• 沈んだモー娘。を再浮上させ卒業 道重さゆみに「理想のリーダー」と絶賛の声

    モーニング娘。からの卒業を発表した道重さゆみさん(24)が、各界から注目を集めている。モー娘。再ブレイクの立役者として、「日本の理想のリーダー像」という言葉も出るほどだ。

    道重さんは2002年に第6期メンバーとしてモーニング娘。に加入し、2012年にリーダーに就任。10代ばかりのメンバーを率い、2014年4月にはグループ初となる5作連続オリコン1位を獲得した。しかし同月末、今秋のコンサートツアーをもって卒業すると発表した。

    経営者や政治家には「こんなやつ一人もいない」

    この発表を受けて、ファンを中心に動揺が広がっている。昔からハロプロアイドルを応援していることで知られる慶應義塾大学教授の金子勝氏は、大竹まことさんが司会する5月9日のラジオ「大竹紳士交遊録」(文化放送)で、道重さんの卒業についてコメントした。

    金子氏は、道重さんがキャリア10年にしてリーダーに昇り詰め、低迷期にあったグループの再生に貢献したことに注目した。

    「道重さんが日本のリーダーを代表してるんですよ、理想像を。24(歳)で。4100日以上モー娘。にいて、下積みから上がってくるんですよ。中学生高校生を従えて、一回沈んだモー娘。を浮上させた後に引退していくんですよ」

    結果を出した後に、潔く卒業することを評価しているようだ。成果もあげずに地位にしがみつく経営者や政治家と比較して、「こんなやつ一人もいない。泣けるんだよ」と絶賛した。

    また、SF評論家の大森望氏も、金子氏が出演する前日の同番組で、道重さんの卒業に言及した。以前の放送で、道重卒業のショックで仕事が手に付かない「さゆロス」状態になっていると語っていた大森氏は、道重さんの魅力についてこう語った。

    「凄いのは歌も上手くないし、ダンスも得意じゃないのにかかわらず、11年間生き残ってリーダーになったこと。しかも、5作連続オリコン1位という偉業を達成したこと。マイナスから這い上がった(ところが凄い)」

    グループ入りした当時、道重さんは歌もダンスも得意ではなく、後列で干され気味だったが、ラジオのパーソナリティやバラエティでの毒舌キャラで結果を出してきた。大森氏は、このような「外部での評価」をバネにリーダーに上り詰めた「長い物語」があり、それが今、大団円を迎えようとしているとコメントしている。

    道重さんを変えた「リーダーという地位」

    ただ、ファンに訴えかける物語性を持ったアイドルは、他にもいるはずだ。道重さんの何がそこまで強く人を惹きつけるのか。アイドルに詳しいライターのロベルト麻生氏は「リーダーになるまでの10年間の歩みはもちろんですが、就任前後での人間的成長が凄い」と指摘する。

    麻生氏によると、道重さんはかつては何事に対しても「自分さえ可愛くてオイシかったらそれでいい」というスタンスだった。「(田中)れいなではなくさゆがリーダーだと発表されたときは正直大丈夫なのかと思いましたよ」。しかしリーダーに就任してから言動が大きく変化したと見る。

    周囲を見て、グループをまとめあげるだけでなく、後輩メンバーのいいところを把握してブログやイベントでファンに伝えた。これがメンバーのモチベーションアップにもなったという。

    対外的にも「今のモーニング娘。」の魅力について積極的にPRし、これによりグループが過去のものではなく、現在進行形であること強く印象づけさせることに成功した。

    さらに、就任直後のシングル発売では、中澤裕子さんを始めとしたOGメンバー一人ひとりに手紙を添えてCDを送っている。これをOGがブログで紹介し話題になったが、こうした気遣いも、以前の道重さんからは想像できなかった、とする。

    「『自分が、自分が』だったさゆが、グループのために尽くすというギャップが格好いい。気高さまで感じる。卒業まであと半年、最後まで応援します」

    また麻生氏は、地位によって変わった道重さんの背中を見てきた後輩たちの中から、必ず頼もしいリーダーが生まれると期待している。

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