ITエンジニアのためのヘッドハンティング活用術
■ヘッドハンターとは?
IT業界では管理職や役員クラスの人材が不足しており、企業はお金を払ってでも優秀人材を引き入れたいと考えています。こうした中、ヘッドハンターは求められている人材を外部からスカウトし、顧客企業に転職させることを役割としています。企業と転職者の間に立ち、それぞれの採用条件や希望待遇なども踏まえた上で、転職の仲介を行うのがヘッドハンターです。
■ヘッドハンティングを利用した転職の流れ
(1)ヘッドハンターからのアプローチ
たいていはヘッドハンター側からアプローチがあります。手紙やメール、LinkedInなどのビジネスSNS、電話などで「まずはご挨拶もかねてお食事でも…」と誘いの声がかかります。
(2)情報交換&転職意思の確認
ヘッドハンターが示した案件に興味があれば、転職の意志や希望待遇を伝えましょう。ヘッドハンターには守秘義務があるので、現在の勤務先に転職活動のことがバレる心配はありません。
(3)面接など採用フェーズ
面接結果や、面接で感じたこと(疑問点、不満点など)はヘッドハンターと共有します。希望の待遇など、ヘッドハンターが企業側に掛け合ってくれることもあります。
(4)採用
晴れて転職に成功したら、ヘッドハンターは企業からフィー(報酬)を受け取ります。ITのような動きの激しい業界では、その後も同じヘッドハンターから転職の誘いを受けることもあります。
■ヘッドハンターを利用するメリット&デメリット
【メリット】
・好条件のポジションやハイクラス層へのステップアップのチャンス。
・転職市場の情報を得られる。
・自分を必要としている企業で働くことができる。
・自分の市場価値を再確認できる。
【デメリット】
・入社後に求められる成果が、通常の転職者より大きい。
・ヘッドハンターにおだてられ、
必要のない転職をしてしまうリスクがある。
・会社の方針転換で、ポジション消失の可能性もある。
■ヘッドハントされるIT人材とは?
IT業界では、技術力に加えてプラスアルファの能力を身につけている人材がヘッドハントされる傾向にあります。具体的には下記のような能力です。
・高度なチームマネジメント能力がある。
・新規事業の立ち上げ力や開発力がある。
・事業部レベルでの経営力がある。
・高度な語学力(ビジネスレベルの英語、中国語など)がある。
・業界トレンドに関して高いノウハウを持っている。
何でもできるゼネラリストより、スペシャリストのほうがスカウトされやすいでしょう。セミナー講演を行ったり、専門誌の取材を受けたりしている人は、特に注目されやすくなります。
■ヘッドハンターから声がかかったら…
スカウトされても浮かれるのはNG。ヘッドハンターは、優秀な人材を引き抜くことで報酬を得ているので、候補者にはどんどん転職を促すものだからです。それを知らず、安易に転職すると後悔につながります。転職する・しないに関わらず、ヘッドハンターの提示する仕事内容や待遇、スカウトされた理由などをよく吟味することが必要です。
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