「売り手市場」なIT業界の転職トレンド
IT業界の採用ニーズは高まり続けている!
2012年12月の政権交代以来、好景気への期待感は上昇傾向にあります。リーマンショックで停滞していた企業のIT投資も、再び活性化。製造業では家電製品のネットワーク化を推進しているほか、自動車業界でもスマートグリッドに代表される車載コンピュータの開発で各社がしのぎを削っています。また、ERP関連への投資も活性化しています。
Web関連では、2013年から引き続きiOSやAndroidなどスマホ向けネイティブアプリの開発が活発です。第二・第三の「パズドラ」を狙うゲーム系ベンチャー企業が誕生しているほか、ユニークなアプリ開発でアイデア勝負をかける企業も増えています。反面、ブラウザ系のアプリケーション開発はひと段落。2014年以降もこの傾向は続くでしょう。
IT人材にとっては「売り手市場」
当然、IT人材にとって有利な「売り手市場」といえます。大手SIerではPL・PM以上の上流工程をこなせる人材が望まれているほか、SAPの導入・構築経験がある人材も好待遇で迎えられる傾向が強まっています。SIerが海外進出する企業のシステム構築をゼロから手掛ける例も多く、英語スキルを備えたITエンジニアは多くのIT企業が熱望しています。
Web業界では、ネイティブアプリ開発やHTML5などフロントエンド開発などを手掛けられる人材に注目が集まっています。UI/UXを意識した設計・開発ができる人材は、特に重宝されるでしょう。技術一辺倒ではなく、サービス設計も手掛けられる人材や、運営・保守まで構築できる人も転職活動では有利です。
自社サービスを展開する企業に人気
一方、求職者はどのような企業への転職を望んでいるのでしょうか。2013年以降、特に人気が集まっているのは、iOSやAndroidなどのネイティブアプリを自社で手掛けている企業です。LINEやガンホー・オンライン・エンターテイメント、gloopsといった有名企業はもちろん、今後、流行しそうな注目のWebサービスを手掛ける企業にも求職者の注目が集まっています。
反面、「ブラック企業」に対する関心が高まったこともあり、シビアな開発スケジュールを強いられがちなSIerは、転職人気が落ち着きつつあります。
IT業界×転職のPOINT
◆IT業界での人材ニーズは引き続き高い傾向
◆SIerではPL・PM以上の人材が人気
◆Web系ではネイティブアプリ開発やHTML5の開発を行える人材が人気
◆自社サービスを展開する企業は人気が高まっている