転職阻むブラック上司 「他の会社じゃ通用しない」「あることないこと言ってやる!」 2014年6月3日 仕事のエコノミクス ツイート 景気の回復に伴い、職場に不満を抱いた人たちが、よりよい条件を求めて転職活動を始めているようだ。ここ数年、雨マーク続きだった転職市場も、一部の業界を除いて「快晴マーク」が並んでいる。 しかし、転職市場で高く売れる人材を、会社は簡単に手放してはくれない。優秀な人材を安く使えるに越したことはないからだ。いまさら転職市場に出て行けない上司に至っては、汚いイヤミを放ったり、転職妨害をしたりする人もいる。 小言をいった上司たちは「転職経験のない人ばかり」 NPO法人労働相談センターのウェブサイトには、2014年4月の相談から「辞めたいのに辞めさせてくれない」という事例を12個ピックアップしている。 1年ごとの契約社員で勤続5年の相談者は、会社から「出産後は働けない(雇えない)」と言われて転職を決意した。しかし「4年前の雇用契約書には、退職は3ヶ月前に申し入れるとなっている。いま辞めたら損害賠償で訴えてやる」と脅され、怖くて辞められない。 無事に退職届を出したあとでも、イヤミを言う人がいる。マンガコラムサイト「日系パワハラ」に5月29日に掲載された記事では、筆者の金融機関での体験がつづられている。先輩や同僚たちは、「新天地でも頑張れよ!」と励ましてくれたが、パワハラ属性を持っている上司たちはそうはいかない。 「この会社より良い会社はない」 「この会社で10年持たなかった奴が他の会社で通用できる訳ない!」 などと脅しをかけてきたという。中には別室に呼びだし、「お前みたいな甘い人間が、他の厳しい業界で通用すると思ってるのか」と延々と説教する人も。 しかし筆者によると、退職間際に小言をいってきた人たちは、「他の会社や業界での勤務経験が無い人ばかり」であり、妄想で転職先を否定していただけだった。そして、転職を考えている人たちに対して、 「転職先が良い待遇かどうか、フィットするかどうかなんて本人しかわからない問題なので、小言を言われてもクヨクヨしないでください」 と呼びかけている。 辞めた社員は「徹底的に悪く言う」ブラック企業 このエントリーには、読者から「あるある」「ですよね~」「ごもっとも」と肯定するコメントが相次いでいる。「『羨ましいなあチクショー、俺だってこんなクソ会社辞めたいわ!』がその上司の本心」と指摘する人もいた。 経営者も、せっかくの戦力には安く長く働いて欲しいと考えている。4月にネットで話題となった「赤字」と題した4コママンガでは、ウサギの格好をしたブラック企業の経営者が笑いながらこう言っている。 「長時間働かせてるから、(社員は)転職活動なんかできないよ」 「辞めた人間のことはみんなで徹底的に悪く言ってるからね。そいつの金もなかなか払わない。それで残ったやつに、辞めた後の最悪を想定させる」 「長時間働かせてるから、ちゃんとしたとこで勤めてる友人とも交流もとれないだろう」 外部の情報を遮断すれば、いま働いている職場が当たり前だと思い込むようになり、ちょっとやそっとじゃ辞めないという。一種の洗脳のようだ。 ネットには、会社に転職したいと申し出たところ、上司から「転職先から問い合わせがあったら、あることないこと言ってやる!」と怒鳴られたという書き込みもあった。ウソの悪評を立てられ、新天地への飛躍を妨害されてはたまったものではない。 ともかく、上司から「転職してもお前なんか通用するわけがない」と罵倒されても、「それはお約束のウソじゃないか?」と冷静に対応してみることも必要だろう。 あわせて読みたい:転職のギモン99 最新記事は@kigyo_insiderをフォロー/キャリコネ編集部Facebookに「いいね!」をお願いします
転職阻むブラック上司 「他の会社じゃ通用しない」「あることないこと言ってやる!」
景気の回復に伴い、職場に不満を抱いた人たちが、よりよい条件を求めて転職活動を始めているようだ。ここ数年、雨マーク続きだった転職市場も、一部の業界を除いて「快晴マーク」が並んでいる。
しかし、転職市場で高く売れる人材を、会社は簡単に手放してはくれない。優秀な人材を安く使えるに越したことはないからだ。いまさら転職市場に出て行けない上司に至っては、汚いイヤミを放ったり、転職妨害をしたりする人もいる。
小言をいった上司たちは「転職経験のない人ばかり」
NPO法人労働相談センターのウェブサイトには、2014年4月の相談から「辞めたいのに辞めさせてくれない」という事例を12個ピックアップしている。
1年ごとの契約社員で勤続5年の相談者は、会社から「出産後は働けない(雇えない)」と言われて転職を決意した。しかし「4年前の雇用契約書には、退職は3ヶ月前に申し入れるとなっている。いま辞めたら損害賠償で訴えてやる」と脅され、怖くて辞められない。
無事に退職届を出したあとでも、イヤミを言う人がいる。マンガコラムサイト「日系パワハラ」に5月29日に掲載された記事では、筆者の金融機関での体験がつづられている。先輩や同僚たちは、「新天地でも頑張れよ!」と励ましてくれたが、パワハラ属性を持っている上司たちはそうはいかない。
などと脅しをかけてきたという。中には別室に呼びだし、「お前みたいな甘い人間が、他の厳しい業界で通用すると思ってるのか」と延々と説教する人も。
しかし筆者によると、退職間際に小言をいってきた人たちは、「他の会社や業界での勤務経験が無い人ばかり」であり、妄想で転職先を否定していただけだった。そして、転職を考えている人たちに対して、
と呼びかけている。
辞めた社員は「徹底的に悪く言う」ブラック企業
このエントリーには、読者から「あるある」「ですよね~」「ごもっとも」と肯定するコメントが相次いでいる。「『羨ましいなあチクショー、俺だってこんなクソ会社辞めたいわ!』がその上司の本心」と指摘する人もいた。
経営者も、せっかくの戦力には安く長く働いて欲しいと考えている。4月にネットで話題となった「赤字」と題した4コママンガでは、ウサギの格好をしたブラック企業の経営者が笑いながらこう言っている。
外部の情報を遮断すれば、いま働いている職場が当たり前だと思い込むようになり、ちょっとやそっとじゃ辞めないという。一種の洗脳のようだ。
ネットには、会社に転職したいと申し出たところ、上司から「転職先から問い合わせがあったら、あることないこと言ってやる!」と怒鳴られたという書き込みもあった。ウソの悪評を立てられ、新天地への飛躍を妨害されてはたまったものではない。
ともかく、上司から「転職してもお前なんか通用するわけがない」と罵倒されても、「それはお約束のウソじゃないか?」と冷静に対応してみることも必要だろう。
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