自己紹介の鉄則(2) 自己紹介に「二度目」はない! 2012年5月25日 仕事のエコノミクス ツイート 今回の自己紹介の鉄則は「自己紹介には二度目はない」です。具体的に、どういうことなのか、詳しく解説していきます。(第一回目の記事はこちら) あなたが相手に与える第一印象の影響力は想像以上に強く、ほとんどの場合、「その後の付き合いをどうしていくか」、というところまで作用します。 あなたも「付き合いたくない」と思う人と、あえて次に会う機会を持とうとは思わないですよね。なぜなら、時間の無駄になるからです。それくらい、自己紹介は大事なんです。では、どんなところに気をつければよいのでしょうか。 ◇ 自己紹介を成功させるポイントとは? 自己紹介を成功させるためには、いくつかポイントがあります。 第一のポイントは、初対面で相手と会った時の「最初の1~2分間」です。 これは人間の集中力が最も持続するタイミングであり、その時の印象がそのまま「初対面のあなたの印象」になるからです。 これは心理学的には「ハロー効果」(後光効果)といい、初めが好印象だと、その後少々失敗があったとしても、「それもこの人の特徴なのかな」と好意的に受け取られるためです。 逆に印象があまり良くないと、同じ失敗でも「ミスが多い人なんだな」と、悪いイメージが定着してしまいます。 人間は物事が起きてから48時間経つと大体のことは忘れてしまい、大事なことは記憶に残ります。 したがって、相手に「良くない印象」を与えてしまった場合、リカバーできるのは初対面の瞬間から「2日以内!」となります。これが第二のポイントです。そのほかには「第一印象」や「結論から簡潔に話す」があります。初対面の印象は強烈であり、かけがえのないものであると考えてください。 ◇ 初対面の相手の心を開くには「自分から相手に好意を持つ」こと! 対人コミュニケーションでは、有名な、「ザイアンスの法則」というものがあります。 第一印象が特に重要な自己紹介の場面では、この法則を意識して行動すれば、アドバンテージをもって人間関係をリードすることができます。 すべてに共通しているのは、「自分から相手に好意を持って接する」ことの重要性です。 実は、「あいさつ」という言葉の語源も「お互いに心を開いて相手に迫っていく」ことであり、同じニュアンスを感じますよね。 自分から相手に好意をもって向き合えば、その好意は自分にも返ってきます。相手を好きにさせるには、まず自分から好きになることが有効なのです。 ここで「好意を持て」といっても、その好意の度合いは人それぞれでしょう。 私が個人的にオススメするレベルは「Max」です。ちなみにこの「Max」の定義は、「好きだと思おうと努力する」のではなく、「目の前の相手を好きなのは大前提であり、まったく疑いの余地がない」というレベルのことを指します。 「あ~、この相手を『好きだ』と思わなくちゃいけないのか~」という程度だと、相手に恐らく見透かされるでしょう。 また、初対面の時点で「この人は好きだけど、この人は嫌い」なんて思ってしまうのは傲慢すぎます。どんな相手なのか、話してみないとわからないからです。 よく考えてみましょう。私たちは自分に好意を持っている人の話ならどんな話題でも「聴きたい」と思うはずです。 そして、同じ「がんばれ」と応援されるにしても、好意を持ってくれている人から言われればやる気になるし、そうでない人なら「お前に言われたくないよ」と思うでしょう。 とはいえ、初対面で会う人全員が「積極的に好きになれる人」とは限りません。 そんな時は、「自分が好きな人に対して、どんな行動を自然にとっているか」思い返してみるのが有効です。相手に興味があればあるほど、「もっとこの人のことが知りたい!」と強く思うはずです。その場合、こんなようなことを思いませんか。 「この人って、どんな人なんだろう…?」 「どんな価値観や趣味、嗜好の人なんだろう…?」 「どんなハナシなら面白いと思われるかな…?」 「今、どんな気持ちで聴いてくれてるんだろう…?」 「私の言ってること、分かってくれてるかな…伝わってるかな…?」 よく考えると、こうした思いや配慮はすべて「相手を積極的に理解しよう」とする姿勢であり、日常的なコミュニケーションにおいてもぜひ持っておきたいスタンスと同じです。 恋愛の場面なら無意識のうちに考えることばかりですが、日常においても、ぜひ意識してやってみることをオススメします。 相手に好意を持ってほしいなら、まずは自分が相手に好意を示すこと。相手に理解してほしいなら、まずは相手を理解することです。 こういった積極的な姿勢が相手に伝われば、想いはかならず返ってくるものなのです。(新田龍・人事コンサルタント)
自己紹介の鉄則(2) 自己紹介に「二度目」はない!
