三菱重工 中国エンジン大手と合弁会社設立 「古き好き」日本企業の社風 2012年4月12日 今日の口コミ&年収 ツイート 三菱重工業は、中国・上海市にある大手エンジンメーカー、上海ディーゼルと折半出資で、ディーゼルエンジンを生産・販売する合弁会社「上海菱重発電機公司」を設立すると発表した。投資額は約12億円。 中国で発電機や船舶向けエンジンの需要が拡大していることに対応する。価格競争力を強化しながら、現地生産を増やすことで5年後に200億円の売上高を目指す。新会社は2012年12月から生産・販売を開始する予定。 生産機種は三菱重工業がライセンス供与する出力が500~1600kWの産業用ディーゼルエンジン。拡大する中国市場でのシェアアップを目論む三菱重工と、出力500kW以上の産業用ディーゼルエンジン市場への本格進出を目指す上海ディーゼルとの思惑が一致した。 三菱重工業は総合重機で国内トップ企業。海外の売上比率も49%に達しており、需要拡大が続く新興国市場の開拓を本格化している。日本を代表する総合重機メーカーはどんな会社なのか、キャリコネに寄せられた口コミから追ってみた。 【その他の口コミ&年収記事はこちら】 三菱重工業の平均給与は757万円(従業員の平均年齢は40・2歳)。機械業界の平均給与は546万円で、比較すると、かなり高い。業界でトップクラスと言える。中堅の男性社員(37)は労働環境と評価について次のように述べている。 「基本的に、残業した場合の賃金が正確に支払われるシステムができており、サービス残業となることはない。また、組合が強いこともあり、一定の労働環境は確保されていると感じる。査定については、上司と対話を行った上で、当該年度の評価をされる仕組みとなっており、評価に対する不満はない」 社風はどうだろうか。 「社風は至って穏やか。古き良き日本企業だと思う。よくも悪くも年功序列。安定性においてはこれ以上にないというほど安定している」 と言うのは、30代後半の男性社員。会社に対して高く評価している様子だ。この男性社員は続けてこう述べている。 「ここまで社員の面倒を見てくれる企業はないだろう。従業員としては安心して定年まで働ける企業だ」 ただ、典型的な「古き良き」日本企業だけに、「学閥がはっきりしている」(31歳の男性社員)というも側面もあるようだ。この男性社員は、この点を詳細に説明している。 「国公立なら、東京大学、一橋大学、大阪大学、京都大学、神戸大学、九州大学、東京工業大学。私立なら、早稲田大学、慶応大学。これら学校出身者は入社直後から数名選抜され将来の幹部候補として着実な職歴を歩むこととなる。残念ながらそれ以外の大学は『その他』として括られ、基本的に部長止りの別ルートで出世競争をすることになる」 三菱重工の製品分野は多岐にわたるが、今回のテーマであるエンジン(原動機)は、売上高の34%を占める最大の事業だ。合弁相手の上海ディーゼルは中国のディーゼルエンジンの老舗で、中国の自動車の最大手である上海汽車のグループ企業。従業員数は3300人。こうした有力企業と組んで巨大市場を開拓できるのは、社員が満足できるような人事システムと、日本的な人材選抜が支えているからといえるだろう。 *「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年3月末現在、45万社、17万件の口コミが登録されています。
三菱重工 中国エンジン大手と合弁会社設立 「古き好き」日本企業の社風
三菱重工業は、中国・上海市にある大手エンジンメーカー、上海ディーゼルと折半出資で、ディーゼルエンジンを生産・販売する合弁会社「上海菱重発電機公司」を設立すると発表した。投資額は約12億円。
中国で発電機や船舶向けエンジンの需要が拡大していることに対応する。価格競争力を強化しながら、現地生産を増やすことで5年後に200億円の売上高を目指す。新会社は2012年12月から生産・販売を開始する予定。
生産機種は三菱重工業がライセンス供与する出力が500~1600kWの産業用ディーゼルエンジン。拡大する中国市場でのシェアアップを目論む三菱重工と、出力500kW以上の産業用ディーゼルエンジン市場への本格進出を目指す上海ディーゼルとの思惑が一致した。
三菱重工業は総合重機で国内トップ企業。海外の売上比率も49%に達しており、需要拡大が続く新興国市場の開拓を本格化している。日本を代表する総合重機メーカーはどんな会社なのか、キャリコネに寄せられた口コミから追ってみた。
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三菱重工業の平均給与は757万円(従業員の平均年齢は40・2歳)。機械業界の平均給与は546万円で、比較すると、かなり高い。業界でトップクラスと言える。中堅の男性社員(37)は労働環境と評価について次のように述べている。
「基本的に、残業した場合の賃金が正確に支払われるシステムができており、サービス残業となることはない。また、組合が強いこともあり、一定の労働環境は確保されていると感じる。査定については、上司と対話を行った上で、当該年度の評価をされる仕組みとなっており、評価に対する不満はない」
社風はどうだろうか。
「社風は至って穏やか。古き良き日本企業だと思う。よくも悪くも年功序列。安定性においてはこれ以上にないというほど安定している」
と言うのは、30代後半の男性社員。会社に対して高く評価している様子だ。この男性社員は続けてこう述べている。
「ここまで社員の面倒を見てくれる企業はないだろう。従業員としては安心して定年まで働ける企業だ」
ただ、典型的な「古き良き」日本企業だけに、「学閥がはっきりしている」(31歳の男性社員)というも側面もあるようだ。この男性社員は、この点を詳細に説明している。
「国公立なら、東京大学、一橋大学、大阪大学、京都大学、神戸大学、九州大学、東京工業大学。私立なら、早稲田大学、慶応大学。これら学校出身者は入社直後から数名選抜され将来の幹部候補として着実な職歴を歩むこととなる。残念ながらそれ以外の大学は『その他』として括られ、基本的に部長止りの別ルートで出世競争をすることになる」
三菱重工の製品分野は多岐にわたるが、今回のテーマであるエンジン(原動機)は、売上高の34%を占める最大の事業だ。合弁相手の上海ディーゼルは中国のディーゼルエンジンの老舗で、中国の自動車の最大手である上海汽車のグループ企業。従業員数は3300人。こうした有力企業と組んで巨大市場を開拓できるのは、社員が満足できるような人事システムと、日本的な人材選抜が支えているからといえるだろう。
*「キャリコネ」は、社員が投稿した企業に関する口コミ、年収情報、面接体験などを共有するサイトです。2012年3月末現在、45万社、17万件の口コミが登録されています。