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家電量販店 ビックカメラのコジマ買収で見えた業界危機 | 企業ニュース

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    家電量販店 ビックカメラのコジマ買収で見えた業界危機

    • 2012年6月5日
    • 企業徹底研究
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     ビックカメラのコジマ買収を報じた朝刊各紙には「家電量販、業界再編加速」の文字が踊った。しかし早くも「あれは弱者連合。再編加速の力はない」と指摘する声が関係者からはささやかれている。

     ビックカメラのコジマ買収を発表した5月11日の記者会見で、ビックカメラの宮嶋宏幸社長は「スケールメリットによりメーカーに対する価格交渉力がより強まり、利益率は2%程度向上する」と買収効果を強調した。

     だが、両社が組んでも売上高は1兆円規模。首位のヤマダ電機の半分程度で「規模の効果は限られる」と証券関係者は言う。

     そのうえ、市場の縮小も予測されている。日本政策投資銀行は去年、「2010年に約6兆円規模だった家電量販市場は11年に約5兆円、12年以降は4兆円台半ばまで縮小する」との予測を発表。家電量販店業界には衝撃が走った。

     特に「業界のドル箱」と言われる薄型テレビの販売落ち込みが激しい。電子情報技術産業協会(JEITA)が4月23日に発表した2011年度の薄型テレビの国内出荷台数は前年度比で35%減となり、統計を開始した2001年度以降で初めて前年度を下回った。

     こうした市場縮小傾向のなか、ビックカメラはスケールメリットで生き残ろうとしているわけだ。しかし、家電量販店業界の関係者は「今はスケールメリットで生き残りができるほど単純な時代ではない。またスケールメリットを獲ても、ビックカメラにはそれを活かせる成長戦略がない」と指摘する。

     しかも、ビックカメラとコジマとではビジネスモデルが違う。前者は「駅前型」モデル、後者は「ロードサイド型」モデル。店舗の特性は重複しないが、各々が得意なターゲット、売り物、売り方はすべて違うのだ。買収による相乗効果の可能性が極めて低いのだ。

     では両社の内情はどうなのだろうか。キャリコネの口コミを見てみた。

     

    ◇


    社員活力を引き出せないビック、青息吐息のコジマ

     ビックカメラの20代前半の男性派遣社員は仕事について、こう書き込んでいる。

     「上長の指示は絶対。故にその場しのぎの対応をする社員、ましては主任がいる。(略)上長の了承を得、展開したレイアウトが次の日にはさらに上の上長の一声で全く違うものに変えさせられることも稀ではなく、モチベーションを保つのが難しい」

     同様の書き込みは他にいくつもあり、家電流通関係者は「あそこの店員は、みんな店長やフロア長に言われるがままの仕事をしているだけで、創意工夫を発揮し難い会社のようだ」と話している。

     一方のコジマ。YKK(ヤマダ、コジマ、ケーズデンキ:現ケーズホールディングス)と激しい戦いを繰り広げながら1997年3月期には業界トップに立ったが、今はヤマダ電機に押されている。その様子を20代前半の男性社員は次のように述べている。

     「ヤマダと比べるなかなか安い価格が出せない。せっかく買ってもらえる感じになっても『他の店を見てきます』と言って再来店してくれないお客様が本当に多い」

     こうした口コミを見る限りでは、コジマには「安さ日本一」でYKK戦争に勝った頃の勢いはもうなさそうだ。

     また、30代前半の男性契約社員もこう言う。

     「当初年3回だったセールスが毎月になり、社員のモチベーションが完全に下がっている。(略)これだけセールス回数が多いと有り難味も薄れ、無理矢理感まる出しで、企業の最後の悪足掻きとも感じ取れなくない」

     一方、ビックカメラ、コジマがライバルとするのが、業界1位のヤマダ電機だ。その、ライバルの社内はどんな様子なのだろうか。口コミを見てみよう。

     30代前半の男性社員は「クレームを受け、上司に相談しても何故か逆ギレされる。ナンセンスクレームの報告をしても、本部から対応不能だったと店側での解決を求められる。CS窓口の存在意味がない」と指摘している。

     また、契約社員の30代前半の男性は、商品管理の杜撰(ずさん)さを書き込んでいる。

     「チラシを毎週発行しており、その中に目玉商品がある。お客様はその商品を目当てに来店されるのだが、その商品が廃番で、全店でも10個あるかないかのものがよく掲載されている」

     同社は、メディアの顧客満足度投票でよくワースト1に挙げられるが、接客の悪さに加え、こんな杜撰さにも要因があるようだ。

     顧客対応について、販売アドバイザーをしている30代前半の女性契約社員は、こう述べている。

     「全国的に対応のまずさに対するクレームが多い。ミーティングでも『お客様の立場になって』などの言葉はなし。ただただ売り上げアップのことばかり。(略)社風はまるで某新興宗教の教団そのもの」

     ヤマダの場合も社員は売り上げ拡大に追いまくられており、自発性を経営に活かす社風ではなさそうだ。

     ただ、ヤマダを追撃するビック、コジマは口コミを見ると、ビックカメラは隷従型業務体質で社員のモチベーションが低く、コジマはヤマダ電機の圧力で青息吐息ということが読み取れる。両社とも社内が暗そうで活気が見えない。果たして、これでヤマダとの戦いに勝てるだろうか。

    ◇

     
    新たな収益源を模索するが、既存ビジネスから脱却できず

     前出の家電流通関係者は「今回のコジマ買収で業界大手は再編し切ってしまった。業界大手の生き残り策は市場縮小時代に対応したビジネスモデルの再構築しかない」と断言する。

     ビックカメラの軍門に降ったコジマは以前から構造的な収益問題を抱えていた。

     熾烈なYKK戦争に勝ったものの、その後再び巻き返してきたヤマダ電機に対抗するため、「産めや殖やせや」の拡大一点張りの出店政策で、財務体質がボロボロになってしまったからだ。

     一方のビックカメラはヨドバシカメラに追随して大都市ターミナル駅に出店するレールサイド戦略を展開。ただ、先行のヨドバシカメラほどの集客力がなく、1店あたりの売上高が低いため、こちらも収益問題を抱えている。

     ヤマダ電機も、エコポイント特需の反動で売上高が前期は前年度比15%のマイナスとなり、2兆円の大台から滑り落ちた。同社もこれ以上の成長は限界に来ている。


     
     こうした状況に家電量販各社は、手をこまねいていたわけではない。オンラインショップ進出、太陽光発電・エネファームなど自家発電と省エネ家電を組み合わせた「スマートハウス」事業進出など、次の収益源を模索してきた。

     しかし、「オンラインショップではアマゾン・ドット・コムと楽天、テレビ通販のジャパネットたかたの厚い壁に阻まれ、スマートハウスではハウスメーカーの厚い壁にはばまれと、いずれも商売になっていない」と、証券関係者は指摘する。

     また、高度経済成長期に確立したビジネスモデルが市場の縮小で破綻しそうになっているのに、目先の売り上げに追われているのが現状で、「あの体質では人材も育たないし、新規事業に挑戦するモチベーションもない」と、証券関係者はいう。

     結局、今度の買収劇で明らかになったのは「家電量販店業界は既存ビジネスから脱却できず、新しい成長モデルを構築する力が欠けている」(前出の家電量販関係者)ということなのかもしれない。

     

    *「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年5月末現在、45万社、18万件の口コミが登録されています。

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