ノンエリートの就職活動は、最初から「優良な中堅・中小企業探し」に絞り込め! 2015年3月6日 キャリコネNEWS ツイート いわゆる「就活解禁の後ろ倒し」によって、有利になったのは誰でしょうか? それは有名大学の学生と、有名大企業の人事担当者だけです。3月解禁など名ばかりで、すでにエリート学生の「青田買い」は大方終わっています。 このしわ寄せを食らっているのが、ノンエリートの学生と無名の中堅・中小企業。これまでは大企業の就活に敗れた人たちが、秋以降に中小企業へ流れてきたのですが、今年はこの活動期間が短くなっているのです。(文:河合浩司) ダメ元で大企業を受けて玉砕するヒマはない これを予見した中堅・中小企業では、大企業と同時に採用活動を積極化しているところもあります。例年ならば内定辞退が続出することをおそれて、大企業の採用が終わる秋まで待つのですが、今年はそんな余裕はありません。 ノンエリートの学生たちも、ダメ元で大企業を受けて玉砕するヒマがあったら、就職先を中小企業に絞って企業研究をし、早めにアプローチしてみることをオススメします。 そもそも大企業で出世するノンエリートは稀ですし、中小企業で手に職をつければ、意外とつぶしが利かない大企業より安定した将来を得られるかもしれません。 先日、とある研修に参加していたのですが、そこで社員数20人ほどの中小企業で働く青年にお会いしました。彼は就活中に中小企業しか受けていなかったのだそうです。そこで休憩時間にいろいろとお話を伺ってみました。 彼が通っていた大学は、俗にいうFラン大学。「SPIなどの学力試験がどうしようもないくらい苦手」なので、面接やグループディスカッションしかない企業だけを受けていたそうです。「自分という人を見てくれる企業と会いたかったんです」と教えてくれました。身の丈に合った就職活動とは、このようなことを言うのでしょう。 中堅・中小企業でも、よい企業は探せばあるものです。貿易業を営む中小企業に私の知人が勤めているのですが、この会社はたったの7人の社員で売上は12億円あります。昨年のボーナスは1人500万円以上。社員同士も仲がよく、組織運営の観点からも見習うところがたくさんある素晴らしい会社です。 近くの大人に頼んでツテやコネを利用しよう とはいえ、よい中小企業を学生さんだけで見つけるのは簡単ではないでしょう。手がかりとして、キャリコネニュースが紹介した経産省の「グローバルニッチトップ企業100選」を見てみると、目が開かれる思いがするかもしれません。 そこには学生どころか、社会人でも業界人でなければ知らないような、ユニークな技術を売りにした優良企業の情報がまとめられています。何かしらの突出した技術を有している企業は世界的な競争でも十分に戦っていけるので、就職先としては有望でしょう。 これは社会人なら知っていることですが、大企業のロゴがついた製品も、分解してみればこのような中小企業の部品を組み合わせたもの、ということはよくある話です。こういった企業で現場の経験を積めば、最先端の技術を身に付けることができますし、転職することになったとしても十分につぶしがきくことでしょう。 また、中小企業と接点を増やすために、中小企業家同友会や地元の新聞社が主催している合同企業説明会などに参加するのも有益だと思います。これらの説明会の出展には審査があるので、悪質なブラックな企業が参加できないようになっているものです。 あなたの周囲の大人に「あなたがよいと思う中小企業を知りませんか?」と聞いて回るのもオススメです。社会人にならないと、会社の情報はなかなか入ってこないもの。自分が使えるツテやコネをフル活用して、よい企業を見つけるために動いてみてください。 ナビサイトの情報に振り回されて、有名企業・大企業ばかりを受け続けることで、落とされまくるよりも、遥かに有意義な時間の使い方になりますよ。 あわせてよみたい:なぜ学生は企業の内定を辞退してしまうのか? 最新2015年版 図解 業界地図が一目でわかる本: 激変する日本企業の勢力地図から海外との提携地図まで! (知的生きかた文庫) 発売元: 三笠書房 価格: ¥ 756 posted with Socialtunes
ノンエリートの就職活動は、最初から「優良な中堅・中小企業探し」に絞り込め!
