2016年の新卒採用 8月選考開始の指針「遵守せず」4割 2014年2月10日 キャリコネ調査班 ツイート レジェンダコーポレーションが新卒採用を実施する企業の採用担当者にアンケートを実施したところ、2016年新卒採用について経団連の「採用選考の指針」に沿って8月以降に選考を開始するとした企業は、わずか2割にとどまることが分かった。 一方、指針を遵守せずに「8月より前に開始すると思う」と答えた企業が約4割にのぼっている。「検討しており、まだわからない」という回答も4割あるが、これらの企業でも遵守するかどうか決定していない。回答を寄せたのは110社。 (出典:レジェンダ・コーポレーション) 「インターンシップ」や「学内セミナー」で早期接触 「採用選考の指針」は政府提言の意向を経団連が受け入れて、昨年9月にガイドライン化したもの。企業の広報開始を「3年生12月から翌年3月へ」、選考開始を「4年生4月から8月へ」と後ろ倒しにするものだ。 ねらいは、就職活動の早期化・長期化が学業を妨げることを是正するためとされる。3年生後半の海外留学がしやすくなる効果も期待されている。 ただ、採用期間が従来よりも短縮されることで、学生や企業の負担がより高まることも予想される。8月に選考開始すれば学生・企業とも夏休みも取れなくなり「就活関連企業の利益になるだけ」という批判もある。 学生への接触を「広報開始時期の3月より前」に予定している企業も4割あった。早期接触の手法は「インターンシップ」や「学内セミナー」「大学との関係構築」などがあがった。 指針は経団連の1300社の会員企業が守るべきものとして、従来の「倫理憲章」より拘束力を強めたはずだった。しかし違反についての罰則はなく、水面下で「指針破り」が横行する可能性も否定できない。 就活生も「2016年は後ろ倒しだから」と油断することなく、希望企業や業種の情報集めに敏感にならざるを得ないだろう。 あわせてよみたい:「職歴詐称」関連ビジネス 日本でも流行するか?
2016年の新卒採用 8月選考開始の指針「遵守せず」4割
レジェンダコーポレーションが新卒採用を実施する企業の採用担当者にアンケートを実施したところ、2016年新卒採用について経団連の「採用選考の指針」に沿って8月以降に選考を開始するとした企業は、わずか2割にとどまることが分かった。
一方、指針を遵守せずに「8月より前に開始すると思う」と答えた企業が約4割にのぼっている。「検討しており、まだわからない」という回答も4割あるが、これらの企業でも遵守するかどうか決定していない。回答を寄せたのは110社。
「インターンシップ」や「学内セミナー」で早期接触
「採用選考の指針」は政府提言の意向を経団連が受け入れて、昨年9月にガイドライン化したもの。企業の広報開始を「3年生12月から翌年3月へ」、選考開始を「4年生4月から8月へ」と後ろ倒しにするものだ。
ねらいは、就職活動の早期化・長期化が学業を妨げることを是正するためとされる。3年生後半の海外留学がしやすくなる効果も期待されている。
ただ、採用期間が従来よりも短縮されることで、学生や企業の負担がより高まることも予想される。8月に選考開始すれば学生・企業とも夏休みも取れなくなり「就活関連企業の利益になるだけ」という批判もある。
学生への接触を「広報開始時期の3月より前」に予定している企業も4割あった。早期接触の手法は「インターンシップ」や「学内セミナー」「大学との関係構築」などがあがった。
指針は経団連の1300社の会員企業が守るべきものとして、従来の「倫理憲章」より拘束力を強めたはずだった。しかし違反についての罰則はなく、水面下で「指針破り」が横行する可能性も否定できない。
就活生も「2016年は後ろ倒しだから」と油断することなく、希望企業や業種の情報集めに敏感にならざるを得ないだろう。
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