人間としてダメだよ。遊んでないから貯金できるわけだし、付き合ってもつまらない!!」

     自信たっぷりな表情で、こう言い放ったタマテツ。なんだか、変に威厳があるぞ。その言葉を聞いて深くうなずく男子陣。そして、次々とタマテツの言葉をフォローしだした。

     キンニクン
     「タマテツの言うように『貯金するくらいなら使え』というのがオレらの世界。貯金があるヤツはコンサルとしてダメ!」

     オオノ
     「休みは遊んで使ってなんぼだよ!」

     コンサル系は金遣いも激しいようだ。稼ぎがいい分、もらった額はすべて使っているらしい。タマテツをはじめとする男子メンバーの話を聞いて初めてわかった私。ほかの女子もある意味納得した様子だ。

     タマテツは家賃やクルマの維持費だけではなく、飲み代などのエンゲル係数も高く、毎月の給料も足りないらしい。相当もらっているはずなのに、いったいどれだけおカネを使っているんだ?

     堅実な若者が多いと言われる今の時代に、まったく似つかわしくない若者たちだ。なんだかバブル時代かと思うくらい。激務だから仕事のストレスが物欲へと変化しているのかなぁ~と思う私。するとオオノがこう言った。

     オオノ
     「先輩に『一人暮らしのやつは洗濯乾燥機と食器洗浄機とルンバを買え』って、言われた人もいるらしいよ。あ、それは家事する時間がないってことね(笑)」

     家事はすべて自動。家電におカネをかけてでも作り出した時間は全て仕事に捧げる、ということなのね。世界が違いすぎるわ~。

     
    お持ち帰り数が合コンの「成果」に!

     仕事の話ばかりになったので、ジュンが「恋愛」に話のテーマをシフト。肉食系女子の彼女は、ガンガン聞き始めた。

     ジュン
     「合コンはよくするの? みんな慣れてそうだよね」

     タマテツ
     「たまにかなぁー。呼ばれたら行くよね。そういえばオグリ、オマエ、合コンで『指標』があるって言ってたよな?」

     タマテツが含み笑いをしている。

     オグリ
     「あー、オレの指標のことっすか。オレもたまに合コン行くんだけど、何人女の子を持ち帰ることができるか、男同士で競ってるんだよね。それで後日に報告会をするんだ。やっぱ数字って大事じゃん?」

     大事じゃん? そこは同意を求める場じゃないだろ~。それに女子の前でそういうことを言う? ありえないだろ~。そんなところで数字を追いかけるコンサル魂を見せてどうするんだ。それを聞いたサエコがすかさずツッコンだ。

     サエコ
     「やだぁ~、なにそれぇ~。私は絶対に持って帰られないからねッ!」

     そんなオグリの、これまでの行動を見ていると、彼のお目当てはユイだろう。

     ユイはお手洗いで席を立っていて、この話を知らない。なんとしてもユイを守らなければと思う私。しかしまあ、こういう話は後々、女子同士で情報共有されるのを知らないのか、オグリよ。イケメンなのに、ちょっとおバカなのね。

     そして、ユイが席に戻るや否や、素早く動き出したオグリ。ガッチリと隣をキープ。ユイを猛攻撃で口説き始めたぞ。

     オグリ
     「ユイちゃんの今日のワンピースかわいいね。オレ、こういうゆるふわっとした感じの子が好きななんだ」

     ユイ
     「へえ~、そうなんですかぁ」

     天然なユイはオグリの猛アプローチに、まったく気付かない。この態度に火が付いたのか、オグリの口説きトークがさらにヒートアップした。

     オグリ
     「そうそう。あとね、俺、色白な子が好きなの。ユイちゃんモテるでしょ? かわいいもんなー」

     ユイ
     「え、いや、あ、ありがとうございます。あはは…」

     お気に入りのユイを徹底して攻めるオグリ。しかし、ユイは人見知りのため、オグリの態度に引き気味だ。オグリ、イマドキ女子を落とすなら、超肉食系じゃ、ダ~メ。あえて草食系な攻め方をしないと。コンサルなのに戦略を間違っているわよ。


    一次会で解散のはずが…追いかけてきた!?

     スタートが遅かったので、一次会は午前3時頃まで続いた。しかし、「オールするのもキツい年齢だし、解散しよう!」という女子全員の意向で、合コンはこれで終了。女子メンバーは方向が同じ人同士がタクシーで帰ることにした。

     店を出てタクシーを拾おうと大通りに向かって歩いていた女性陣。すると後方から大きな声が…。

     振り返ると、なんとオグリが走って追いかけてきた! オグリ! 一体どうした!? ようやく追いついたオグリは肩で息をしながらも鼻息荒めに、こう言った。

     オグリ
     「連絡先交換しようよ!!」

     このオグリの申し出が面倒くさいと思ったのか、サエコがそっけなくこう対応した。

     サエコ
     「いいじゃん。幹事同士でまとめて共有しちゃえばOKでしょ? もう帰りたい~」

     しかし、オグリも食い下がる。

     オグリ
     「それじゃダメなんだ!今すぐ交換してくれないと。絶対メールなんてくれないだろー」

     すると、そんなやりとりの様子を見ていたユイがオグリを諭すようにこう言った。

     ユイ
     「オグリくん、いいじゃない、幹事の子がまとめてくれるんだから。ね?」

     さすが、ユイ。この状況でも安定した天然っぷりを発揮。そして、やんわりと自然に逃げる。この対応は私にはマネできないわあ。

     肉食すぎるオグリを何とか説得した女性陣。さあ、今度こそ帰ろうと再び歩き始めた。

     すると、またもや、こちらに向かって横断歩道を猛ダッシュして向かってくる人影が。えっ、またオグリなの!?

