• 夫の転職を阻む「嫁ブロック」 「男は常に辛抱。もっと頑張りなさい」

    身の回りの環境が大きく変わり、人生の一大事にもなる転職。独り身の場合は自分の信じる道を突き進めばいいだけだが、家庭があると妻の反対に遭うこともある。

    人材紹介会社、クライス・アンド・カンパニー代表の丸山貴宏氏が、ダイヤモンド・オンラインに2月24日に寄せた記事で、夫の転職を阻止する妻の実態を紹介している。

    丸山氏によると、最近男性候補者の転職で妻の影響が大きくなっている。先日、大手からベンチャー企業に内定した男性のケースでも、妻から「せっかく大手企業の肩書きがあるのに、わけのわからない社名になったら(娘の)幼稚園で恥ずかしい思いをするから嫌だ」と反対され、最終的に内定辞退、となってしまった。

    こうした現象を、ヘッドハンターたちは「嫁ブロック」と呼んでいるのだという。

    反対理由は「女は今日を生きる」から?

    ネット上のQ&Aサイトを見ると、似たような例は結構あるようだ。あるケースでは、工業高校卒で電子機器メーカー18年勤務。年収は800万円あるが、会社の方針や人間関係で悩み、転職しようと思っている。しかし、妻からは、

    「今の生活は手放したくない」
    「あなたが我慢すればいいだけの話じゃない?」
    「男は常に辛抱。もっと頑張りなさい」

    と言われてしまった。妻にとって何が問題なのかは明確に分からないが、その後は「反対だから」としか言われない。そのため、一向に転職活動までいかないという。

    また、33歳の男性は、仕事量の割に給料がよくないなどの理由で転職活動を行い、希望先から内定をもらった。だが、妻からは「子供も生まれて、家族を養う立場なのだから、そんな簡単に決めないでほしい」と言われ反対されてしまった。「どう切り出せば納得してもらえそうかで、悩んでいます」と書いている。この相談に対し、読者からは、

    「男は明日を生きる。女は今日を生きる」

    と、男女の考え方の違いを説くものもある。夫がいくら将来的なメリットを論理的に説明しても、妻は不確定な未来のことは信用しない。足元の現実と日々の生活を見つめている女性は、環境を変える「転職」そのものが嫌いなのかもしれない。

    転職理由に厳しいまなざし「逃げているだけ」

    ネットには、妻の側から「夫が転職したいという理由が納得できない」と訴える投稿も複数寄せられている。あるケースでは夫が一部上場企業の社員で、30代前半、年収800万円。

    その夫が最近、「仕事の裁量がなくてつまらない」などと言い出し、転職しようとしている。

    「給料が下がっても良いから(中小~零細企業)も視野に入れて、好きなことのできる仕事に転職したい」

    妻の自分としては、家のローンもあるし、近いうちに2人目の子供も産みたい。今の待遇を得られる職場はなかなかないし、何より「転職したからといって、仕事は思う通りにはならないよ」という。

    妻には、夫が「今の状況から一時的に逃げたいだけ」に見えてしまう。夫からすれば、やりがいのある仕事探しは自分の人生にも関わる重大事だ。とはいえ、転職が問題を解決するとは限らないという妻の指摘に、耳が痛い男性もいるのではないか。

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