「彼氏が激務すぎて会ってくれない」 プログラマーは「恋愛不適格者」なのか? 2013年10月23日 仕事のエコノミクス ツイート IT業界で働く人たちの中で、最も「激務」と言われるプログラマー。そんな仕事に携わる彼氏を持った女性がネット上に投稿した悩みが話題になっている。 読売新聞のQ&Aコーナー「発言小町」に投稿されたもので、タイトルは「彼氏が忙しすぎて会ってくれない」。トピ主は22歳の女性だ。 9か月間、休みなし泊まり込みで「デスマーチ」 女性は約1年前から、4歳年上のプログラマーの男性と付き合っている。しかし10か月前に初デートをしたきりで、その後は一度も会っていないという。誕生日などの大事なイベントにも、会うことができなかった。 男性はかなりの激務らしく、9か月もの間ずっと会社に泊まり込みで、1日18時間休みなしで働いていると説明された。今は3日に一度、深夜にメールでやりとりをするのみだ。女性は彼氏の激務ぶりに、 「それが彼らのような人たちにとっては普通なのでしょうか?」 と困惑している。 これでは交際していると言えるのか疑わしいほどだが、この質問には元プログラマーやプログラマーを夫に持つ人から「プログラマーの世界では割と当たり前です」「『デスマーチ』で検索してみて」というコメントが寄せられている。 条件の悪いプロジェクトに当たったことで、毎日終電、毎週末休日出勤、納期前は徹夜という状態が半年以上続いた、という人もいた。 中には「遅くても終電には乗っていました」という人もいたが、そんな非現実的なことは絶対にありえない、と頭から否定する人がいないのがかえって恐ろしい。 元プログラマーだという女性は、夫と出会ってから結婚まで8年かかってしまった。 「退職しなければ結婚もできなかったかも…」 と振り返っている。 投稿は2年半ほど前のものだが、最近になってIT業界関係者が多く集う「はてな」界隈で再び話題になっている。「わりとあるかなー。しかし、会社寝泊まりレベルでも、会うぐらいはしないとな」といった呑気なコメントが寄せられていた。それだけ日常茶飯事ということだろう。 プログラマーの激務は何歳まで続けられるのか 激務を抱えるプログラマーと愛を育むのは、かなり大変なことのように思えてくるが、結婚後も色々と大変なようだ。発言小町やヤフー知恵袋には、プログラマーの夫を持つ妻からの投稿が他にもある。 労働時間が長いこともあり、収入は比較的高いので家計には困らないが、激務のため家にいないことが多く、出産や子育てで困ったときに当てにならない。家のことは、女性が相当頑張らなくてはいけない、という。 一方であるブログでは、 「職場に女性が少ない場合が多いので浮気の可能性が低いかもしれない」「論理的な議論ができるので理不尽さは少ないかもしれない」 といった、多忙なプログラマーの「利点」を紹介する書き込みもあった。 さらに配偶者から心配されているのが、プログラマーの「寿命」だ。業界では「35歳定年説」という考えが以前からある。若いころは残業や徹夜が続いても何とかなるが、30代になると体力的にきつくなってくる。 新しい技術も追いきれなくなるので、ある程度の年齢で自らの役割を管理職に切り替える必要がある、というのだ。管理職を置きたがらない企業では、気がつけばリストラの対象になることも。配偶者の不安も頷ける。 とはいえ、このご時世に将来絶対安定な道も中々ない。目の前の仕事に没頭するだけでなく、ある程度の年齢になったら自分なりのキャリアを自分で探す必要があるのは、どの仕事でも同じことなのかもしれない。 (関連:企業が「美人」を採用する理由)
「彼氏が激務すぎて会ってくれない」 プログラマーは「恋愛不適格者」なのか?
IT業界で働く人たちの中で、最も「激務」と言われるプログラマー。そんな仕事に携わる彼氏を持った女性がネット上に投稿した悩みが話題になっている。
読売新聞のQ&Aコーナー「発言小町」に投稿されたもので、タイトルは「彼氏が忙しすぎて会ってくれない」。トピ主は22歳の女性だ。
9か月間、休みなし泊まり込みで「デスマーチ」
女性は約1年前から、4歳年上のプログラマーの男性と付き合っている。しかし10か月前に初デートをしたきりで、その後は一度も会っていないという。誕生日などの大事なイベントにも、会うことができなかった。
男性はかなりの激務らしく、9か月もの間ずっと会社に泊まり込みで、1日18時間休みなしで働いていると説明された。今は3日に一度、深夜にメールでやりとりをするのみだ。女性は彼氏の激務ぶりに、
と困惑している。
これでは交際していると言えるのか疑わしいほどだが、この質問には元プログラマーやプログラマーを夫に持つ人から「プログラマーの世界では割と当たり前です」「『デスマーチ』で検索してみて」というコメントが寄せられている。
条件の悪いプロジェクトに当たったことで、毎日終電、毎週末休日出勤、納期前は徹夜という状態が半年以上続いた、という人もいた。
中には「遅くても終電には乗っていました」という人もいたが、そんな非現実的なことは絶対にありえない、と頭から否定する人がいないのがかえって恐ろしい。
元プログラマーだという女性は、夫と出会ってから結婚まで8年かかってしまった。
と振り返っている。
投稿は2年半ほど前のものだが、最近になってIT業界関係者が多く集う「はてな」界隈で再び話題になっている。「わりとあるかなー。しかし、会社寝泊まりレベルでも、会うぐらいはしないとな」といった呑気なコメントが寄せられていた。それだけ日常茶飯事ということだろう。
プログラマーの激務は何歳まで続けられるのか
激務を抱えるプログラマーと愛を育むのは、かなり大変なことのように思えてくるが、結婚後も色々と大変なようだ。発言小町やヤフー知恵袋には、プログラマーの夫を持つ妻からの投稿が他にもある。
労働時間が長いこともあり、収入は比較的高いので家計には困らないが、激務のため家にいないことが多く、出産や子育てで困ったときに当てにならない。家のことは、女性が相当頑張らなくてはいけない、という。
一方であるブログでは、
といった、多忙なプログラマーの「利点」を紹介する書き込みもあった。
さらに配偶者から心配されているのが、プログラマーの「寿命」だ。業界では「35歳定年説」という考えが以前からある。若いころは残業や徹夜が続いても何とかなるが、30代になると体力的にきつくなってくる。
新しい技術も追いきれなくなるので、ある程度の年齢で自らの役割を管理職に切り替える必要がある、というのだ。管理職を置きたがらない企業では、気がつけばリストラの対象になることも。配偶者の不安も頷ける。
とはいえ、このご時世に将来絶対安定な道も中々ない。目の前の仕事に没頭するだけでなく、ある程度の年齢になったら自分なりのキャリアを自分で探す必要があるのは、どの仕事でも同じことなのかもしれない。
(関連:企業が「美人」を採用する理由)