楽天 中国市場から撤退 「超ドメスティックな日本企業」と社員 2012年5月1日 今日の口コミ&年収 ツイート 楽天は中国で展開していた通販サイト「楽酷天(ラクテン)」を5月末で閉鎖する。 2010年10月から中国のインターネット検索の最大手、百度(バイドゥ)と合弁企業を設立して仮想商店街事業を展開していたが、知名度を上げられず、売り上げが伸び悩んでいた。 楽天で今後の事業拡大に向けて、課題となっているが海外事業展開。アジアは主要地域で、今回の中国市場の撤退により、その戦略の練り直しが求められることになる。成長一本槍できた楽天も大きな転換点を迎えたといえる。 社以内公用語を英語にするなど、何かと話題の楽天だが、どんな会社なのか、キャリコネの口コミから分析してみよう。 【その他の口コミ&年収記事はこちら】 楽天は、中国市場でなぜ、失敗したのだろうか。その理由を口コミから探ってみると次のような書き込みがあった。 「内製化とグローバル化の両立は非常に難しい」(40代前半の男性社員) この男性社員は、その理由について 「社内は超がつくほどにドメスティックな日本企業。提供している店舗向けシステムも世界に通用するレベルのものではない」 と言い、また競合するアマゾンと比較して劣っていると指摘している。 中小企業の顧客を回って楽天への出店をすすめる営業だという、30代前半の男性社員は、仕事について次のように話している。 「仕事量が尋常じゃなく、馬車馬のように働かされる。(略)市場自体が急速に成長しているので会社レベルで傾くことはないが圧倒的な仕事量を前に社員は相当こたえている」 また、「一代で築かれた会社なので、経営はワンマンで風通しは非常に悪い」と、社風について指摘している。 また、社員への労務管理を訴える声もある。25歳の男性社員は、「カメラをつけ、一人一人の仕事を監視するのには、ストレスがたまります。サボってないかの確認であり、信頼されてないようで、あまり良い気分はしません」と告白している。 楽天は、日本興業銀行のエリート行員だった三木谷浩史氏が1997年に設立。インターネットを使った通販サイトで急成長した。旅行、金融業務にも業務を拡大している。 しかし、海外取扱高は前期で7%に過ぎず、競合他社に比較して低い。例えば、アマゾン・ドットコムは2011年12月期の場合、44%を北米以外で稼ぎ出している。 楽天が、今後の成長を持続するには海外での業務拡大が不可欠だが、そのためには、まず何よりも経営側が社員に対する信頼を高め、従業員の定着率や士気向上を図ることが必要だろう。 *「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年4月末現在、45万社、17万件の口コミが登録されています。
楽天 中国市場から撤退 「超ドメスティックな日本企業」と社員
楽天は中国で展開していた通販サイト「楽酷天(ラクテン)」を5月末で閉鎖する。
2010年10月から中国のインターネット検索の最大手、百度(バイドゥ)と合弁企業を設立して仮想商店街事業を展開していたが、知名度を上げられず、売り上げが伸び悩んでいた。
楽天で今後の事業拡大に向けて、課題となっているが海外事業展開。アジアは主要地域で、今回の中国市場の撤退により、その戦略の練り直しが求められることになる。成長一本槍できた楽天も大きな転換点を迎えたといえる。
社以内公用語を英語にするなど、何かと話題の楽天だが、どんな会社なのか、キャリコネの口コミから分析してみよう。
【その他の口コミ&年収記事はこちら】
楽天は、中国市場でなぜ、失敗したのだろうか。その理由を口コミから探ってみると次のような書き込みがあった。
「内製化とグローバル化の両立は非常に難しい」(40代前半の男性社員)
この男性社員は、その理由について
「社内は超がつくほどにドメスティックな日本企業。提供している店舗向けシステムも世界に通用するレベルのものではない」
と言い、また競合するアマゾンと比較して劣っていると指摘している。
中小企業の顧客を回って楽天への出店をすすめる営業だという、30代前半の男性社員は、仕事について次のように話している。
「仕事量が尋常じゃなく、馬車馬のように働かされる。(略)市場自体が急速に成長しているので会社レベルで傾くことはないが圧倒的な仕事量を前に社員は相当こたえている」
また、「一代で築かれた会社なので、経営はワンマンで風通しは非常に悪い」と、社風について指摘している。
また、社員への労務管理を訴える声もある。25歳の男性社員は、「カメラをつけ、一人一人の仕事を監視するのには、ストレスがたまります。サボってないかの確認であり、信頼されてないようで、あまり良い気分はしません」と告白している。
楽天は、日本興業銀行のエリート行員だった三木谷浩史氏が1997年に設立。インターネットを使った通販サイトで急成長した。旅行、金融業務にも業務を拡大している。
しかし、海外取扱高は前期で7%に過ぎず、競合他社に比較して低い。例えば、アマゾン・ドットコムは2011年12月期の場合、44%を北米以外で稼ぎ出している。
楽天が、今後の成長を持続するには海外での業務拡大が不可欠だが、そのためには、まず何よりも経営側が社員に対する信頼を高め、従業員の定着率や士気向上を図ることが必要だろう。
*「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年4月末現在、45万社、17万件の口コミが登録されています。