     どうしても今この瞬間に連絡先を入手したいのか、スゴイ早さで迫って来るオグリ。肉食系もここまでくるとハッキリ言ってコワイ!

     まあ、でもその行動力は尊敬に値するよ。そして今度は別の方法で連絡先を聞こうと思ったのか、こう言った。

     オグリ
     「やっぱりもう一軒行こうよ。一緒に飲みたいんだ!」

     このオグリの熱烈アタックに負けた女性陣。仕方なく、二次会に付き合うことになった。


     仕事の悩み・本音がポロリ

     二次会がスタートしたのはなんと、午前4時過ぎ!

     一次会とはうってかわって男性陣は自分の仕事の話を始めた。聞いてみると、いろいろと抱えている悩みがあるらしい。

     彼らの話ではコンサルという仕事は私たちが想像していた以上に、心身ともに厳しいと言う。頭脳で勝負する仕事のため、自頭の良い人に対して劣等感や無力感を抱くことも多いそうだ。

     オオノ
     「本当に頭のいい人に出会うとマジで怖い。絶対に勝てないから」

     さらに、アビームは、オグリいわく「元外資系」とうことで、評価制度も厳しいそうだ。

     オグリ
     「コンサルって結構もらっているように見えるでしょ? でもね、全然そんなことないの。評価は完全に成果主義だから、プロジェクトで結果を残せないと給料に大きく影響するんだよね」

     キンニクン
     「大変だぜー。しかも相対評価だから、少人数のプロジェクトに当たればまだラッキーだけど、大人数のプロジェクトだとその中で競い合わないといけない。戦争だよ。戦争。特にタマテツのチームは人数が多いから、評価を上げるのは大変そうなんだよねー」

     こういう社風だから、オオノの同期は既に何人も会社を辞めているそうだ。ちなみに仕事中はまともに食事もできないと言う。

     キンニクン
     「ランチなんて優雅なものはないよー。『外ランチって何?』って感じ。誰かが買ってきたお弁当を食べられるときにかきこんで仕事してる。それでも終わらないから、何だと思うよね」

     そんな彼らのグチを聞いた癒し系のユイが、同意するように、こう言った。

     ユイ
     「私の会社も中小だけど、勤務時間が長いのを我慢して成果出すために頑張ってるのに、なかなか評価されないの」

     オオノ
     「へー、ユイちゃんもそうなんだー。なんだか意外。親近感がわくなあ。みんなそれなりに悩みながら頑張ってるんだね。オレも頑張らなきゃ!」

     最後はオオノが爽やかに締めた。ホント、コンサルの仕事は大変なんだね。体を壊さない程度に頑張ってねと思う私。

     さて、今回の合コンは、「おカネは使うのが当然」と言うだけあって、お会計は全ゴチだった。ごちそうさまでした。

     今どきの男の子には珍しい外車好き、積極アプローチ、貯金ゼロのバブル集団とも呼べるコンサルタントとの合コン。しかし、普段なかなか会うことのないコンサル男子の肉食っぷりを間近に見ることができた貴重な一夜だった。

    ■総評

     仕事に対するまじめな姿勢が、最後には好印象だった。男子全員が給与や会社の体制への不満よりも、自分の能力が足りないことを悩んでいて、とても前向きに見えた。

     しかし、合コンの男性陣の話ではコンサル業界志望の新卒学生では、アビームを第一志望にしている人はほとんどいなくて、業界の中でも「滑り止め企業」になっているのだそうだ。これは社員の立場からすると、ちょっと悲しいことかもしれない。

     気になる年収は部署によってかなり開きはあるが、キャリコネの登録データ(アビームコンサルティングの給与はこちら)を見ると、新卒2~3年目でも500~600万ラインに乗っている人が多い。特に30代となると年収800~900万円台の人もチラホラ。それでも「使うのが当たり前」という文化だから貯金してないんだろうなあ。

     90年代は超イケイケ企業だったものの、2000年代突入後はNECに買収されるという、まさに「栄枯盛衰」という言葉がぴったりなアビーム。業務コンサル分野ではアクセンチュアには勝てないが、業務の中身は同じようにハイレベルで激務なので辛いと男性陣は言っていた。

     ちなみに入社したの人の出身大学もMARCH(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)以下の大学からも多く採用するというから、それほど学歴は重視されていないようだ。

     徹底的な成果主義で働きづめな男子が求めるのは、オグリやオオノの行動を見ると、やはり癒し系の女子なのかな、なんて思いながら、今回はコンサル業界の裏を見ることができた気がして満足だった。

     

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