• 自己紹介の鉄則(4) 「エレベータートーク」を用意しよう!

     私は仕事柄、これまで多くの学生とビジネスパーソンにお会いしてきました。面接や講義、セミナーなどで触れ合った人まで含めると、5万人は軽く超えるでしょう。

     そして、その中には、「内定長者」、「トップ営業マン」、「カリスマ店員」などと呼ばれる「デキるひと」たちがいました。

     彼らの共通点はいろいろありますが、まず、入り口段階で「印象深い自己紹介ができる」という点があげられます。みなさん、「30秒から1分程度の簡潔な自己紹介」が、すぐにできるように普段から備えているのです。

     そのような場数を踏めば踏むほど、伝えるべきメッセージが研ぎ澄まされ、分かりやすくなっていきます。では、どうしたら、簡潔な自己紹介ができるのでしょうか。「自己紹介の鉄則」の最終回は、このポイントを解説していきます。

     


    「簡潔」で「濃密」な自己紹介はこうやろう!

     簡潔な自己紹介は、短時間で要点をまとめてPRするので「エレベータートーク」とも呼ばれます。

     これは、アメリカの起業家の卵が、偶然投資家と乗り合わせたエレベーターで移動する1分間に事業に関するプレゼンテーションを行って、出資を得たというエピソードが元ネタです。

     トークの内容は自由でいいんですが、以下の要素を盛り込んで準備しておくとよいでしょう。

     こうした内容を簡潔にプレゼンテーションできるよう、日々意識できれば有効です。以下、ダメな例と良い例を示します。


     このように要素を盛り込み、1分間程度で話せる文章に“ギュッ”とまとめて準備しておけば、交流会や営業といった初対面で自己紹介する場面でキャッチーな情報提供ができますので、実に有効です。

     しかも、逆にこの内容から話を広げていけば、ちょっとしたスピーチができてしまうという効用もあるのです。

     ここで大事なのは、単に一方的な情報発信で終わるのではなく、「相手への貢献」と「自分が得たいこと」を盛り込んでおく、ということです。

     先に紹介した「ダメな例」のように、「名前+宜しくお願いします」で終わってしまう人のいかに多いことか。自己紹介はせっかく与えられた「自己PRのチャンス」なわけですから、有効に利用したいものです。

     「貢献できること」が明確なら、それを聴いて「もっといろいろと話してみたい」という人が出てくるはずです。

     また「こんなツナガリを求めています」といったものでも、自分が当てはまると感じた人で声をかけてくれる人もいるでしょう。

     ほんの一言を「言う」「言わない」の違いが、人生を変えることだってあるかもしれないのです。

     


    エレベータートークでやりたい仕事をゲット!

     私は今、おかげ様でやりたい仕事だけをやって楽しく過ごしています。実は、これまでの仕事のご縁は、すべてこのパターンで巡り合いました。

     「本の出版」「大学や高校で授業」「テレビ出演」「有料メルマガ」「連載執筆」「メディアのコメンテーター」「Barオーナー」…すべて、自己紹介や普段の会話の中で、「今、こんなことをやりたいと思ってるんですよね~」と願望をオープンにしていたことで、周囲から機会を頂戴したことばかりなのです。「そういえば、○○をやりたいって言ってたよね…」と。

     自己紹介のパワーは絶大です。普段、多くの人が意識も実践もできていないからこそ、少しの配慮で差がつきます。ぜひ、今日から試してみてください。(新田龍・人事コンサルタント)




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