IT業界で目指したい上流キャリア4職種
ITエンジニアとして働く以上、誰もが開発の上流工程を手掛けてみたいと思うもの。しかし複雑化するIT業界では、上流工程のキャリアも多種多様です。将来のキャリア設計のため、定番の上流キャリアの実態を把握しておきましょう。
【プロジェクトマージャー】
●仕事内容
コストや品質、納期を管理しながらシステム開発のプロジェクトを完遂させることがミッションです。外部との折衝やチームマネジメント、進捗管理などがメイン業務であり、実際のプログラミングなどにはあまり携わりません。
●技術以外に必要なスキル
・コミュニケーションスキル ・強いリーダーシップ
・マネジメント能力
●こんな人が向いている
プロジェクトの品質・納期・コストを管理するため、メンバーから「この人なら大丈夫だ」と信頼されることが大前提です。メンバーと積極的に交流している、日頃から情報共有をしているなど、信頼構築に長けた人物が向いています。実際に手を動かすことは少ないですが、技術的な知識も必須です。
【ITコンサルタント】
●仕事内容
ITコンサルタントの役割は、豊富なITの知見を武器にコンサルテーションを行い、顧客の経営課題を解決することです。IT戦略の立案や実施段階でのディレクション、ERP・CRMの導入など、幅広い業務を手掛けます。
●技術以外に必要なスキル
・論理的に考え、説明できる能力 ・高度な提案力
・さまざまな業界に対する知見
●こんな人が向いている
さまざまな業界・企業のコンサルテーションを行うため、経営やビジネスに関する深い理解が必要です。また経営者層の人物にプレゼンを行うこともあるため、論理的に提案できる地頭の良さも問われます。ITの知見を生かした経営者的発想が求められるでしょう。
【ITアーキテクト】
●仕事内容
ITアーキテクトをひと言で表すと、「システム全体の設計や構造を定義し、その方向性を決める人」です。複数のステークホルダーからヒアリングをしたり、モデルを作ったり、仕様書をレビューしたりといった業務を行います。
●技術以外に必要なスキル
・コミュニケーションスキル ・論理的に説明できる能力
・さまざまな要望、意見を調整する能力
●こんな人が向いている
ITに関する深い知見はもちろん、顧客やコンサルタントの要望を全体最適な設計・構造にまで落とし込む能力が問われます。求められているシステムの「あるべき姿」を見据え、開発メンバーが納得できる設計・構造を分かりやすく提案できる人が向いているでしょう。
【Webディレクター】
●仕事内容
Webサイト制作におけるプロジェクト全体の管理・指揮を行うのがWebディレクターです。顧客の要望やコスト、納期などを踏まえつつ、WebデザイナーやWebプログラマーを管理しつつ、サイト完成までの責任を負います。
●技術以外に必要なスキル
・強いリーダーシップ ・マーケティング的な発想力
・Web業界のトレンドに関する感度
●こんな人が向いている
顧客の要望ヒアリング、コスト・納期の管理、制作メンバーの管理などWebサイト制作全般に携わります。そのため、実務スキルだけでなく、Web制作の知識にはひと通り精通している必要があります。またSEO対策など、マーケティング的な発想も求められます。