カネボウ 女性客が損害賠償訴訟 買収され低下したモチベーション 2012年8月16日 今日の口コミ&年収 ツイート カネボウ化粧品は、今年4月に40代の女性客からPL(製造物責任)法に基づき慰謝料など、約260万円の損害賠償訴訟を大分地裁に提訴されていた。 訴状によると、女性は昨年の12月、同社の保湿マスクを購入して使用。数日後、顔に炎症が起き、肌に色素沈着が残った。 女性は同月、カネボウ化粧品に苦情を申し立て、2カ月分の治療費など約3万円を受け取った。しかし、その後も炎症は続いた。 それに対し同社は「完治しないのは医師が処方した薬のせい」と、今年2月以降の治療費支払いを拒否した。被害女性は今年3月、病院で「保湿マスクが原因」との診断を受けている。 カネボウ化粧品は、多額の粉飾決算の露見が引き金となり、経営破綻した旧カネボウの化粧品部門を、花王が2006年に買収した会社だ。今回、消費者から訴訟を起こされた同社は、どんな会社なのだろうか。キャリコネの口コミから見てみよう。 【その他の口コミ&年収記事はこちら】 労働環境に関して20代前半の女性社員は、次のように書き込んでいる。 「目標と言う名のノルマがある。そこに向かってクリアしてゆくことができれば、やりがいや給与も上がることがある。目標をやりがいととれるかどうかが精神的に大事なところ」 「上司の目が気になり、残業申請や有休申請が出し難い」「体調が悪くて仕事を休む時も気を使う」「子供や家事の関係で仕事との両立は厳しい」 ショップで働く、32歳の女性社員は、こう指摘している。そして、家庭を持っている「女性に優しい企業であって欲しい」と訴えている。 同社が「充実している」と自慢しているワークライフバランス制度は、少なくともこの女性が働いている店レベルでは機能していないようだ。 買収された会社の悲哀もあるようだ。24歳の女性社員が言う。 「花王の子会社になってから、経営方針や社員の処遇も花王に近づくはずなのに、全くそれが感じられない(略)もともと親会社から作られた子会社と、吸収合併されて子会社化されたのではやはりまったく違うんだと実感した」 女性の多い会社なので、女性管理職の登用も気になるところだ。 30代前半の女性は「出世ラインに乗ってしまえば可能だと思う。ただし女性にはチャンスが少ない」と書き込んでいる。 その理由は、大半の女性が総合職ではなく地域採用の一般職として採用されているところにあるようだ。 「打倒資生堂」を目指し、難交渉の末に06年、4100億円の巨費を投じて「カネボウブランド」を入手した花王。 当時の尾崎元規社長は花王への不信感が拭えない旧カネボウ社員や系列販売店に対し、「カネボウ化粧品の従業員がやりがいを持って仕事ができる環境を作りたい」と約束した。しかし、結果はライバル資生堂とは対極的な労働環境になっている。 こうした環境が同社にとって大切な女性客から、今回のような損害賠償訴訟を起こされる一因となっているのだろう。 関係者は「花王に買収されてからノルマがきつくなるなど、仕事がやりにくくなったとぼやく社員が多い。労働環境を早く改善して社員のモチベーションを高めないと、顧客離れを引き起こす事故や三面記事ネタが続出しかねない」と心配している。 *「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年7月末現在、45万社、19万件の口コミが登録されています。
カネボウ 女性客が損害賠償訴訟 買収され低下したモチベーション
カネボウ化粧品は、今年4月に40代の女性客からPL(製造物責任)法に基づき慰謝料など、約260万円の損害賠償訴訟を大分地裁に提訴されていた。
訴状によると、女性は昨年の12月、同社の保湿マスクを購入して使用。数日後、顔に炎症が起き、肌に色素沈着が残った。
女性は同月、カネボウ化粧品に苦情を申し立て、2カ月分の治療費など約3万円を受け取った。しかし、その後も炎症は続いた。
それに対し同社は「完治しないのは医師が処方した薬のせい」と、今年2月以降の治療費支払いを拒否した。被害女性は今年3月、病院で「保湿マスクが原因」との診断を受けている。
カネボウ化粧品は、多額の粉飾決算の露見が引き金となり、経営破綻した旧カネボウの化粧品部門を、花王が2006年に買収した会社だ。今回、消費者から訴訟を起こされた同社は、どんな会社なのだろうか。キャリコネの口コミから見てみよう。
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労働環境に関して20代前半の女性社員は、次のように書き込んでいる。
「目標と言う名のノルマがある。そこに向かってクリアしてゆくことができれば、やりがいや給与も上がることがある。目標をやりがいととれるかどうかが精神的に大事なところ」
「上司の目が気になり、残業申請や有休申請が出し難い」「体調が悪くて仕事を休む時も気を使う」「子供や家事の関係で仕事との両立は厳しい」
ショップで働く、32歳の女性社員は、こう指摘している。そして、家庭を持っている「女性に優しい企業であって欲しい」と訴えている。
同社が「充実している」と自慢しているワークライフバランス制度は、少なくともこの女性が働いている店レベルでは機能していないようだ。
買収された会社の悲哀もあるようだ。24歳の女性社員が言う。
「花王の子会社になってから、経営方針や社員の処遇も花王に近づくはずなのに、全くそれが感じられない(略)もともと親会社から作られた子会社と、吸収合併されて子会社化されたのではやはりまったく違うんだと実感した」
女性の多い会社なので、女性管理職の登用も気になるところだ。
30代前半の女性は「出世ラインに乗ってしまえば可能だと思う。ただし女性にはチャンスが少ない」と書き込んでいる。
その理由は、大半の女性が総合職ではなく地域採用の一般職として採用されているところにあるようだ。
「打倒資生堂」を目指し、難交渉の末に06年、4100億円の巨費を投じて「カネボウブランド」を入手した花王。
当時の尾崎元規社長は花王への不信感が拭えない旧カネボウ社員や系列販売店に対し、「カネボウ化粧品の従業員がやりがいを持って仕事ができる環境を作りたい」と約束した。しかし、結果はライバル資生堂とは対極的な労働環境になっている。
こうした環境が同社にとって大切な女性客から、今回のような損害賠償訴訟を起こされる一因となっているのだろう。
関係者は「花王に買収されてからノルマがきつくなるなど、仕事がやりにくくなったとぼやく社員が多い。労働環境を早く改善して社員のモチベーションを高めないと、顧客離れを引き起こす事故や三面記事ネタが続出しかねない」と心配している。
*「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年7月末現在、45万社、19万件の口コミが登録されています。