Uターン転職、成功のための3つの心得
首都圏で勤務する人が、地元へ戻って新たなキャリアを積む「Uターン転職」。このUターン転職は現在、増加傾向にあり、珍しいものではなくなりました。環境には向き不向きがありますから、住み慣れた地元ならストレスも少なく仕事に取り組めるかもしれません。
しかし、中にはこのUターン転職が失敗に終わってしまう人もいます。特に「地元でのんびり働きたい」「都会で働いた経験があれば地元でも活躍できるはず」など安易な気持ちでは、後悔する結果となることも少なくないようです。Uターン転職を成功させるため、心得ておきたいポイントを3つご紹介します。
ポイント1:仕事は退職する前に見つけよう
Uターン転職する場合には、通常とは異なりやることが山ほどあります。現職での退職手続きはもちろん、引越し準備や地元での家探し、それにともなう生活必需品の買い出しなどもあるでしょう。そのため、「とりあえず地元に戻ろう、仕事探しはそれからでいいや」と考える方がいるようです。しかしこれが、大きな落とし穴。
都会での就職・転職に慣れていると、仕事探しはそこまで難しく感じないかもしれません。しかし、地方都市では事情が異なります。地域にもよりますが、求人数が少なく、いざ転職先を探そうとしても、自分にマッチした仕事が見つからないことがあるのです。実際にUターン転職で地元へ戻ってから仕事探しを始めたはいいが、結局転職先が決まらず、再び都会へ舞い戻ったというケースもあります。ただ仕事が少ないだけでなく、求人倍率が高ければ、こうした失敗の可能性はより高まるでしょう。Uターン転職を目指す際には、退職する前に仕事探しをおこなうこと。時間を捻出するのは大変ですが、できるかぎりこれを前提に考えておいてください。
ポイント2:地元でしか得られない情報を集めよう
現在はインターネットを利用することで、多くの転職情報を集めることができます。たとえ都会に住んでいても、地方での求人に応募するといったことが可能です。しかし地方企業の中には、あまりおおやけに求人募集を行っていないケースも少なくありあせん。地元採用をメインとして、他の地域からの採用は視野に入れていないこともあるでしょう。これは単純に地元採用で事足りているだけでなく、「他の地域の人材を採用できる」ということを知らない可能性も考えられます。
こうした地元でしか得られない情報は、地元の人間関係を活かして集めましょう。友人・知人や家族の力を借りることで、得られる情報量は増えるはずです。
ポイント3:ライフスタイルへの影響を考慮する
職場が変われば、勤務時間や勤務場所などの変化からライフスタイルにも少なからず影響が及びます。例えば定時勤務からフレックス制勤務になれば、時間の使い方に自由度が増すでしょう。Uターン転職では、その影響がさらに大きくなります。
都会と比べて交通の便が悪ければ、通勤には車やバスを利用することになるかもしれません。地域によっては仕事外でのコミュニケーションが盛んで、会社仲間とプライベートでの付き合いが増えることもあるでしょう。もちろん、住居周辺の環境も大きく変わるはずです。そのためUターン転職する際には、転職後の生活を事前にしっかりとイメージし、その環境で自分がやっていけるのかを考えておいてください。
働くうえで最適な環境は、人によって異なります。中には地方企業だと物足りなさを感じる方もいますし、逆に都会では慌ただしくストレスが溜まってしまうという方もいるでしょう。都会という環境が原因で何らかの不満があるのならば、Uターン転職は良い方法かもしれません。しかしそれでも、大きな環境変化はさまざまなリスクも伴います。
ここで挙げたポイントを踏まえ、通常の転職とは違うのだという心構えから活動していってください。(ライター:ナレッジ・リンクス/三河賢文)