今回の自己紹介の鉄則は「自己紹介には二度目はない」です。具体的に、どういうことなのか、詳しく解説していきます。(第一回目の記事はこちら)
あなたが相手に与える第一印象の影響力は想像以上に強く、ほとんどの場合、「その後の付き合いをどうしていくか」、というところまで作用します。
あなたも「付き合いたくない」と思う人と、あえて次に会う機会を持とうとは思わないですよね。なぜなら、時間の無駄になるからです。それくらい、自己紹介は大事なんです。では、どんなところに気をつければよいのでしょうか。
◇
自己紹介を成功させるポイントとは?
自己紹介を成功させるためには、いくつかポイントがあります。
第一のポイントは、初対面で相手と会った時の「最初の1~2分間」です。
これは人間の集中力が最も持続するタイミングであり、その時の印象がそのまま「初対面のあなたの印象」になるからです。
これは心理学的には「ハロー効果」(後光効果)といい、初めが好印象だと、その後少々失敗があったとしても、「それもこの人の特徴なのかな」と好意的に受け取られるためです。
逆に印象があまり良くないと、同じ失敗でも「ミスが多い人なんだな」と、悪いイメージが定着してしまいます。
人間は物事が起きてから48時間経つと大体のことは忘れてしまい、大事なことは記憶に残ります。
したがって、相手に「良くない印象」を与えてしまった場合、リカバーできるのは初対面の瞬間から「2日以内!」となります。これが第二のポイントです。そのほかには「第一印象」や「結論から簡潔に話す」があります。初対面の印象は強烈であり、かけがえのないものであると考えてください。
◇
初対面の相手の心を開くには「自分から相手に好意を持つ」こと!
対人コミュニケーションでは、有名な、「ザイアンスの法則」というものがあります。
第一印象が特に重要な自己紹介の場面では、この法則を意識して行動すれば、アドバンテージをもって人間関係をリードすることができます。
すべてに共通しているのは、「自分から相手に好意を持って接する」ことの重要性です。
実は、「あいさつ」という言葉の語源も「お互いに心を開いて相手に迫っていく」ことであり、同じニュアンスを感じますよね。
自分から相手に好意をもって向き合えば、その好意は自分にも返ってきます。相手を好きにさせるには、まず自分から好きになることが有効なのです。
ここで「好意を持て」といっても、その好意の度合いは人それぞれでしょう。
私が個人的にオススメするレベルは「Max」です。ちなみにこの「Max」の定義は、「好きだと思おうと努力する」のではなく、「目の前の相手を好きなのは大前提であり、まったく疑いの余地がない」というレベルのことを指します。
「あ~、この相手を『好きだ』と思わなくちゃいけないのか~」という程度だと、相手に恐らく見透かされるでしょう。
また、初対面の時点で「この人は好きだけど、この人は嫌い」なんて思ってしまうのは傲慢すぎます。どんな相手なのか、話してみないとわからないからです。
よく考えてみましょう。私たちは自分に好意を持っている人の話ならどんな話題でも「聴きたい」と思うはずです。
そして、同じ「がんばれ」と応援されるにしても、好意を持ってくれている人から言われればやる気になるし、そうでない人なら「お前に言われたくないよ」と思うでしょう。
とはいえ、初対面で会う人全員が「積極的に好きになれる人」とは限りません。
そんな時は、「自分が好きな人に対して、どんな行動を自然にとっているか」思い返してみるのが有効です。相手に興味があればあるほど、「もっとこの人のことが知りたい!」と強く思うはずです。その場合、こんなようなことを思いませんか。
「この人って、どんな人なんだろう…?」
「どんな価値観や趣味、嗜好の人なんだろう…?」
「どんなハナシなら面白いと思われるかな…?」
「今、どんな気持ちで聴いてくれてるんだろう…?」
「私の言ってること、分かってくれてるかな…伝わってるかな…?」
よく考えると、こうした思いや配慮はすべて「相手を積極的に理解しよう」とする姿勢であり、日常的なコミュニケーションにおいてもぜひ持っておきたいスタンスと同じです。
恋愛の場面なら無意識のうちに考えることばかりですが、日常においても、ぜひ意識してやってみることをオススメします。
相手に好意を持ってほしいなら、まずは自分が相手に好意を示すこと。相手に理解してほしいなら、まずは相手を理解することです。
こういった積極的な姿勢が相手に伝われば、想いはかならず返ってくるものなのです。
(新田龍・人事コンサルタント)