いわゆる「就活解禁の後ろ倒し」によって、有利になったのは誰でしょうか? それは有名大学の学生と、有名大企業の人事担当者だけです。3月解禁など名ばかりで、すでにエリート学生の「青田買い」は大方終わっています。
このしわ寄せを食らっているのが、ノンエリートの学生と無名の中堅・中小企業。これまでは大企業の就活に敗れた人たちが、秋以降に中小企業へ流れてきたのですが、今年はこの活動期間が短くなっているのです。(文:河合浩司)
ダメ元で大企業を受けて玉砕するヒマはない
これを予見した中堅・中小企業では、大企業と同時に採用活動を積極化しているところもあります。例年ならば内定辞退が続出することをおそれて、大企業の採用が終わる秋まで待つのですが、今年はそんな余裕はありません。
ノンエリートの学生たちも、ダメ元で大企業を受けて玉砕するヒマがあったら、就職先を中小企業に絞って企業研究をし、早めにアプローチしてみることをオススメします。
そもそも大企業で出世するノンエリートは稀ですし、中小企業で手に職をつければ、意外とつぶしが利かない大企業より安定した将来を得られるかもしれません。
先日、とある研修に参加していたのですが、そこで社員数20人ほどの中小企業で働く青年にお会いしました。彼は就活中に中小企業しか受けていなかったのだそうです。そこで休憩時間にいろいろとお話を伺ってみました。
彼が通っていた大学は、俗にいうFラン大学。「SPIなどの学力試験がどうしようもないくらい苦手」なので、面接やグループディスカッションしかない企業だけを受けていたそうです。「自分という人を見てくれる企業と会いたかったんです」と教えてくれました。身の丈に合った就職活動とは、このようなことを言うのでしょう。
中堅・中小企業でも、よい企業は探せばあるものです。貿易業を営む中小企業に私の知人が勤めているのですが、この会社はたったの7人の社員で売上は12億円あります。昨年のボーナスは1人500万円以上。社員同士も仲がよく、組織運営の観点からも見習うところがたくさんある素晴らしい会社です。
近くの大人に頼んでツテやコネを利用しよう
とはいえ、よい中小企業を学生さんだけで見つけるのは簡単ではないでしょう。手がかりとして、キャリコネニュースが紹介した経産省の「グローバルニッチトップ企業100選」を見てみると、目が開かれる思いがするかもしれません。
そこには学生どころか、社会人でも業界人でなければ知らないような、ユニークな技術を売りにした優良企業の情報がまとめられています。何かしらの突出した技術を有している企業は世界的な競争でも十分に戦っていけるので、就職先としては有望でしょう。
これは社会人なら知っていることですが、大企業のロゴがついた製品も、分解してみればこのような中小企業の部品を組み合わせたもの、ということはよくある話です。こういった企業で現場の経験を積めば、最先端の技術を身に付けることができますし、転職することになったとしても十分につぶしがきくことでしょう。
また、中小企業と接点を増やすために、中小企業家同友会や地元の新聞社が主催している合同企業説明会などに参加するのも有益だと思います。これらの説明会の出展には審査があるので、悪質なブラックな企業が参加できないようになっているものです。
あなたの周囲の大人に「あなたがよいと思う中小企業を知りませんか?」と聞いて回るのもオススメです。社会人にならないと、会社の情報はなかなか入ってこないもの。自分が使えるツテやコネをフル活用して、よい企業を見つけるために動いてみてください。
ナビサイトの情報に振り回されて、有名企業・大企業ばかりを受け続けることで、落とされまくるよりも、遥かに有意義な時間の使い方になりますよ。
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