• 「必修でbe動詞」のFラン大卒 就職したら「メールも書けない」

    文部科学省が発表した、2013年度の新設大学・学部の運営状況についての調査結果が話題になっている。都内のある大学の英語授業で「be動詞の使い方」などを教えていたことに対し、文科省が「大学教育にふさわしい水準に改めるよう求めた」という。

    学力が極めて低くても入学できてしまう「Fラン(ク)大学」のカリキュラムが低レベルだということは、以前からネットで指摘されていた。

    動物看護に「高度な英語」は不要だけれど

    この大学以外でも「アルファベットの書き方・読み方」など、最近では小学校で習うような内容に1時間をかけているところもある。

    しかし、そのレベルの内容を理解していない学生を、そのまま「大卒」として世の中に出してしまうより、最低限の知識を教えた方が社会的に有益という指摘もある。むしろ現実を踏まえた真面目な学校と言えるかもしれない。

    ちなみに「be動詞」で槍玉に挙げられている大学は、動物看護を学ぶ大学だ。動物看護をする上で高度な英語は必要ないのかもしれないが、であれば最高学府である大学ではなく、専門学校にすればいいという考えもある。

    低学力の学生が「大卒」の資格を持って会社に就職したとき、どんなことが起こるのか。「転職したら社員がFランだらけな件」という2ちゃんねるのスレッドでは、「旧帝法学部卒30才独身」の男性が転職先での状況を綴っている。

    この男性は入社後、技術・営業・総務の仕事を兼務し、社員のプロフィールを見てFラン大卒の多さに驚いた。そして、それが仕事に及ぼす悪影響に頭を抱えることになった。

    「(他の社員では意思疎通ができないので)取引先からのあらゆる案件の問い合わせが俺に来る」
    「仕事の会話も成立しない」
    「メールも日本語の間違いだらけで何言ってるか分からん」

    学力試験を厳しくすれば「失業者」が増える懸念も

    低学力の学生の量産が、ブラック企業の増殖に拍車をかけているという指摘もある。「大卒」の名にふさわしくない若者が、ムリに「正社員」の座にこだわるため、劣悪な労働環境が野放しにされているということである。

    キャリコネの口コミにも、低い給与で長時間働かされている会社の20代男性社員が、自社の状況をこう評している。

    「こんな会社に入社してくるのは、何もわからない低学歴新入社員か、経験の乏しい中途者くらいです。他社でやっていけるような人は、すぐにでも辞めていくのです」

    「大卒」学生のレベルの低下の原因は、低学力の学生を合格させてしまうFラン大学側にある。「大学の教育水準の低下」を防ぐには、学力による足切りを厳しくするしかない。しかしそうすると、高卒のまま就職先が確保できない若者が余計増え、失業者で溢れてしまう懸念もある。

    あわせてよみたい:低学歴は「太る」!

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