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【企業徹底研究】vol.96 【更新日:2012.04.20】

年収格差200万円以上! プロパーより中途を優遇するオラクルの悲劇

  
  
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 かつて、日本IBM、日本オラクル、日本ヒューレット・パッカード(HP)などの大手外資系IT企業に勤める20代の社員は、「業績良し」「将来性良し」「報酬良し」の三拍子がそろった“エリートサラリーマン”だった。しかし、それも、もはや昔の話。世界的な景気悪化で、企業がコスト削減や事業の見直しに着手。大手外資系IT企業も例外ではないからだ。

 日本IBM、日本オラクル、日本HPなどの大手外資系IT企業は、新卒で採用されれば、初年度から年収で500万円以上。1990年代には、新卒入社であれば、30代前半で1000万円を超える社員も珍しくなかった。しかし、今では40歳になっても年収1000万円に達しないケースがざらになってきた。



 

「年収2000万円」のバラ色キャリアが打ち砕かれたH君

 こうした報酬体系の変化を嘆くのは、日本オラクルの社員、H君(30)。H君は新卒入社で、年収700万円の営業職だ。

 彼が就職活動でOB訪問した時に聞いた話では、30歳で「係長クラス」になり年収1000万円、35歳で「課長クラス」になり年収1500万円、40歳で「部長クラス」になり年収2000万円という“バラ色のキャリア”が保障されているとのことだった。

 さらに、日本オラクルが外資系IT企業でありながら東証1部に上場する優良企業ということもH君には大きな魅力だった。

 しかし、H君の甘い夢は見事に打ち砕かれることになる。その原因となったのが、オラクルの事業モデル転換に伴う過剰なM&A(企業の合併・買収)戦略だった。

 米オラクルは、2005年以降、30億ドル(約3兆円)以上をかけて、サン・マイクロシステムズ、ピープルソフトなど50社以上のIT企業を次々と買収。社員数も急激に増加した。その影響で、これまで社員に約束されてきたキャリアプランが崩壊したのだ。



 

プロパーを冷遇する会社に強い怒りを覚える

 さらにH君の神経を逆なでしたのは、中途採用の社員の方が自分より年収が高いとわかったことだ。

 ある日の飲み会の席。H君は中途で入社した同じ営業で、同じ職位の同僚B君に、何心なく報酬を聞いてみた。

 その時、H君は「当然、自分のほうが新卒入社でプロパー社員だから、ある程度、報酬は優遇されている」と思っていた。

 しかし…B君の報酬が自分よりも200万円も高いことが判明。H君は「会社の都合で即戦力の中途社員を採用するのは仕方がないとは思うけど、この年収格差には憤りを感じた」と言う。

 「こうした年収格差は自分だけではない」とH君は言う。H君によると、職位が上のプロパー社員が、中途採用で職位が下の社員よりも年収が低いケースもあるそうだ。

 「会社の方針で事業転換が行われるは仕方がない」と何とか納得したいH君だが、その影響でプロパー社員が冷遇されると思うと“強い怒り”を抑えることができないという。

 IT業界ではクラウドやオープンソースなど、業界の常識を覆すグーグル、アマゾン、AWS、セールスフォース・ドットコム、レッドハットといった新興企業が台頭している。

 日本オラクルが新興IT企業と戦っていくには、プロパー社員のモチベーションをどのようにあげるかが、今後を左右するのかもしれない。2008年に日本IBMから転職してきた遠藤隆雄社長の手腕が注目される。それができなければ、勢いがあり好待遇の同じ外資のITベンチャー企業に人材が流失しかねないだろう。

【成績良ければ年収1億! 外資系ITベンチャー営業の記事はこちら】

 

(記事:企業インサイダー編集部 → 編集記者募集中

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