三菱ビルテクノ 業過傷害容疑で4人書類送検 過酷な労働環境も一因か? 2012年3月23日 今日の口コミ&年収 ツイート 東京メトロ有楽町線の平和台駅(東京・練馬)で昨年7月、エレベーターのかごをつり下げるワイヤロープが切れ、乗っていた女性が軽傷を負った事故で、警視庁捜査1課は3月19日、エレベーターの管理をしていた三菱電機ビルテクノサービスの練馬営業所長(50)ら4人を業務上過失傷害容疑で書類送検した。 送検容疑は昨年7月26日午後3時ごろ、平和台駅のエレベーターが地下1階から上昇した際、ワイヤロープ3本が全て破断し、かごが緊急停止。乗っていた女性(52)に全治2週間の打撲傷を負わせた疑い。 同課によると、同社は2010年9月の法定検査でロープにさびを発見し、11年3月までに交換するよう所長らに指示したが、放置していたという。 三菱電機ビルテクノは、三菱グループの1社で、ビルの総合管理では業界大手の会社だ。今回のようなエレベーターの故障は人命に関わりかねない事故だけに、その企業姿勢が問われる。どんな会社なのだろうか。 ◇ キャリコネに寄せられた社員の口コミを見ると、今回の事故の一因となっているのではないかと考えられる、「やはり」と思えるような書き込みがあった。 「(メンテナンスなどに)対応できる人が少なすぎる。営業所あたり1500台の昇降機を(メンテナンスしているが)実際に現場で動く人間は8人程度である。」 投稿をしたのは、技術関連職の男性社員(27)。自社のサポート体制の不備を指摘している。この男性社員は「品質維持のためには現状の1・5倍程度の人数が必要に感じる」と告白している。 さらに、「徹夜の後に現場に行くこともある」と述べ、過酷な勤務体制の改善を訴えている。この男性社員の話が続く。 「昨今は、大規模商業施設が増えたため、夜間の作業が多くなっている。月に最低4回。そのほか、土日の当番で2日。ただ、月に点検しなければならない台数をこなすには、徹夜あとにまた現場に行かなければならない状況が続いている」 エレベーターのメンテナンスが主業務という技術関連職の男性社員も「今の状況はかなり過酷である」と同じ意見だ。この男性によると、最近はメンテナンス以外の業務も担当させられることが多くなって来ていると話しており、かなり困惑している様子だ。 「昇降機のメンテナンス以外に、その他業務としてPCを利用したセキュリティ管理やビルのエネルギー管理の仕事が増えてきている。一人の技術者がその両方の高度な技術スキルを有しているものは少なく、出来るものではない」 三菱という大企業のグループということもあって、勤務や業務体制はしっかりしていると思われたが、社員の声を聞いてみると、そうではなさそうだ。さらに、福利厚生にも問題があるという。50代の男性社員が告白する。 「三菱グループの傘下だとしても,枝側になればなるほど(福利厚生は)有名無実化している。有給はあってないようなもの.全消化はもってのほか、一年で1~2日程度しか使えない。そのような空気が社内にある」 報道によると、今回の事故について三菱電機ビルテクノサービス広報室は「再発防止に全力を挙げる」とコメントしたという。そのためには、疲弊している社員の声に耳を傾け、過酷な労働環境を改善するなどの社内改革が必要だろう。 【その他の口コミ&年収記事はこちら】 *「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年2月末現在、45万社、16万6000件の口コミが登録されています。
三菱ビルテクノ 業過傷害容疑で4人書類送検 過酷な労働環境も一因か?
東京メトロ有楽町線の平和台駅(東京・練馬)で昨年7月、エレベーターのかごをつり下げるワイヤロープが切れ、乗っていた女性が軽傷を負った事故で、警視庁捜査1課は3月19日、エレベーターの管理をしていた三菱電機ビルテクノサービスの練馬営業所長(50)ら4人を業務上過失傷害容疑で書類送検した。
送検容疑は昨年7月26日午後3時ごろ、平和台駅のエレベーターが地下1階から上昇した際、ワイヤロープ3本が全て破断し、かごが緊急停止。乗っていた女性(52)に全治2週間の打撲傷を負わせた疑い。
同課によると、同社は2010年9月の法定検査でロープにさびを発見し、11年3月までに交換するよう所長らに指示したが、放置していたという。
三菱電機ビルテクノは、三菱グループの1社で、ビルの総合管理では業界大手の会社だ。今回のようなエレベーターの故障は人命に関わりかねない事故だけに、その企業姿勢が問われる。どんな会社なのだろうか。
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キャリコネに寄せられた社員の口コミを見ると、今回の事故の一因となっているのではないかと考えられる、「やはり」と思えるような書き込みがあった。
「(メンテナンスなどに)対応できる人が少なすぎる。営業所あたり1500台の昇降機を(メンテナンスしているが)実際に現場で動く人間は8人程度である。」
投稿をしたのは、技術関連職の男性社員(27)。自社のサポート体制の不備を指摘している。この男性社員は「品質維持のためには現状の1・5倍程度の人数が必要に感じる」と告白している。
さらに、「徹夜の後に現場に行くこともある」と述べ、過酷な勤務体制の改善を訴えている。この男性社員の話が続く。
「昨今は、大規模商業施設が増えたため、夜間の作業が多くなっている。月に最低4回。そのほか、土日の当番で2日。ただ、月に点検しなければならない台数をこなすには、徹夜あとにまた現場に行かなければならない状況が続いている」
エレベーターのメンテナンスが主業務という技術関連職の男性社員も「今の状況はかなり過酷である」と同じ意見だ。この男性によると、最近はメンテナンス以外の業務も担当させられることが多くなって来ていると話しており、かなり困惑している様子だ。
「昇降機のメンテナンス以外に、その他業務としてPCを利用したセキュリティ管理やビルのエネルギー管理の仕事が増えてきている。一人の技術者がその両方の高度な技術スキルを有しているものは少なく、出来るものではない」
三菱という大企業のグループということもあって、勤務や業務体制はしっかりしていると思われたが、社員の声を聞いてみると、そうではなさそうだ。さらに、福利厚生にも問題があるという。50代の男性社員が告白する。
「三菱グループの傘下だとしても,枝側になればなるほど(福利厚生は)有名無実化している。有給はあってないようなもの.全消化はもってのほか、一年で1~2日程度しか使えない。そのような空気が社内にある」
報道によると、今回の事故について三菱電機ビルテクノサービス広報室は「再発防止に全力を挙げる」とコメントしたという。そのためには、疲弊している社員の声に耳を傾け、過酷な労働環境を改善するなどの社内改革が必要だろう。
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